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爆縮と体温の機知(10)

夏の作業には

通り過ぎた台風後の朝は

暑いほどに青空で

上空を回る鳶の姿を

濃いブルーを背景に

眺められた

刺してくる太陽と

湿気のジャケットは

Tシャツを

防寒着に変えてしまう

こめかみから流れる雫には

伝わる音がある

タオルで拭うが

意味の無い繰り返しになった


草刈りをした日陰に

腰をすえ休憩を取る

帽子とタオルを脱げば

自らの汗の分だけ

心持ち

冷たい空気がやってくるが

直ぐにかき消えた

タオルを絞ると

人間だった水分が

ドパドパと落ち行き

濡れた跡が地面に残る

スポーツドリンクと

自前の握り飯で

補填していくが

何処かに穴が空く

続きに尻込みするのは

足りない部分が出たからだろう


午後三時の休憩も終わり

一日を終わらせる時間になると

首の後ろ側が

ヒリヒリとしてくる

タオルでは隠し切れない刺し方が

太陽にはある

顔の色も変わるのだから

自分の2Pキャラクターになるのだろう

道具の片付けを始め

手入れをしながら仕舞う

丁寧であるほど

長く使える物だ

扉を閉めても

辺りはまだ明るい

時計が出来た社会で

時間に従うことの意味が出る

楽が出来ることを

誰も指摘はしない

そういう狡さを

人は持っている






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