まだ有名にはならない
少々色々あって木の裏から2人は、シェラの所へ戻ってきた。
「大変なの!」
「シェラちゃん何!?なんかあったの?」
シェラが急に大声を出すから驚いてしまった。何か悪いことでもしたのかな?
「2人だけでドラゴンを倒したとなればビックニュース!知られたら取材が来るの!早く逃げるの!」
シェラはなぜか取材から逃げようとしている。
昔何かあったのかな?……取材?!あ、ここ地味に近未来的なんだっけ。
「取材って悪いことなのですか?」
心春の言う通り。私だって取材受けてテレビに映って見たいと思ったことはある。
「有名になったら練習するだけでマスコミに追いかけられるの!有名になるのはグレンウィズタッグで優勝してからでいいの!」
有名になってみたい気持ちはあるけどそれもそうだね!
「まずはシェラの家に逃げるの!楓、前の移動するやつお願いなの!」
それしかないか…。あれ以外と大変なんだよー。
準備のため、みんなで手を繋ぐ。
「じゃあいくよ、せーのっ!」
掛け声にあわせてジャンプ!次は前のようにシェラの家の地面をイメージ!接続完了!
地面に着地すると目の前にシェラの家があった。
「成功!」
今回も失敗せずにできた。よかった~!
「ほんとにすごいですね。これからどうするか考えましょうか。」
そういって家のなかに入り、ソファーに座った。
「多分もうニュースになってる頃なの。」
そう言ってソファーについているボタンを押すと、壁だと思ってた所に映像が写し出された。
これが近未来のテレビかー。
そう思っていると、とあるニュースが流れ始めた。
「…遠征中のドラゴンを見に行くと、そこにドラゴンはおらず、大きなクレーターが出来ていました。ドラゴンの討伐隊が組まれた様子もなく、まだ知らぬ生物が討伐したと見て、捜査が進められています。」
……って私たちまだ知らぬ生物じゃなくて普通の人間なんですけど!でもこれで私たちは今、とても強い事がわかった。
「こんな大きい水晶持ってたらこれがシェラたちだって見つかるの…」
「確かにそうですね。水晶で強化できる信頼できる人とかいますか?」
普通に強化しに行くとばれる可能性があるから、秘密にしてくれる信頼できる人がいればいいけど…。
「うーん……。あ!一人いたの!」
「本当に!シェラちゃんの知り合いなら安心だね!」
「それでどこにいるのですか?」
なるべく近いとありがたい。大変なテレポートみたいなのしなくていいし。
「シルウァ区の隣、フローレス区にいるの!」