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6 ドラゴンに挑む者

 スタンピードが発生して現れた魔物の大群。

 エリナや王国の騎士団、魔導士団、冒険者達によって後少しで殲滅できたのも束の間。

 空からドラゴンが現れたのだ。


「アレは、ただのドラゴンじゃねえ、タイラントドラゴンだ!!」


 ギルド長の言葉に周りの者達も驚愕する。


「タイラントドラゴンだと!? 好戦的なドラゴンじゃねえか!!」


『グオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!』


 タイラントドラゴンは、口から強力な炎のブレスを吐き出した。


「うわあああああああああ!!」


「ぎゃあああああああああ!!」


 強力な炎のブレスに騎士や魔導士、冒険者達が焼かれていく。


「くっ、怯むな!! 奴を王都の中に入れさせるな!! ここで食い止めるぞ!!」


『おおー!!』


 騎士団長の指示で騎士達は、タイラントドラゴンに突撃する。

 タイラントドラゴンに剣を切り付けるが固い鱗で覆われた体には、傷一つ付かない。

 

『グウウウウ』


 タイラントドラゴンは、尻尾を振り回し周りにいた騎士達を振り払う。


『うわあああああああああああ!!』


「くそ!! これでもくらえええええええ!!」


 冒険者は、魔法でドラゴンを攻撃する。

 

「我々も続くぞ!! 放て!!」


 魔導士団長の指示で魔導士団も魔法を連発して放つ。

 しかし、タイラントドラゴンには、全く効いていない。


「だったらこれでどうだ!! くたばれ!! エクスプロージョン!!」


 冒険者の魔導士が強力な魔法をタイラントドラゴンに放つ。

 するとタイラントドラゴンを強力な爆発が襲った。


「よし、我々も放つぞ」


『エクスプロージョン!!』


 魔導士団も連続でエクスプロージョンを放つ。

 タイラントドラゴンの周りでは、強力な爆発が連続で襲った。


「おお!!」


「やったか?」


 爆発で起きた煙が引いていく、そして。


『グオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!』


 そこには、タイラントドラゴンが雄叫びを上げていた。


「う、嘘だろ」


「あれだけの魔法を受けて何ともないだと」


 タイラントドラゴンが全くの無傷だと知り、騎士団も魔導士団も冒険者達も絶望でもはや戦おうと思う者は、ほとんどいなかった。


『グオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!』


 タイラントドラゴンが尻尾を大きく振り回す。


「ここまでか」


 誰もが諦めていた。

 ただ一人を除いて。


「・・・・・・」


 タイラントドラゴンの尻尾が振り回される瞬間エリナが刀を抜きタイラントドラゴンの尻尾を切り落とした。


『グオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!』


 尻尾を切り落とされたタイラントドラゴンは、怯んだ。

 そこですかさずエリナは、刀を振りタイラントドラゴンの腹部を突き刺した。


『グオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!』


 タイラントドラゴンは、大人しくなりエリナを見つめる。

 エリナもまたタイラントドラゴンを見上げる。


『・・・・・・』


「・・・・・・」


 その場には、静寂が流れる。

 やがて、お互いに動き出した。

 

『グオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!』


 タイラントドラゴンは、他の倒れている騎士、魔導士、冒険者などには、目もくれずエリナだけに攻撃をする。

 タイラントドラゴンは、エリナを一目見て強者と認めたのだ。


「・・・・・・」


 エリナは、タイラントドラゴンに向かって行く。

 他人から見ればその姿は、ドラゴンに挑む英雄のようなものであった。



読んでいただきありがとうございます。

同時に投稿している作品「魔王様、今日も人間界で色々頑張ります」もよろしくお願いします。

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