2000年前の英雄
始まり前の話です。
《神生大戦》 最終決戦・最高神ゼウス。
「愚かで傲慢な人間よ、貴様等は何故抗う?お前たちがこの地球を穢しているのだぞ」
そんな最高神ゼウスの言葉に
「俺達が生きている。それ以外にあるか?物事を考えて話せ下郎!」
そう叫ぶ《ギルガメッシュ》。そして静かにゼウスは雷撃を放つ。
「消え失せろ 《雷光》」
「チッ……〝ソニックアクセル〟!」
《武技》。近接種族が使う戦闘方法。最も効果が出る力の込め方を昇華させたもの。《アクセル》は速度特化。
断界剣 《クリムゾン・エア》、始人剣 《エクスペリエンス》を握りしめ空にいる最高神に接近する。
「人魔剣、竜技〝竜牙突撃〟(ドラグストライカー)!」
強力な力を持つ神々に対抗する為、あらゆる種族が協力して作り出した流派 《人魔剣》。その中でも《竜族》の攻撃力を再現した〝竜技〟。生命力の塊、《闘気》が竜の形になり、ギルガメッシュの刺突と共に突進する黄金の竜が最高神に喰らいつく。
「貴様…!死ね!」
更に大きな雷撃……。しかしギルガメッシュは 《クリムゾン・エア》で雷撃をかき消した。
「なっ……」
「知らぬだろう?この剣を。貴様等に抗うために作られた、種族を越えた剣だ!……《百花繚乱》!」
小さい雷撃を高速の剣技で切り伏せる。その時最高神は思い知った。この傲慢な男の力は、全種族の技術全てなのだと。
「……消えろ!」
《雷撃演歌》!
多数の雷撃がギルガメッシュを襲う。
「笑止!〝飛天〟!」
闘気の斬撃が雷撃を叩き斬った。
「終わらせるぞ下郎!民が吉報を待っている!〝竜魂剣装〟!」
現れた闘気の竜が天に掲げた 《クリムゾン・エア》に宿り、刀身が黄金に輝く。
『其方を虐げる者がいるのなら、我は祖奴を叩き潰そう……理不尽は俺の剣が叩き切る!』
「これが貴様等神々に送る、俺達の《お返し》だ!」
「ふざけるな!《神滅雷熱殺》(ライジングサンライト)!」
「竜技〝神滅竜断罪〟(シン・ドラグパニッシャー)!」
それから時代は進み……神と生命が共に暮らす時代。