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女子中学生なんてしらないっ♪  作者: 式守 空
一章 脱!中学生部の伝説と語られしカタパルト〜
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旅立ち

「こらー!速くしないと遅刻するんだぞー!!おねーちゃん」


「あと30分...だけ......」


「寝る気満々じゃねぇか!!」


「えへへ...スピースピー......」


「こら、起きろマヌケ!今日は入学式だろおねーちゃんの、初日から遅刻してどうする、つか目覚ましどうした??」


と、怪訝な表情で姉であるみかん、柚島みかんを見つめながら揺さぶり起こす桃花。まぁ...これが日常である。だがこんな毎日もこれで終わり...と、ちょっと寂しさを覚えていた桃花。 なぜなら、みかんは少し遠く離れた学校に通うため一人暮らしをするとか。到底出来るかどうかは不安だけれど...そこは仕方ない。見守るべきだとかそんなことを思って考えるのを止めた桃花。 「どうせ遅れたって後から私にもんくちゃつけようもないしな、だって一人暮らしなんだし。」なんて考えてフフッと笑う。そう、いつも姉であるみかんは妹である私がこれしてくれなかった、あれしてくれなかったで文句言ってくるのだ。困った姉だ...とつくづく思っている。でもそれでも...何故か助けてしまうのだ。 兄弟姉妹だからなのだろうか??なんて。考える。って考えてる場合ではない急がせないと。


「いい加減に、し ろ!!」

バサッと布団を取り上げた桃花。


「うわっ、命だけは助けて!!」

と、両手をベットにつけて深く礼をするみかん。


「何の夢見たらそうなる...」


「あはは、ごめんごめん、もう起きたってばさありがとっ、桃花!」


「全く、しょうがない人です。」

と、首をフリフリさせる桃花。


「さ、朝食出来てますよ 最後の母が作った手料理、晩餐です!」

と、大袈裟に手を広げてクルンとその場で一回転してみせる桃花。

「だよね...最後なんだよね。」

と、明らかに落胆している様子のみかん。


「な〜に、いつでも帰ってこられるんですしそんな落ち込まないで下さい。」

と、元気な声で励ました。

それから朝食を食べ終わり、学校の用意をしていざ出発...となると家族そろって大慌てだった。 家族構成は父、母、姉、妹の四人家族。家は二階建ての一軒家というごくごくある平凡な生活をしてきた。しかし、それが今日変わると言ったら流石に大慌てなのは理解できる。


「上履きはもった??それからそれから...いつものように頭湧いてない??」

と、言ったのは母。

「頭湧いてるって娘に対して酷くない??」

と、ぷりぷりしながら玄関前で靴を履いていく(みかん)


「サイダー持ったか??それとコーラ??」

と、言ったのは父。

「遠足に行くんじゃないんだよっ??」

と、真面目に突っ込んでしまった。

「お、いつもボケてばっかのみかんが突っ込むなんて面白い、面白すぎるだろ」

と、ニヤニヤ笑う桃花。


「わ、悪いかよ...」

と、ちょっと恥じらいながら言う。

家族は皆暖かい。嬉しい世界だった。でもこれがひとりになると考えると少しだけ怖い。主に誰も突っ込んでくれなくなるから...。だけど、頑張る!そう決めたんだ!!


「私、いってくるね!」

いってらっしゃい!!

そうやって私が見える最後まで手を振っていてくれた。

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