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最弱ゴブリンは気がつかない [工事中]  作者: しゃぼてん
4章は、これから書き直す予定です
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** ゲムボイ教会の庭

おだやかな昼下がり。大きな教会の庭に、子ども達が集まっている。子ども達のひとりがたずねた。


「トスター先生、今日のお話はなんですか?」


「なにが良いかい?」


 トスター先生と呼ばれた男がやさしくたずねると、小さな子どもがリクエストを出した。


「りーちゃさまとよーくさまのおはなしがいい」


 年長の子どもが言った。


「ぼくも創世神話が聞きたいです。教会の石碑にも刻まれてるけど、難しくって」


 トスター先生はうなずき、話しだした。


「うん。創世神話だね。この世界を創った神様と女神様のお話だ。かつて、こことは違う場所、神々の住まう場所にヨーク神とリーチャ神は生まれた。ふたりは出会い、ある日……」


 そこで突然、教会の中から一人の司祭が慌ただしく駆け出てきた。


「トスター様! お戻りください! 緊急会議が開かれます。ピスピ教会のダガロパどのが、世界滅亡の預言を出されました!」


「やれやれ、またか」


 ため息をついてそう言うと、トスター先生は立ち上がった。

 子どもたちは口々にうわさ話をはじめた。


「ダガロパさまの預言って、たいていあたらないんだよね。トスター先生の心眼と違って。パパが言ってたよ」


「でも、当たるときもあるんだってよ。大聖女様のご神託よりは外れるけど、前に当たったこともあるんだって。ばあちゃんが言ってたよ」


「じゃあ、世界は滅んじゃうの?」


「トスター先生? 世界はほろんじゃうの?」


「だいじょうぶ。世界はそう簡単には滅びはしないよ。7色の光と慈悲深きヨーク様がいらっしゃるから。それじゃあ、みんな。残念ながら、今日のお話は終わりだ」


 不安そうな子ども達にそう言うと、トスターは教会の中へと戻っていった。



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