表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界怪奇譚  作者: 春ウララ
五尺様
7/70

「異世界怪奇譚」

「異世界怪奇譚」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「八尺様」 騒動から、一月後・・・

 

 安楽島琥太郎は、今日も祠を訪れていた。

 

 あれから、3日後。

 ヨミは、約束通り、「八尺様」の半身を納め、怪奇に幕引いた。

 

 祠は、アスビーの呼掛けにより、キャトル率いる騎士達が辺りを整備し

 今では、「サクヤ」神社と呼ばれ、

 よく、子供たちを連れた奥様方が、いこいの広場として、使われるようになった。

 

 山道も整備され、馬車でも通れるようになった神社を、琥太郎は毎日足を運んでいた。

 

 今日は、アスビーも一緒に、封印の様子をうかがいにきた。

 

 あれから、「サクヤ」が暴れることもなく、辺りは、穏やかな自然と眺めることができる。

 

 

 アスビーと、琥太郎は祠に手を合わせ、

 

 「琥太郎、ひとつ聞いて良いか?」

 

 アスビーは、琥太郎に視線を向ける。

 

 「記憶にない、ここに来てもやっぱりね。」


 「そうか・・・」

 

 あの時、俺が何を見たのか、どうしても思い出せない。

 

 あの後、俺はすぐに高熱を出して寝こんだ。

 キャトルが言うには、

 森のなかで馬鹿みたい腹出して寝るからだと言われたが、

 熱にうなされて、目が覚めると

 あの記憶は、霞みに隠れてしまっていた。

 

 参拝を終え、山を下り出す。

 

 「ふむ。あの時のお前に触れられたとき、何やら変な気分になったのだがな。」


 「それは、きっと恋だよ。格好いい俺にトキメいて、胸が熱く・・・」


 「それは、無いな。」


 「最後まで言わせてくれよ・・・」

 

 

 俺の呟きを無視し、タバコを吸い出すアスビー。

 俺もつられて、吸い出す。

 

 心地よい、空間。

 俺も、アスビーもそんな空間に身を漂わせる。

 

 「あれから、"サクヤ"を見たか?」


 「ん? ・・・あぁ。たぶんな。」


 「どんな顔をしていた?」


 「美人だ。」


 「そう意味ではない。」


 「笑顔の眩しい美人だよ。」


 「ふむ。まぁ、それなら良いか。」

 

 おれが、一人で此処を訪れるとたまに、木陰に座り込む白い帽子を被った女性が見える。

 

 女性は、こちらに気づくと立ちあがり微笑むと、俺を手招く。

 俺が近寄ると、姿を消してまた、別の木蔭に姿を見せる。

 鬼ごっこでもしてるかのように、楽しそうな女性に俺は駆け寄っていく。

 

 そんな、事を繰り返していると

 女性は、俺の後ろに突然現れて

 後ろから抱きしめてくる。

 とても、温かく懐かしい香りが俺を包む。

 

 後ろを振り返ると、女性は、いない。

 

 祠の扉が閉まる音がする。

 

 やっぱ、第一印象が悪かったか・・・

 

 なかなか、こちらのスキンシップを許してくれない女性にヤキモキしながら、俺は、祠を後にするのだ。

 

 「ああ、全てお前が悪いな。」

 

 俺の、したことを報告してからと言うもの

 アスビーは、俺を更に蔑む目で見てくる。

 

 嫌ではないが、

 やっぱり嫌だ。

 

 「"サクヤ姫"調べれば山の神と呼ばれるらしいではないか・・・欲を向けるお前は、本当に命知らずだな。」


 「そんな俺を救ってくれる主がいるからな。」

 

 アスビーは、俺の言葉に顔を背ける。

 お、照れた。

 

 好感触だ。

 

 ニコニコ顔が漏れる俺をアスビーが、睨む。

 

 「よろしい、では。ヨミのところへ向かおうか。」


 「・・・動じないぞ。俺は。」


 「今朝方、ヨミに最近、琥太郎の様子が可笑しいから1度見てやってくれないかと頼んだところだしな、丁度良い。」


 「先手をうたれたか・・・!」

 

 くそ、どう逃げる!

 

 俺が、動揺を隠せずにいると、

 

 アスビーは、

 

 「それより、そろそろ次の噺を聞きたいものだな。」

 

 俺の方を、見てそんなことを呟く主。

 俺を、脅しといて

 そんなことを言う

 実に計算高い主!

 

 俺は、取って置きを出そうと口を開く

 

 「安楽島怪奇譚その7・・・姦姦・・・」

 

 アスビーは、タバコを消すと

 耳を傾ける。

 

 俺は、アスビーに歩幅を合わせ山を下っていく。

 

 

 

 俺たちの異世界怪奇譚は、まだまだ続く・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次なる怪奇へ続く・・・

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ