ショッピングデートの後
俺は二人と家に帰っていた。
‥‥俺の家だよ。
なんでアリスだけじゃなくシズクまで‥‥。
「なあシズク、なぜに我が家に‥‥?」
「あら、お母さまから聞いてない?私とセナさん、しばらくここでお世話になるわよ?」
「はぁ⁉」
「えぇ⁉」
聞いてねーよ!?
「まあセナさんはライブツアー明けからみたいだけど」
「なんでそうなった⁉」
「前に泊まった時にお母さまに提案されたのよ。うちに来ないかしらって」
母さん何やってんだぁ!
「え、母さん真面目に?」
「ええ」
「超真面目で⁉」
「ええ」
「嘘だろぉ‥‥」
もう母さんを止められない‥‥。
「えーっと、シズクはそれでいいのか?」
「どういう意味?」
「あー、俺と一緒に暮らしていいのかって‥‥」
「いいに決まってるじゃない」
その時、俺の腕が引っ張られた。
「アルは渡しません。私たちを見て嫉妬してなさい」
アリスはキッパリと、力強く言った。
それに対しシズクは、
「望むところよ。貴女こそ、嫉妬で狂わないようにね」
火花が散る。
この空間で二人の精神がぶつかり合う。
「えっとぉ、二人ともこの前のでそういうの落ち着いたんじゃあ‥‥?」
「何のことかしら?」
「停戦すらしていません」
「「徹底抗戦。争奪戦よ」」
うん、何を争奪しているのかは聞かないでおくよ。
「まーしょうがない。シズク、部屋はどうする?」
「えっ?」
「…………えっ?」
「勿論アナタの部屋で過ごすけど‥‥」
何が勿論なんですかねぇ⁉
「えっと、それは、流石に――――」
「前にも寝たじゃない」
そういやそうだったなぁ⁉
俺のパーソナルスペースが………。
「それに、アリスさんとは今でも同じ部屋らしいじゃない」
「どこ情報だそれ⁉」
「お母さま」
母さん!
本当に俺の個人情報‥‥まあ俺だけじゃないけど簡単に漏らしすぎだろ!
「私から聞いたのよ」
「連絡先でも交換してるのか‥‥?」
「? 当たり前じゃない。勿論アナタの電話番号、メールアドレスも」
「なんだって⁉」
もうどうでも良くなってきた。
「あー。もう行くとこまで行ったなー‥‥」
「何なら、私と生きる?」
シズクは左手の指輪を見せながら言った。
アリスは神速で反応し、
「私がアルの嫁になるんです!」
「戸籍を取ってから言いなさい」
「うぐぅ!」
アリスにクリティカルヒット!
「‥‥アルは渡しません!」
「コッチの台詞よ」
いつか、この修羅場に慣れてしまう日が来てしまうのだろうか。




