表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
✞ 男女♡体針 ✞  作者: 自由なゆめゆめ
11/13

11話 変る景色!

明後日に芸能界入りする?のだろうか。実感が沸かない。

勉強する気にもなれず、1Fに降りると居間でTVを点けた。


「あら?洋一さん。お勉強ですか?」


TVを見ている俺に、声を掛けるお袋。それもそのはず。

TVなんて、自らが好んでは見ない。

風呂上りに、お袋が見てる番組をチラ見するレベルだ。

何故かって言うと、CMにしてもバラエティにしても、

見ると怒りが込み上げる。


その理由は明白だ。

酒を呑めない女優が酒のCMをしている。ちょこっと口を付けるだけ。

とても呑みたいとは思えない。人気の美人女優を出せば、

売れると思ってるのだろうか?俺なら絶対に買わない。

それに、何だ?キャンプでも無いのに、パンツでCMって?

基本はスカートだろう?電波越しに公に放送してる事を自覚してるのか?

まぁ、俺の勝手な好みと言えばそれまでだが。。。


このCMの様に、呑まなくていいなら、未成年の俺にもオファーくるのか?

絶対に断ってもらうが。。。

そう思いつつも、お袋に返事を返す。


「ええ。少し視点を変えて第三者の目で勉強しようと。」


ニッコリ笑うと、流し台でごそごそしている。後片付けだろう。

そう思っていると、ムカッと日本!って番組が始まった。

お袋はこの番組が大好きだ。家事も中断して俺の隣に座る。


だが、俺はこの番組が嫌いだ。

この番組は、投降者の体験を元にムカつく奴等をゲストが、

何PTムカついたか、競う番組。


投降者の半数が、普通の人が常識ではしない事をする。

それを、他人に注意されてムカついた!って投降してる訳だ。


例えば、ケチャップの無い店で、子供がケチャップをせがむ。

それを隣の席のカップルが、「この店でケチャップだってよ?」

って嘲笑らわれた!って怒って投降してる訳だ。


俺の親なら、ケチャップよりも自信のある味付けだから、

食べてから他の調味料を求めなさい。と言われるだろう。

そして、それを食した後にケチャップ何て求めない事を知っている。

そんなお店に入店したのだから。


だが、この番組の審査員は、本質を無視して我儘な子供を擁護する。

郷にいては郷に従えって言葉で片付く問題なのにな。。


それとか、大荷物を抱えた老婆が、階段の上に上がりたい設定で、

階段の下から上を見上げている。それも往来のある真ん中でだ。

それを、真ん中で邪魔!!って言われた!と投降してきてる訳だ。

多くの者が往来する場の真ん中で、ボーっとしてる事事態が間違えている。

休憩するにしても、悩むにしても、人を気遣い脇に移動する。

こんな当たり前の事が出来ない人が、投降してる。


見てて、イライラしない訳がない。

これって、俺だけだろうか?現にお袋は大好きで見てる訳だ。


普通に考えて、投降者に常識が無い事が明白なのだが、これを演じている

役者の人達は、何を思って演技しているのだろう?


何て思いながらTVを見ている。

まぁ・・・一ヶ月しか活動出来ない俺に、オファーも来るはず無いのにな。


俺に来る仕事って、精々モデル程度じゃないだろうか?


そう思いながらも、お袋が好きな番組に付き合って、就寝時間まで、

TVを見続けた。途中ドラマが有ったが、違った目線で見た俺は

かなり感動を覚えた。あれって、台本を覚えて芝居するんだよな?

芝居って分からないくらいに、ドラマに入ってしまった。


来週のこの時間も、続きを見るだろう。

そんな俺は、ふと思う。芝居がしたい。。。

だが、一ヶ月じゃ出来るはずもない。


いや、親父から男女体針を貰えれば、可能なはずだ。

・・・あははは・・・自分から面倒事に飛び込む様なもんだ。

何を考えてるのか。俺は。。。


だが、TVを見てる内に自分の考えが大きく変わった事に気付く。

仮に、呑めない酒のCM1本で、3千万なら娘さんの治療費の

足しになるだろう。短い期間で稼げるに越した事はない。


明後日からスタートを切る。それを自覚してるのだろうか。


そう。俺はギャラなんか要らない。ボランティアなのだ。

嫌な仕事でも人助けなのだと、受けた時の決め手になった事を思い出した。


風呂に入り、いつもの様に乳を持ち上げ乳の汗の溜まる部分を

念入りに洗いながらも、女体に慣れつつある自分がいる。



寝間着に着替えて、ベットに横になると田中にSNSでメッセージを送る。


#あのさぁ・・・さっきのおじさんの事務所と契約する事にした。#

#ええっ?本当に?#

#ぅんぅん。本当に。んで、土曜日に撮影するとかで、スタジオに

 行くんだけど、不安だから一緒に来てくれない?#

#いいの?関係者以外入れないとか落ちないよね?#


ああ・・・考えて無かった。。。が、二人だけの会社だし

そんな縛りも無さそうだが・・・


#多分大丈夫。来て来て。一人じゃ心細いし。#

#んじゃ行く。#

#ありがとう。約束だぞ?#


こうして田中と行く事にした。

まぁ・・・有事の際には、役に立つとも思えないが。

俺一人で心細い事には、間違えない。


その時、下からお袋が俺を呼ぶ。降りて行くと電話だった。

社長の手島からCALLだった。23:10だぞ?時間関係無しかい?


そう思いながら電話に出た。

手島は自信に満ち溢れる声で、取れた仕事の報告をする。


何でも、この地方のローカルCMの依頼で、ファミレスだ。

ウェイトレスの役で、主役として役らしい。

あのファミレスの制服って、めちゃくちゃ可愛いで有名だ。

俺が・・・あの制服着るんだよな?あはは・・・似合いそうだ。


それと、これもローカルだが、明治鉄道のイメージガールらしい。

仕事は、駅の構内のポスターだそうだ。

俺の顔が、あの駅の構内に晒されるのか。何とも微妙な気持ちだ。

っていうのも、俺も利用してる鉄道だし。


だが、意外な事で晒される事は無かった・・・


手島は喜んで報告すると、一方的に電話を切った。

余程嬉しかったのだろう。ってスマホの電源切っていた。。

寝る前には必ずスマホの電源を切る。

だから、固定電話に掛かってきたのか。明日にしてくれよ。。


しかし、手島って、かなり出来る男じゃないのか?

短期間に、結構知名度のある2社から仕事を貰った訳だ。

娘の治療費もあるし、一生懸命なのもあるだろう。

俺も、少しでも答えれる様に気を引き締めないとだな。


その後、PCの電源を点けてローカルCMの平均ギャラを検索。

人気所で、年間9千万??って一本だけじゃ無いな。


活動は一ヶ月だが、CMにしろポスターにしろ、1年使える契約?

なのだろうか?


それでも、ローカルだし一本5百万って所だろうか。

PCの電源を落とすと、再び横になった。

だが、ファミレスの可愛い制服を着た自分のイメージが沸く沸く。

そして、駅の構内に貼られたポスターのイメージも容易く想像できる。


すっかり興奮して寝れなかった。


翌朝?11時前に目が覚めると、光を入れる為にカーテンを開けた。

外で警護してる警官と目が合った。

軽く会釈をすると、敬礼で返してくれた。


あっ。頭を確認すると、ウィッグは付けたままだった。

良かった。。。部屋に居る時まで、ウィッグの心配とはな。。

どこで、誰が見てるか分からないし気を付けよう。


そして、遅めの朝食を済ませると、いよいよ明日だっ!

っと実感が沸いてくる。

そんな俺はの今日の予定は、仕事をくれたファミレスと、

明治鉄道に行く事にした。


お袋にお願いして、俺に似合いそうな洋服を借りた。

・・・高校生とは思えない様な、お色気たっぷりの服だ。。

お袋が貸してくれた服は白のワンピースだ。


スカートの丈は、膝上・・・15cmくらい?階段だと下から

尻が丸見えだな。。。まぁ・・・セミミニだな。

んで、上は乳の谷間を強調する様なV字型になっている。

腰は、太い白のベルトで、ウエストをキュッと引き締める。


今日は目立つ事が目的で外に出る。

折角仕事をくれた会社に対して、少しでも目立って知名度が

上がれば幸いだ。そんな思いからだ。


何てか、一昨日までの俺とは考え方が大きく変わった。

それもそうだ。目立たない様に行動するつもりが、

人に見て貰う為に、露出して街を歩く訳だしな。


だが、ドキドキ、ワクワクする自分に気が付く。

新品のストッキングを出すと丁寧に着用した。


全身鏡で確認しするも、真っ白な服から、真っ黒な足が出ている。

少し違和感がある。しかし白のストッキングは持って無い。

お袋に借りるか?とも思ったが・・・いいや。これで。


スカートが短く無ければ、生足でもいいんだが・・・

いや、わざとパンツを見せる選択肢もあるな。


ん~~~。暫く考えたが、やはりこのままがベストかもだ。

鏡の前で一回転してポーズと取ってみた。我ながらNiceだ。

折角だ、歩き方も勉強しようと、PCを起動して魅せる歩き方ってのを

見つけて、動画を見ながら実演してみた。


・・・以外に難しい物だ。


このサイトにあるが・・・歩き方には、年齢・性格・職業が

全て濃縮されてるらしい。

その歩き方を偽って、魅せる歩き方をする。

苦労するはずだ。。。


慣れてないから、変な場所がツリそうになる。

初級者の歩き方があるのだろうが、このまま練習して、

まぁまぁ様になっただろう。途中から我流になったのは

言うまでも無い。鏡を見ながら練習して、乳が大きく揺れる

歩き方の練習をした。


この歩き方だと、長距離歩くのは無理そうだ・・・

それに、踵のあるヒールとかが前提みたいだが、

残念な事に、靴は持って無い。。。


お袋のヒールは、サイズが合わないだろう・・・

結局、魅せる歩きは諦めた・・・

って、靴か・・・この服装で、ストッキングと

靴がアンバランスな事に気付く。

女に成り立ての俺には難し過ぎる。。


併せる為に、買うか借りるか・・・


しかし、お袋の洋服を当てにするのもなぁ。

自分に似合う街着の服も靴も必要だろう。

ただ、一ヶ月だけだから、当然金は使いたくない。

明日にでも、手島におねだりしてみるか。


んで、靴に違和感を持ちつつ・・・家を出た。

最初に披露したのが、警護の警官。

名前は、何てか・・・忘れた。覚える必要も無いだろうが。


警官は、俺を見るなり、手に持ってた笛を落とした。

だが、俺を直視してる視線は離さない。

笛を落とした事にすら、気付いてない。


「お勤めお疲れ様です。」 声を掛けてみたが・・・

ポカンと口を開けて、返事すら無い。

段々と、この警官が気持ち悪くなってきた・・・


どうも・・・この服の破壊力は半端無い様だ。

軽く会釈すると、そそくさとこの場を離れるも、

ボーっと口を開けたまま、無言で俺を見送る。


・・・なんちゃって女の俺より、もっといい女を

見た事ないのか?疑問に思う。


そのまま、停留所に向けて歩くも、待ち伏せしてた、

カメラ小僧が姿を現した。手にはデジカメをを握り締めている。


だが、今の俺は昨日の俺とは違う。


「御写真必要でしたら、ポーズ取ってあげましょうか?」


俺の一言に喜んで、何処からかワラワラと集まって来た。

さて、目立つ為の第一歩だ。気合いを入れて愛想を振り撒くか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ