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ニューワールド・ファンタズム  作者: 乙川せつ
第一部-ニューワールド編

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88/212

孤独と黒と終末

≫ダンジョンはクリアされました。


「よし!」


≫クリア報酬が開始されます。


「…………開始?」

「どうしたの?」

「いや、クリア報酬が開始って―――」


ザッ――――――


「やあ、久しぶりだね。アルタイル君」

「なっ――――よう‥‥流川‥‥」


そう、空間の歪みから現れたのは、流川大智だった。


「流川⁉」

「何故―――」

「まあまあ、落ち着き給え。私はアルタイル君に用がある」


そして、流川が話す。


「ダンジョンのクリア報酬だ。私たちと戦ってもらう」

「たち、だと?」

「オレだ」


金髪赤眼の英雄王、ギルガメッシュ。


「ギルガメッシュ‥‥」


シズクもエイルもこいつを見たことがある。


「お前たちと戦えってことか。不利にも程があるな」

「貴様に有利な戦いなどあの世界であったのか?」

「…………それを言うなよ」


しかしそこで終わらなかった。


「貴様に言わなければならないことがある。貴様はこの世界で死ぬと現実で死ぬ」

「…………は?」


死ぬ、だって?

バカバカしい。

いや。

俺の記憶を刺激したのは《死統魔導書デッド・オブ・グリモワール


シズクとエイルから血の気が引く。


「‥‥どうせ、お前たちと戦わなきゃいけないんだろ?」

「当然だろう」

「…………分かった。やってやるよ」

「待って!」


俺を制止したのはシズク。


「アナタ、本気で行く気⁉」

「ああ」

「相手はあのギルガメッシュよ⁉アナタが一番、その強さを分かっているでしょう!」

「…………そうだな」

「…………私の目を見て!」


はっとしてシズクの目を見つめる。


「…………アナタが死んだら、私はどうしたら‥‥!」

「死なねぇよ」


シズクの頭をポンポンと撫でる。


「…………アルタイル」

「エイル、後は頼む」

「…………了解した」


もう一度、ギルガメッシュに向き直る。


「覚悟はできたか」

「もちろんだ」

「では、行くぞ」


異空間への門が開く。


そして俺達三人が入るとその扉は閉まり、その場に残った。

扉に文字があった。


『無限の絆持ちし者、回廊を打ちこわし、願いから始まる未来への青薔薇を咲かせん』



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