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投稿してみようかな
家庭の事情で長年勤めた会社を退職した。
人前に出て気を張る事が多かったので、化粧もせず普段着で親のフォローをするだけの変わり映えしない毎日が続いて気が滅入る。
故郷を離れ仕事一筋で駆け抜けたため、気軽に愚痴る仲の良い友達もいない。
家族の通院に同行し時間を持て余した際、ふと…棚にあった市報を手に取った。
ページをめくると「友情」という題で投稿を募集する記事が目にとまった。
待ち時間中に親友に傘を貸してもらった思い出話を綴ってみた。
優しさをもらい感謝する心が芽生え、生涯の指針を得た話だ。
私の投稿が採用された。
記念品をもらうため、市役所の窓口に行くと。
「手紙が届いてますよ」
咲ちゃん、同じ市内に住んでたんだ!




