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風が記憶を攫う日に、君へさよならを。

作者:塩見 凛
潮風が吹き抜ける坂の町・風鈴坂。
この町では、夏の終わりに「風送り」という不思議な風習が行われる。
人々は風鈴を吊るし、胸に残る想いや記憶を風に託して手放していくのだという。

ある年の夏、少年と少女は堤防で並んで海を見ていた。
他愛もない会話、どこにでもある日常。
それは、突然訪れた出来事を境に、かたちを変えていく。

季節が巡り、ふたたび風送りの時期がやってきたとき、
町に吹く風に、微かな違和感が混じり始める。
鈍く軋む風鈴の音、記憶にないはずの場所に吊るされた鈴。

胸の奥に残された後悔と祈りが、風に溶けていくその夜、
ふたりの心は静かに再び重なっていく。

風は何を運び、何を還すのか。
誰もが胸に抱える「忘れたくないもの」を、前に進ませる。

これは、風鈴が揺れる音に導かれて辿り着いた、
ひとつの別れと、ひとつの約束の物語。
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