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最強クロスチョップを会得した僧侶っ!!  作者: 大石次郎


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業火のユリーズ 後編

「補助魔法は事前充填式に切り替える! 効果は残り15分っ。No.1とNo.2は牽制! 私とNo.3は溜め撃ちに専念する!!」


ベルミッヒさんは魔法式を変え、No.3さんの『チャージ冷凍光線』の成立と、自身はアイスジャベリンよりパワーのある『フリーズブリッツ』のヒットを狙い始めましたっ。

私とメハは仕切り直しで、今度は同時攻撃で攻勢を掛けますっ。

これから『15分間』は例えベルミッヒさんがリタイアしても補助魔法は切れません! 彼女も腹を括ったのです。


「眼鏡! いい判断だっ。『対応』してやる」


「?!」


ユリーズは唐突に巨体で飛び上がりっ、炎のドロップキックでNo.2を爆散させ! 続けて滞空したまま片手に圧縮させた火球をNo.1さんに投げ付けて撃墜しました!

くっ、意外な身軽さに後手に回りました。私とメハは着地を狙って攻撃を仕掛けましたが床に向かって火球のボレーシュートを撃たれ、融解する炸裂を受けて距離を取られてしまいますっ。


「No.3っ!『凍結自爆』だ! おおッ、アイスジャベリン×40っっ!!!」


ベルミッヒさんは再びアイスジャベリンのより激しい連打に切り替え、装着ゴーレムのNo.3さんはガードに回ったユリーズに背中からしがみ付きました!


「ビャーッ!!!」


超高出力の冷気の爆発を引き起こして自爆する3号さんのNo.3っ!!

白い冷気の放出後、ユリーズは氷漬けになっていましたがっ、即座に氷を砕いてベルミッヒさんに突進を始めました!

私とメハはカットに入りますがっ、


「フンっ!」


炎のエルボーで技を発動する前に氷の盾を砕かれて吹っ飛ばされるメハ!


「わぁっ!!」


私はゴッド・クロスチョップで止めようとしますが、ビシッ!


「っ!」


丸太のような足で打ってきたカーフキックを右のふくらはぎ(カーフ)に入れられ悶絶させられましたっ。神力で受け損なったっっ。ローとか使う人でしたか!


「ガハハッ、意外性はパフォーマーの基本だぜ? 新人!」


笑って、私に構わずアイスジャベリンを撃ちまくるベルミッヒさんに炎のタックルで打ち込み掛かるユリーズ! アイスジャベリンと魔力障壁を破られるベルミッヒさんっ。


「うわぁっ?! 来るなぁっ!!」


「ゴングが鳴ったら止まらねぇっ!!!」


「ベルミッヒさんっ! ヒール×2っ!」


私が自分のふくらはぎと、ふらついていたメハにヒールを掛けている間にっ、軽々とユリーズに掴み上げられました!


「ぬんっっ!!!」


ドゴォッ!! 炎のスープレックスで床にめり込まされるベルミッヒさんっ、焼け付いた床の穴から出た下半身が痙攣していますっ!


「ベルミッヒさぁあーーーんっっ!!!」


「咄嗟に頭部周辺に魔力を集めたか、魔法使いにしちゃ上出来だ。さて、と」


ゆらり、と振り返るユリーズ。


「なんというっっ、・・眼鏡を掛けた人にスープレックスを打つとは何事ですかぁーーーっ?!!!」


「ガハハッ、『玩具3つ』と眼鏡エルフはリタイアだ。さぁっ、第2ラウンドを始めようぜっ?!」


ユリーズは全身から炎を燃え上がらせました!!



私がすぐに飛び出そうとすると、素早く横に並んだメハの、いつの間にか左手で抜いていたミスリルの剣+2に阻まれました。

氷の剣と二刀流の構えです。


「落ち着けレルク。最初のチョップ連打と凍結攻撃も、ちゃんと利いてる。俺も、実は訓練場で二刀流練習してたんだぜ?」


「・・・」


(けん)に回ると確かにユリーズの負の神力の総量は6割弱に減っていますっ。


「地力の差がある。まずはキッチリ神力を削ってくしかねぇ。・・大丈夫か?」


「う~っっ、屁の突っ張りは結構です!」


「へへっ、よくわかんねぇが自信、ありそうだな!」


私とメハはソウルタッグのアビリティを維持したまま突進しっ、ユリーズも笑いながら両腕に炎と負の神力を纏わせ打ち掛かってきますっ!

目的は一撃必殺の段ではありませんっ。メハの援護もあります。二刀流は回避しながら広い空間が必要でしょう。であるならばっ!


「でぃあーーっ!!!」


私は高速前転で転げ回りながら、隙を見てスライディング気味の低姿勢カーフキックをユリーズに打ち込み始めました!


『起き上がらずに蹴りの連打が最適解』ですっ!!


「ガハハハッ!! 色々してくるなっ。弱体化したこの身体でもっ、ベストバウトを魅せられそうだぜっ!!」


削る削る削るっっ!! 踏み付けや打ち下ろしで、どんどん床が焼け付いてゆく中っ、ユリーズの神力を私とメハで4割5分ぐらいまで削ぎましたっ。ですが、

バキッついに既にヒビ割れていた氷の剣が砕け散ってしまいますっ。


「メハ!」


「大丈夫だっ」


メハはミスリル剣+2の両手持ちの一刀流に切り替えました!


「こんなこともあろうかと一刀流も訓練場で練習してたっ!」


「貴方が意外と練習熱心な人で良かった!」


よしっ!!


「しゃーっ! んちゃーーっ!!」


「うおおぉーーーっっっ!!!」


「ガハハハッッ!!!!」


神力4割弱、3割5分、3割弱、2割5分、2割強っ! もう押し切れるかもっ?

しかしここでっ、バキンっ! ミスリルの剣+2も折れてしまいました。


「よく戦った! 戦士よぉーーっ!!」


炎のゴッド・ラリアットをメハに打ち込むユリーズ! メハはどうにか折れた剣を構えて受けましたが、それも鎧も砕かれ、兜も吹っ飛ばされて炎と共に弾かれっ、壁にめり込まさせられて周囲を激しく焼き付けたのですっ!


「メハぁーーーっ!!」


「よそ見ぃっ!!!」


炎の踏みつけっ?! 私は飛び退いて回避しました。


「ヒール! ヒール! ヒール!」


私はメハと火傷まみれになっていた自分と、ちょっと忘れていた床から逆さまに生えてるベルミッヒさんに回復魔法を掛けました。


「はぁはぁはぁ・・」


相手の神力は2割強。私の神力は3割5分といったところですが、メハがリタイアしてソウルタッグのアビリティは切れました。ここから『スパンクラーニング』や『ハッピーグラディエーター』を発動するのはもう無理でしょう。


「第3ラウンドはサシだぜ? 新人っ!!」


周囲の床が完全に溶け出す程っ、炎と神力を高めるユリーズ!!

両腕と両足はこれまで攻撃でヒビが入り結晶化しつつありますが、なんら問題無いという顔です。



業火のユリーズは両手を組み、最大の負の炎を纏わせ、2本の腕を1本のラリアットとして昇華させる構えを取りましたっ。


「『ゴッド・ラリアット・ボレアス』っ!!!!」


一撃で決めるつもりですね。実にユリーズ的だな、と。


(レルクよ、もう一息の、心のマッスルじゃ)


「ふぅぅー・・・・」


私は呼吸を整え、左腕に残る5割の神力を右腕に残る3割の神力を集め、残り2割はフラットに全身を巡らせました。

アビリティ無しでも、視界はクリアに感じました。やるべきことは身体が知っているとわかりました。


「業火のユリーズっ!!!」


「レルク・スタークラウンっ!!!」


私達は駆け出しました。


「ぬぅううううんんんっっっ!!!!!」


「でぃあーーっ!!!!!」


私は飛び上がってゴッド・ラリアット・ボレアスに自分のオリハルコン並みの左腕を当てっ、そのとてつもない力に逆らわず受けた左腕を軸に身体を回転させ、勢いのまま右腕を宙で一閃させてユリーズと交錯しました。

跳ね飛ぶユリーズの首。私は焼け焦げてほぼ炭化した左腕をそのままに着地しました。


「『タイフーン・エクスキャリバー』」


「いいマッスルだ。新人。ガハハ・・」


首だけのユリーズは宙で笑い、屈強な巨体と共に結晶化して砕け散りました。


(見事じゃっ! レルク・スタークラウンの完全勝利じゃーーっ!!! マッスルマッスルっ! おおっ、マッスルっ! マッスル!!)


「悪行は度し難い物です。しかし業火のユリーズ。貴方のレスリングは本物のビッグショーでしたよ?」


私は消え去った、大昔の悪の闘士にそう呟き、すぐに左手がまだ燃え続けているのに気付いて、


「熱ぅーっ?! コレっ、消えないんですけどぉっ!! ちょっと、ポポクレス神様っ、ベルミッヒさんっ、メハっ、No.4さんでもいいからっ、誰か助けて下さいぃーーっ?!!」


もう神力も魔力も無いのでまた転げ回るより他無かったのです・・(哀)。

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