6話
目を覚ますと俺はベッドの上で寝ていた。
俺は起き上がりあたりを見回した。まったく見たことのない部屋だった。
俺は少しずつ意識が覚醒していく中で昨日の出来事を徐々に思い出していた。
自然と涙がこぼれてきた。
俺はハルを置いてきてしまったのだ。
ハルは間違いなく殺されている。
俺を逃がすために、、、
そのことを思い出したとたん涙が止まらなくなった。
声にならない声をあげてただひたすらに泣いた。
ひとしきり泣いて少し落ち着いたとき、階段を上る音が聞こえてきた。
ガチャという音とともにドアが開く。
「あら、起きてたのね。よかったわ、倒れているときはボロボロだったから
驚いたのよ。」
そう言ったのは俺よりも背の高い女性、大人びた雰囲気の綺麗な人だった。
「これ朝ごはんね。置いておくからお腹が空いたら食べてね。」
そういってベッドの前にある机に置いた。
俺は机の前に座り義と口ご飯を食べた。
そういえば逃げ始めたあの時からなにも食べていなかった。
ご飯を食べた瞬間安心したのか、また涙がこぼれ、
俺はそれをごまかすようにその朝ごはんにがっついた。
その間その女の人はなにも聞かなかった。ただ俺が泣きながら
ご飯を食べるのを見ていた。
俺は作っておらったご飯を食べ終わるころには落ち着いていた。
そんな俺を見てか、助けてくれた女の人は俺に話しかけ始めた。
「西のほうで魔物に襲われている町があるとは聞いていたんだけど、
大変な思いをしてきたみたいね。ここはまだあいつらも来ていないから
大丈夫よ。ゆっくりしてってね。」
そう言って部屋を出ていく。
「あの!」
俺はその女の人を呼び止めた。
「どうしたの?」
「あの、お名前?」
「私?あぁ言ってなかったわね。私はモカっていうの。よろしくね。」
そういってモカさんは降りて行った。
俺は久しぶりに人としゃべったような気がして安心したのか
また眠りについた。




