決勝戦
前は相手の攻撃をうまく使って勝てたけど今回はどうなるかわからない。次の相手は1回戦を突破した人たちだからだ。私はとにかくこはが使った魔法に対して的確に動かないと…。
そして、決勝戦開始の鐘の音が鳴り響いた。
相手は今回も女子2人組。2人とも杖を持っている。まずはどんな魔法を打ってくるかわからないが、こはを信じて敵に向かって走っていく。シェラからもらった靴のおかげで普通より圧倒的に走るスピードが速い。そして他3人の魔法が聞こえてくる。
「アイスシールド!」「アイスバレット!」
「ラックエンボディメント!」
相手は盾を作り出し、その盾を貫通して氷の礫が飛んでくる。どうやら同じ属性のものは貫通させることが出来るらしい。
でもこはの魔法は私が一番役に立つと思った魔法だった。私は氷の礫も貫通しないような逆属性の炎の盾をイメージする……。すると氷の礫を遮るかのように炎の盾が作られた。こはのかけた魔法は運に応じて具現化させることが出来るようになる魔法だ。この魔法は攻守どちらでも出来る。相手は前に盾を作っていたので、ガードされにくい攻撃を選ぶ。今度は私の攻撃だ!!
「地割れよ起これ~~!」
相手の地面が裂けるのをイメージしながら大声で叫んだ。具現化に成功したらしく、相手の地面に亀裂が入った。相手はその異変に気づいた。
『えっ……?』
相手は放心状態のまま、楓が起こした地割れの中へと落ちて行った。落下衝撃によるダメージを与えたため、チーム「ラッキーチェリーブロッサム」の優勝となった。
「まさか優勝出来るとは…」
「具現化する魔法気に入ったよ!」
「その魔法をメインとして、これからも頑張りましょう。」
無事優勝できたので、まずシェラの所に行って合流することにした。