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失業

作者: GONJI
掲載日:2026/04/09

大学の合格発表があって、入学式までの間だけ遺跡の発掘のアルバイトをしていました

私は昔から古墳大好き人間でしたので、そこに先にアルバイトへ行っていた友人からの誘いにはまさに趣味と実益を兼ねた仕事として快諾しました


遺跡の発掘現場は家から自転車で10分ぐらいのところ

道路に高架橋をかける工事をしている最中に出てしまったんですね

だいたい、この辺りは古代豪族物部氏の本拠地だったのです

だから、掘ったら何が出てくるか解らないエリアです

出てしまったのです!

それで、高架橋の工事は中断となって遺跡の発掘作業となったわけです


作業着は貸与してくださいました

家で作業着に着替えて朝8時に現場集合!

一日が始まるわけです


遺跡の発掘と言えば何やら細かいコテみたいなのを使って、地面をちょっとずつ削る細かい作業イメージがありませんか?

私もそれを想像していたのですね


ところが、私達学生アルバイトは平らな所へ連れていかれて

スコップとツルハシを渡されて・・・

「君らはな、ここを30センチの深さであっちの方へ向かって掘っていってくれるか?」

「どこまで掘ればいいですか?」

「ずっとバンバン永遠に!」


と言うことで、完全に土木作業員の掘方さんでした

最初の一週間はへとへとで友達に「大丈夫か?顔青いで!」なんてからかわれていましたが、流石はまだまだ若い!

次の一週間からは全然大丈夫!


一輪車の使い方も上手くなり、20センチ幅の板の上もスイスイと歩けるようになりました

8時から16時までの作業ですが、途中休憩が数回入るのです

そりゃきついわ・・・

でもね、まだ春だったのでねマシ!

これ夏場だと灼熱地獄らしいのです

なので休憩も凄く多くなるらしい

働いて3か月までは日給5000円、3か月以降は日給1万円という、けっこう高額なアルバイトでした


ところが・・・・

雨が降ると作業中止なのですね

雨降りの日は失業!

そう言う身分でした


私達学生は春のそれも1カ月も行っていなかったかもしれませんが、当時の現場監督さんから有難いことに「にいちゃんらよく働いてくれるから、夏もおいでや!」と声掛けくださいました

そうしたら日給1万円だ!

でもねぇ・・・灼熱地獄は耐えられへんよなぁ・・・なんて思いまして

誰も行きませんでしたけどね


いつの間にか遺跡の発掘も終わっていて、またいつの間にか高架橋も完成していました

今でもそこを通る時にあそこを延々と掘ってたよなぁと懐かしく思うのです


ちなみに、素焼きの皿とか壺とかいっぱい出てきて、ほーこれが弥生式土器か!なんて最初は感動していました

途中からいくらでも出てくるから「またか!」なんて思ってしまって・・・・慣れはいけませんね


結局3日ぐらいは失業しましたかね・・・


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