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ニューワールド・ファンタズム  作者: 乙川せつ
第一部-ニューワールド編

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34/212

炎の心

「みんな……」


(……奥義の前の布石を打つ!)


「……〝灯火〟(ヴェーロス)……!」


右手の人差し指と中指に炎を灯し。それを左手で引っ張ると炎は弓矢の形になる。それを放つと女神に一直線に向かう。レーザーを打ち消しながら進み続ける。


それはまた光の壁に防がれる。


「だよなぁ!」


(なら……)


俺の身体の中で闘気と魔力を練り合わせる。そしてそれをユニークスキル《英雄の炎》に流し込む。炎は体外にも溢れ出て、周りの世界を変えていく―――。


『永久の過去、地獄と呼ばれたこの世界。天世の平和をこの地に堕とす!限りなき炎よ、遥か未来まで続く人類史の起点を今、この時に!………友が死に、妻が死に、親が死に。絶望が波となって押し寄せる地獄は試練。その後に、最高の幸せが待っていると、オレは信じる。夢を持て、剣はここにあるだろう。―――――――この世界は、無限の剣で出来ていた!』


〝心象転写〟


神威を地面に突き刺し、地面から炎が溢れる。そして闘気と魔力が半径一㎢の半円の形になり全てを閉じ込める。


「この炎が俺の領域だ。―――魂剣煉獄アマノレンゴク!」


ユニークスキルを通して世界を改変する技。〝心象転写〟。《英雄の炎》を使った領域。


魂剣ソウルソード


焔戟フレイムアーツ


無数の炎の剣が空中に現れ女神に向かう。


「なに……この力……!」


女神の壁を破り、剣は女神に注がれる。


「来い」


〝転写〟〝草薙の剣〟


師匠の剣を模倣した炎が空中に浮かぶ。それを囲うように炎が筒のようになる。


放射ファイア


炎の木の葉が中で弾け、筒から〝竜〟が飛び出す。


それを見て師匠が叫んだ。


「知ってるか!この草薙の剣はな、日ノ国の神話で竜から生まれた神殺しの異名を持つ剣だ!」


竜の炎が消えて、中の剣が見える。


刺突シュート


更に剣が加速する。その剣はソニックブームを生むほど速くなっていた。しかしその剣は停止。


…………沈黙。


「あぶないわね」


ロゼラリアが手で掴んでいたのだ。音速の炎を。実体のないものを掴んでいた。


「そりゃそうだよな!神だもんなぁ!」


「⁉」


ロゼラリアの近くに人影。あれは……


「エイル……?」


彼はレーザーとは違う光の縄で縛られていた。


「何を……」


次の瞬間、ロゼラリアはエイルにキスする。


「……⁉」


「……ご馳走様」


「あがっ……」


エイルの体に何かが走る。血管一本一本まで把握できる……。


(なんだ……これは……!)


光の縄が解け、エイルの体が自由になる。しかしエイルは、ロゼラリアではなく。


俺達を狙った。


拳銃で建物の上から射撃……。


「なにしてんだ!エイル!」


「………」


エイルの眼に生気はなく、殺意に満ちている。


「ロゼラリアぁああ!何をしたぁああああああ!」


「何って、私の奴隷にしてあげただけよ。……さあ、行きなさい。終わったらたっぷり可愛がってあげる

からね」


「……」


ハンドガンの引き金を引き続け、俺達に死を送る。


その姿は勇者などではなく、死神のそれだった。


「エイルやめろお!」


「目を覚ませえええ‼」


レング達の声も聞こえない。


しかし一瞬、エイルの動きが硬直する。


その頃エイルの精神世界では………。


―――ここは―――暗い――。


―――誰か――。


暗い世界の中。しかし小さな亀裂。そこからこぼれ落ちる一滴の記憶。


九年前。


「お父様!」


「おお、エイルよ……」


そこにはエイルとアーサー。モルドレッド。ジェニファー。そして母、モーガン。


「よいか、エイルよ。お主はこの国の正統後継者として民を導く運命を背負っている。それを努、忘れるでないぞ」


―――アーサー―――?


次の記憶。


「逃げて……アーサー……………………!」


母がアーサーに銃を向ける。しかしアーサーは―――――


「受け止めよう」


「アーサー!」


弾丸がアーサーの心臓を貫く。これがあの記憶。


俺は―――誰だ―――俺は―――


「エイル=ローグ=ペンドラゴン……それがこの子の名前だ」


―――俺は。


王だ。


「う……………」


「何…………?」


エイルの体に赤黒い稲妻が走る。


「エイル!」


「戻ってこい!」


「《ブレイバー》!」


「うおおおおおおお!」


身体が動く。エイルの意思で。


赤黒い稲妻の正体はエイルの闘気。それが覚醒した英雄の血族と空間のエーテル(ブリタニアが発見したこの世界に漂う力の根源)の組み合わせにより体外で暴走していた。しかし今は自身の手足のように動かせる。


「〝根源変異〟〝怪物〟」


「俺はアーサー・ペンドラゴンの息子……エイル・ローグ・ペンドラゴン……この国の王だ!」


エイルの腰の後ろに血液が流れ込み、体外で触手の形になる。


「あれはまるで…………《喰人》……?」


「ロゼラリア……お前のおかげで俺の体の使い方がよくわかった……!」


「……………………そう」


「面白い奴隷だったのに……残念」


ロゼラリアの背後に現れた無数の光球。そしてそれから放たれる裁き。


「さようなら」


一本に集まった強力なレーザー。


それに対し、エイルは腰の四本の触手を向ける。


「ふーっ……」


アーサー………いや、父さん。力を貸してくれ。


(もう父さんはいない……。これからは、俺自身の力で!)


そう、アーサーはロゼラリアの支配により危険分子として消されてしまった。


「はあああああ‼」


触手でレーザーを受け止め、触手を消して全速力で駆け出す。


(イメージしろ!自身の肉体を変えられたんだ、世界を変えることぐらい……それに、手本ならもう見

た!)


「くっ……うぉああああ!」


血液をエーテルと同化。それを形作っていく。


(俺の殺意と、恨み、憎しみ……そして、希望を形に!)


未来を切り開く、希望の光。


奪命ヴォーパル!」


禍々しい片刃の短剣。この国の、復讐の結晶。そして、魔剣と聖剣の二面性を持つ。

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