切断・改
俺たちはフィールドに出ていた。
「アリッド、スイッチ!」
「OK!」
現在交戦しているのは、鬼獣。
下位のモンスター。
あっちの世界でのシルバーウルフぐらいの戦闘力。
「せあっ‼」
片手で振るう大剣で鬼獣の右腕を打ち上げた。
奪命・発動
「せいっ‼」
クリティカルのパーティクルが出る。
「アリスさん!」
「任せて!」
アリスは細剣単発突進技 《ストライカー》を発動させ、剣先を心臓部に突き刺す。
しかし技の威力が高くとも、武器の攻撃力が低いため、一撃必殺には至らない。
「まか…………せろ!」
俺は宙に舞い、空中から斬撃を放つ。
片手剣四連撃 《エクシア》
身体を斜めにすることで斬撃そのものの角度を変える。
「う…………おおおッ!」
スキル・切断!!!!!!
そのなまくらの切れ味を高め、振り切る。
最後の四撃目で胴体を斬り裂いた。
「ふぅ…………」
命がかかっていないとはいえ、やっぱり戦いは疲れる…………。
「やったね、兄さん!」
「おうよ」
「流石です、アル」
「それほどでもねぇよ」
だが、この程度じゃゲームクリアはできない。
《二刀流》は何故か完全習得しているとはいえ、《英雄之炎》もなく、武装も貧弱なこの状況では…………まだ無理だ。
そう考えたのと同時だった。
俺達に向かってくる、大きな火の玉が見えたのは。
「…………!」
――――間に合え…………っ!
《スラスト》を発動させ、火の玉を斬った。
「なに⁉」
「兄さん!」
「迎撃準備だ、構えろ!」
NFでもこんな事があった。
依頼を受けて一人のところを盗賊に襲われたりしたものだ。
目を凝らし、火の玉が来た方向を見ると、黒いフードを被った魔法師の集団が。
「6人か……」
「仕留める?」
「ああ」
「…………二人共、なんか手慣れてない?」
弟が疑問に思っているようだが、まあ後だ。
「初心者狩り、ってところだな」
いつの時代でもいるものだ、こういう輩は。
魔法師たちは詠唱し、同時に魔法を放ってきた。
「二人共下がってろ」
「え?」
「アル?」
「こいつらは…………俺がやる」
久しぶりの対人戦、ちょっと血が騒ぐ。
高鳴る心臓を押さえつけ、背中の大剣を抜剣する。
「さぁ、行くぞ」
新たな相棒を右手に、敵集団に突撃する。
切断
ビュォオオオオ!!!!!!
俺を止めようとする空気を斬り裂き、推し進んだ。
風魔法の障壁を突破し、その術師を貫く。
まず一人。
そして回転斬りで二人。
左手の貫手で一人。
最後に、荒々しく薙ぎ払って二人。
その間、およそ12秒。
走り出してからは17秒ってところか。
「速すぎるよ…………」
「圧倒的じゃないか…………」
「にひひ…………ん?」
「どうしたの?」
≫ノーマルスキル 《切断》は、エクストラスキル 《切断・改》へ進化しました。
進化?
‥早っ!




