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異世界怪奇譚  作者: 春ウララ
牡丹灯篭
35/70

「始まりは来訪者から。」

「始まりは来訪者から」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「いやぁ、うちもだいぶ骨折りしたんやし、そろそろ休暇にでも出かけようかと思ってるんや。

 どこがええかなぁ・・・この時期やと南部の海岸目指して海水浴でもいいかなぁ。海か山かと言われたら、海派やし、うち。まぁ700年以上。人生の半分以上山の中で過ごした身としては、山に裏切り者ーって言われても。いや、もうええやろ。堪忍してぇや。あんたには随分世話になったし、世話したし。晩年は、熱い陽射しと浜風浴びて余生を送らせてくれえやって言ってやりたい。ほら、生命はすべからく海から産まれ山に育てられって言うやろ?

 育ての親にご恩返ししたんやし、産みの親にも反さな不公平やんなぁ。

 玖礼つれて海に、産みの親に挨拶しに行く、決めた。決めたえー。まず手始めに"海港都市ハイランド"あたりに寄ってお買い物でもしようかなぁ。新しい水着でも買って・・・」

 

 「その前に。」

 

 「ああ、せやな! アスビーにも買ってきたるよ。勿論うちの奢りや!」

 

 「そんなに、手伝いたくないなら無理も言わないが・・・」

 

 ヨミの長々とした言い分を聞くのにも耐え兼ね、アスビーはため息混じりに話を打ち切る。

 

 

 屋敷の改修工事。

 というよりは新設だろうか。

 元よりそれを視野に入れた話だったが、結局のところ自分の手でトドメを刺してしまった。

 

 それもこれもヨミが余裕こいて吉美を取りこぼさなければ。

 さっさと琥太郎を引っ張って脱出してれば、もう少しマシ。

 改修程度ですんだかもしれない。

 

 そんな、蛇足のように過去を振り返っても後の祭である。

 結局、ふた月ほど屋敷を無くした領主アスビーと、その従者琥太郎は、ヨミの家に厄介になることにした。

 あまり困ったものでもない。

 ヨミの家でも領主の仕事はどうにかなるし、玖礼もいるぶん琥太郎も心身ともに楽だろう。

 

 よく頑張ってくれた。

 自身にも余裕が無かったから、目をそむけてしまったが、

 琥太郎の心労は計り知れないのはアスビーもよくわかっていた。

 心中を推し量ってやる時間もなかった。

 それでも、結果あいつは選ぶだろうが。

 

 随分と私の存在が、あいつに取って楔となっている。

 良い意味でも、勿論その反対にも。

 

 アスビーは、もちろん普通の人間が送れる人生は一度きり。

 偶然の積み重なりでその生を繋ぎ、

1度ならず2度目の人生も私に捧げようと選ぶ純粋で向こう見ずな男。

 

 結果として琥太郎の決意が勝利を呼び込んだ。

 吉美の不意をつき、私の全霊の一打を撃つ時間を作った。

 情けではない。

 琥太郎は、着実に支えてくれている。

 私はそんな琥太郎に迷いを抱かせぬよう、ただ前へ。

 愚直なほど、堂々と。

 もとから、曲げるつもりもないが、

 私にとっても琥太郎は、

 良い楔となってくれる。

 

 「お、そろそろ着くよぅ。」

 

 アスビーが黙りこみ何やら自分のことではない事柄を思案しているのをよそに、

 ヨミは改修の手伝いをやらされるだとかの面倒事を押し付けられないのを確信して安堵。

 

 また、グチグチと自分の落ち度を責められぬように絶妙のタイミングを見計らい声をかける。

 

 二人は今、プリエルカの見送りに騎士団の詰所へと足を運んでいた。

 

 プリエルカの望み通りできる限り穏便にことを進みたかったが、七怪奇なんぞが出張るってきたからにはそうも言えず。

 詰所の前には王都から来たであろう豪奢で見るからに品も腕もある騎士たちが入り口を固めていた。

 

 「あーもう、見るからにうざったい溜りやなぁ。」

 

 「そうも言ってやるな・・・おい。」

 

 「はっ! これは、ライクニック領主様、このように街道を塞ぐ様で申し訳ありません。」

 

 一人の騎士に声をかけると、スラスラと対応する。

 ふむ、流石に教育が行き届いてるな。

 首都でもそこそこ名の通っている身の上とはいえ、一目で私を見定める辺りも中々。

 ヨミと目を合わせ、騎士の度量に感心する。

 

 「・・・そちらの御方は、大占術師のヨミ様で御座いますか?」

 

 「おー、せやで。」

 

 「皆の者! ライクニック領主と、ヨミ様が来られたぞ、敬礼!」

 

 「「「はっ!」」」

 

 ビシッと音が聞こえるほど全員が一斉に礼を取る。

 

 「そんな、堅くせんでもいい。ただ私はプリエルカの見送りに来ただけだ。崩せ。」

 

 「はっ!」

 

 その言葉にまたも一斉に休めの姿勢を取る騎士たち。

 見惚れる統率力である。

 

 うちの騎士もそこそこ優秀だが、彼らと比べるのも野暮であろう。

 

 「おーおー、相変わらず堅苦しい奴だなぁ。」

 

 そう騎士たちに呼び掛け、詰所からタバコをくわえノソノソと歩を進めるコブラが出てくる。

 どこまでも飄々と、自由気ままに。

 

 その後ろに、アレンとバラクも続いて出てくる。

 

 「どうよ?」

 

 「どうってなんだ?」

 

 「いや、こんな片田舎でペーペーとイチャコラしてるより、首都に戻ってとか思わないか?」

 

 そう、アレンに視線を束の間投げて、バラクに話しかけるあたり、

 コブラの性格が推し量れるものだ。

 

 「・・・いんや、別に。」

 

 「だとさ、良かったな小僧。」

 

 「・・・ご配慮どうも。」

 

 コブラのジャブをいなし、応えず返したつもりのアレンだが、

 こめかみをヒクヒクと動かす辺り、効いてはいるようだ。

 

 「お・・・! 領主さんたちも来たのか!?」

 

 周囲を一瞥する範囲。

 騎士たちの視線を追うと、アスビーとヨミの姿をコブラが捉えた瞬間、

ギョッと喚くコブラ。

 

 「・・・何を驚いている?」

 

 首をかしげるアスビーに、今までの余裕を持った姿も露知らず、ワタワタと挙動不審な動きをするコブラ。

 

 「来るのは当然だろう。領主としても個人としてもな。」

 

 「せやせや。何、女子のようにワチャワチャしとんねん。」

 

 来てほしくなかったのか、予想外なのか、どちらにしろコブラの慌てようを面白く思わない二人は、その理由を問うが、

 

 「いやー・・・そのなぁ・・・まぁ仕方ないよなぁ・・・」

 

 どうも罰の悪そうに、言葉を濁すコブラ。

 アスビーをはじめバラクをはじめ騎士たちもコブラの煮え切らなさに疑問符を浮かべている。

 

 

 空気が凍る。

 詰所の入り口に目を向けた一人の騎士から、その空気が伝播する。

 

 「アスビー・・・ライクニックか?」

 

 冷厳な声。

 その声に騎士たちは姿勢を正し、コブラの顔は苦虫を潰したように歪む。

 

 その声の主を知らぬバラクや、アレンもその主に目を向け息を潜める。

 

 それほどまでに圧倒的なオーラ、支配者特有の場を治める力。

 

 ヨミも一目で、主がただならぬ存在の者だと看破する。

 

 そして、アスビーは。

 声を聴き、目を向け、その者が自分がよく知る人物であることを理解し、瞬時に顔を曇らせる。

 

 「・・・ヘルメス・・・」

 

 アスビーが絞り出した声は、草原の長・獅子が縄張りに踏み入れた部外者を威嚇するかのように。

 周囲が更に、重たく張りつめた空気に変わる。

 

 そこに立つのは、アスビーと同じくらいの年齢の女性。

 "同じくらい"の女性。

 

 美しい海のような蒼い髪をたなびかせ、銀色のつり目を光らせる女。

 その姿は、アスビーと同様にヴィーナスを嫉妬させるほど美しく。

 それでいて、餓鬼魍魎を寄せ付けぬほど煌々美麗。


 余りにも凛と、それでいて周りを包み込む支配的オーラ。

 その瞳に合わせるようにシンプルで軽装であるが、豪奢な銀色の鎧を纏うその女。

 

 「久しいな、アスビー・フォン・ライクニック。」

 

 「そうだな、ヘルメス・レイ・アルカディア。」

 

 交わした視線。

 交わされた言葉。

 

 知っての通り。

 アスビー・フォン・ライクニック。

 

 隣国との国境の街・ライクニックを治める若き当主。

 

 

 そして、対する者。

 名は"ヘルメス・レイ・アルカディア"

 

 グラセニア首都に居を構える、大貴族"アルカディア家"の若き女当主である。

 

 この二人の関係は、首都の学校に通いだした頃より遡る。

 

 共に名家の出自。

 ライクニック家は、数々の1級魔術師を排出し、当時の当主アスビーの父・"アイン"は歴代最高の召喚師ともいえ、辺境の地を当地しながらも実力で首都及び、多国まで名を広めた家。

 

 アルカディア家は、歴代王族の懐刀として使え、政、軍共に大きな影響力を持つ大貴族。

 

 背景は違えど、アスビーとヘルメスは家名に恥じぬ実力とカリスマ性。

 故に互いをライバル視して何度も衝突することがあり、

 首都内でも有名な話である。

 

 その二人の間を知る、首都直属の騎士と、コブラは対峙させてしまった二人の両壁に戦々恐々。

 固唾をのんで見守ることしか出来ない。

 

 今にも噛みつく姿勢のアスビー。

 

 それを見るヘルメスは、口角をあげ、

 

 「私は、ライクニック。お前とやり合いに来たわけではない。そう、ギリギリと歯を剥くな、底が知れるぞ。」

 

 「・・・すまないな、アルカディア。生憎、田舎者でな。それに働きづめで、時間も惜しい、さっさと用を終えて貰いたいのだが。」

 

 「そうか、それもそうだ。私も早く戻らねば国が廻らない・・・」

 

 ヘルメスは、目を瞑り一呼吸いれる。

 アスビーも、その様子からヘルメスがわざわざ出向いた訳も確信する。

 良きことか、長い付き合いである二人。それも互いを強く意識し合う二人。

 大体の思惑は互いに見当がつく。

 

 「・・・逃げられた。」

 

 「・・・そうか。」

 

 一言交わし、すべてを理解する両者。

 

 目を伏せ唇を噛むアスビーに、ヘルメスは、"姦姦蛇螺"の脅威がまだ終結していないことを悟る。

 

 それでも、深手は追った。

 恐らくここ数十年で唯一、その命を寸前まで追い詰めたことだろう。

 

 アスビー・フォン・ライクニック。

 

 例え、七怪奇であろうが、こいつの本気の一撃を喰らえば只で済むわけがない。

 対妖術に関しては私よりも上のこいつならな。

 

 ならば、ゆっくり構える時もなし。


 「おい、そこの凡愚。」

 

 「もしかしなくても、それって俺のことか?」

 

 「貴様以外に誰がいる。」

 

 「はいはい、何でしょうお嬢。」

 

 ヘルメスに呼びつけられるコブラ。

 

 地上最強の傭兵の形も崩れ、平々としている。

 

 「早く、プリエルカ第3王女を御呼びしろ。出発するぞ。」

 

 「あ・・・あぁ。」

 

 アスビーから視線を外し、キビキビと騎士たちにも令を飛ばすヘルメス。

 

 

 ふむ。流石に聡いなヘルメス。

 行動が早い。

 お前の役目は、傷を追った獣狩りではない。

 元よりプリエルカを首都まで送り届けること。

 本来お前自身が来る必要のない、任だが、恐らく疑問を持ったのだろう。

 

 王都にはどうせ"吉美"の討伐が完了したとでも報告がいっているはずだ。

 誰が見ても明らかではある。

 亡骸も残らぬほど強烈なのを一撃だったからな。

 地表を大きく抉り、巨大なクレーターを創ったアスビーの魔法。

 そして、その中心にいた吉美。

 

 跡形も無く消し飛んだと判断しても仕方がない。

 

 しかし、私達はそう思わないだろう。なぁ、ヘルメス。


 視線を再び合わせる二人。

 

 

 「姦姦蛇螺の脅威はまだ去らず。

 気をつけろヘルメス。」

 

 「・・・わかっている、ライクニック。お前も深追いするなよ。

 戻り次第、兵を整え、奴は私がトドメを刺す・・・お前はせいぜいその報を待っていろ。」

 

 「ふむ、そうさせてもらおう。」

 

 二人は会話を打ち切る。

 アスビーは、ヨミを連れプリエルカに挨拶をすべく詰所へと入る。

 それを見送るヘルメス。

 

 「いや、あれは控えめに言っても死んだと思うがな。」

 

 「口よりも身体を動かせ愚物。」

 

 「へいへーい。」

 

 不満を抱えるも、速やかにプリエルカを連れに、詰所へと足を動かすコブラ。

 

 「せいぜい、気をつけろライクニック。

 お前は七怪奇の先手を討った。」

 

 吉美の撃破、並びにアスビーとヘルメスの邂逅。

 

 このトリガーが、物語を更に加速させる。

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 「しかし、何なんやったん? あの女。随分偉そうな口ぶりやったなぁ。ムカつくわぁ。」

 

 「・・・。」

 

 その夜。

 ヨミの舘には、ヨミ、玖礼をはじめ、

 家を損失させてしまったアスビーたちが屋根をともにしていた。

 

 「ヨミ、それってもしかしなくてもアルカディア様のこと言ってるの?」

 

 ヒクヒクと耳を動かし、紅茶を飲むキャトル。

 

 「せやせや、そのアルなんちゃらや。顔も美人やし、腕も相当立つのはわかるが、態度があかんかった。」

 

 「何じゃ、誰か来とったんか?」

 

 琥太郎と共に別の場所へと足を運んでいた玖礼は、買い込んだビールをあおりながら、言葉を投げかける。

 

 「そやでー! ホンマムカつくやっちゃねん! まずはなぁ・・・」

 

 既に数本の酒瓶を明けたヨミの絡みに巻き込まれる玖礼とキャトル。

 

 それに巻き込まれたくない、琥太郎は、黙ってワイングラスを傾ける。

 

 「・・・何かあったのか?」

 

 「・・・いいや、古い奴に会っただけだ。」

 

 「そっか。」

 

 ヨミから距離を取りワインを飲むアスビーと琥太郎。

 

 「琥太郎、お前の方はどうだった?」

 

 「・・・ああ、ちゃんと挨拶してきたよ。」

 

 「ふむ・・・サクヤもそうだが、あの二人にも助けられたからな。」

 

 「・・・うん。」

 

 琥太郎は、アスビーたちがヘルメスと会っている頃。

 玖礼を連れて社を訪れていた。

 

 アスビーの雷撃の寸前。

 自分を護るように現れた光。

 

 サクヤ、それに新三郎、お露。

 

 確かに改めて感じると彼らの温もりと声。

 それらが、琥太郎の身体を包む、消滅の雷から身を護った。

 

 ありがとう。

 

 社の片隅に、ひっそりとだが創った墓標。

 二人の安息を願い、辺りには牡丹の花々を植えた。

 

 「今度、アスビーも行くか?」 

 

 「そうだな、満開の時期にでも皆で行こう。」

 

 「二人では?」

 

 「断る。」

 

 「つれないな・・・」

 

 空いたグラスに注ぎ込まれるワインを見詰めアスビーは口を開く。

 

 「・・・琥太郎。無粋かも知れぬが・・・」

 

 重く紡がれた言葉に眉を寄せる琥太郎。

 

 「何だ、改まって。」

 

 「・・・お前の覚悟は、変わらないか?」


 「え?」

  

 注がれたグラスを傾け、言葉を続ける。

 

 「七怪奇。イディオン全土を恐怖に包む巨大な怪奇たち。

 私たちはそいつらと相対した。

 その意味はわかるな?」

 

 慎重に、紡ぐ言の葉に耳を傾ける。

 

 「吉美は、その中の1つ。

 これからは、その他の6つを始め、その背後につく怪奇教の連中。

 そいつらの刺客が何時なんどき現れても不思議ではないぞ・・・」

 

 それでも。

 

 それでも?

 

 「「私に仕えるか?」」

 

 「・・・なに?」

 

 「だろ?」

 

 アスビーに合わせて出た言葉。

 重ならせた二人のキーワード。

 

 グラスを傾け、琥太郎は答える。

 

 「変わらないさ・・・それじゃなきゃ俺の生きる意味がなくなる。」

 

 「・・・そんなことは。」

 

 「アスビー。」

 

 琥太郎は、アスビーの目を真っ直ぐ見詰める。

 

 決めたこと。

 勝手にだが決めさせてもらったこと。

 

 俺の生きる指針。

 

 舵をきるのは俺でも、コンパスは君を指し続ける。

 

 「・・・どんな目に合おうと、俺の気持ちは揺れない。揺れても、絶対にまた同じ決断をするさ、アスビー。

 君に仕え、

 君の支えになれるようにさ。」

 

 ウィンクして、ニヒルに決めた琥太郎。

 

 例え、世界中の全てを敵に回したとしても。

 

 俺は君だけを指す。

 

 同じ方向だけを指す、壊れたコンパスでも良い。

 それが俺だからさ。

 

 

 「・・・ふふふ。バカだな。」

 

 「ん? 結構いい感じに決めたつもりだけど、笑いが返ってくるのか?」

 

 「いや、悪いな。何度も同じやり取りをするのも可笑しくてな。

 私もお前も。」

 

 そう頬笑むアスビーに、琥太郎も返す。

 

 最近わかったことだが、

 アスビーは完璧ではない。

 

 当然だが年相応の少女だ。

 悩むことも、あるし間違えることもある。

 

 そんなのを度外視して、その完璧さに惚れていた自分もいた。

 

 でも、今はそうじゃない。

 

 完璧に見えるこの少女と、共に悩み、間違えること。

 

 それも良い。

 それが良い。

 

 笑い、怒り、時には衝突し。

 それでも前を指し続けるのだ。俺達は。

 

 そうすれば、恐怖なんて二の次なのさ。

 

 琥太郎の揺るがぬ瞳に、満足のいったアスビーはタバコを一本取り出す。

 それに灯す琥太郎の火。

 

 ドンドン。

 

 夜もふけたと言うのに、強く叩かれる屋敷の扉。

 

 アスビーたちは目を合わせ、やがてその突然の来訪者を迎えに行く。

 

 

 

 始まりはいつも、来訪者から。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長いGW失礼しました。


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