終結後
「やった、の、か……?」
「ああ、俺達は、勝ったんだ……俺達は……自由だ……!」
スレイブの名を捨てて、人間として生きていく。黒種ではなく、男だ。
「セイバー……よくやった……」
機体の間から蒸気が吹き出し、冷却が始まる。
「おーい!アルタイル!」
「師匠、アリス!」
「お前ら!」
「アルタイル、ギルマスから言いたいことがあるそうだ」
俺はステータスプレートを取り出し、タップ。
『やあ、アルタイル君』
「ギルマス……」
『そんなに固まらなくていいって!むしろよくやってくれたと言いたいぐらいだし!』
「え?」
『いやぁ、オジサンも昔あの女神にやられたクチだからね……そして神々の中でも、ロゼラリアはやりす
ぎたってことで、今回の事は不問にするそうだよ』
「……マジ?」
『マジマジ』
「よかったね、アル」
「ああ、これからどうしようかと……」
「まあ、私はそれでもついて行くけどね」
「なんて?」
「……なんでも」
小声で聞き取れなかった――。
「……………………エイル、これからどうする気だ?」
「仲間達とこの国を建て直す。まずは女との和解からだ」
「……………………そうか、頑張れよ」
「……お前もな」
俺達は笑いながら、拳をコツン、とぶつける。
「それじゃ、俺達は帰るとするよ」
「もう帰るのか?」
レングたちが戸惑いを見せる。
「俺達は《冒険者》だからな」
「……………………そうだったな」
「「じゃあな」」
帰路にてアリスが
「いいの?あんな別れで……」
「また会えるさ、それに、俺は、アルタイル=アリエル……勇者の孫であり、息子。そして…………未熟者
だから」
「ふふっ……」
「面白いことを言うなぁ」
「……帰ろう、アースリアに」
この後、歌姫事件もロゼラリアの仕組んだことが発覚。そしてこの事件は《解放戦争》の終幕となった。しかし、まだ終わらない。この世界はまだ、続く。
これは、《黒き剣士》が英雄になる物語。
最も新しい幻想から始まった、最も長き〝英雄譚〟。
ご愛読ありがとうございます!
英雄の歴史は繰り返される。そうイメージして描いてきました。
2000年の長い年月を打ち破って出てきた英雄の正体も次章で。
次回より第一部《アースリア編》最終章《星越えの剣》




