表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

召喚、その3

がつりがつりと(それがし)は魔物のやつを殴り付けたのである。


この大騎士マルコ・デューク・デュカード。


かような魔物ごとき恐れないのである。


思い起こせば我が祖カラムル・モリガナ・デュカードは。


魔神を倒した大英傑。


その正統を接ぐ嫡子である某が、このような魔物ごとき、苦戦すらしないのである。


がつりがつり。


いまお城の中で勇者召喚を行っている、貴族、魔術師などは。


その辺りよく考えたほうが良いである。


勇者と言っても所詮は他国人。


命をかけて王国に尽くしたりはしないのである。


某の戦いこそ、見よ!


がつりがつり。


魔物を押し退け殴り付け、泣かせてひねってくびり殺し、これまで傷一つ負っていないである!


役に立つかわからぬ勇者などより、はるかに優れた戦果を上げているである。


魔術師どもが力をかせばその戦果は10倍、いやさ100倍にはなっていたであろう。


がつりがつり。


それをあたら魔術師を無駄遣いにしおって!


まったく(いくさ)を知らぬやからには困ったものよ。


(それがし)、少々疲れてきたである。


何せ魔物の数は多い。


ああ、まったく。


ねこの手みたいな勇者でもおったなら、いくらかは役に立っただろうに。


まったく。



プスン!


おや?


今のプスンはなんであるか?


いやいや。


物音の理由がなんであれ、城門は死守するである!


ここが破られれば都の一大事。


皆のもの、ふんばれ!


必ずや勇者召喚は成功し、いまに我らを救うべく、かけつけてくるである。


今日まで厳しくお前たちを鍛えてきたのもこのようなときのため。


勇者が駆けつけるまで、騎士の誇りを見せるである。


それ、あとひと踏ん張り。


えいやと(だんびら)を、振り抜くと

某は魔物の群に突撃したである。


がつりがつり。


……。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ