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4話
とりあえず惨劇が起こっている場所から少し離れた場所まで
逃げることができた。
「もう大丈夫、ありがと」
そう言ったハルの顔はまだ青ざめていたがさっきよりは
いくらかマシになっていた。
「なんとか逃げることはできたけどこれからどうしようか」
ハルもそれが心配なようで、
「そうだね。ほかの場所は安全って保証もないしこれから
どこにいけばいいんだろう」
ハルが心配しているのに俺はなにもしてやれないのか、
そんな自分の無力さを感じている時だった。
「あれ~?こんなとこにも獲物がいるじゃないか~?」
俺たちは凍り付いた。2人で話すことに集中していた俺たちは
後ろから近づいてくる魔物に気付くことができなかった。
「さぁ、どっちからころしてやろうか。」
魔物はそんなことを言いながら俺たちをまるで店の商品を見るかのように
見定めてきた。
俺は動けなかった。
恐怖で体は震え、逃げたくても、
足は前にも後ろにもまったく動かなかった。
その時だった。




