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ニューワールド・ファンタズム  作者: 乙川せつ
第一部-ニューワールド編

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16/212

クランの誘い

ある日、酒場 《羽の巨人亭》で朝食をとっていると。


「アル」


俺に声をかけたのはアリス。なんか後ろに強そうな人たちがいるんだけど。


「アルタイル君」


アリスさんの後ろにいる騎士が俺の名前を呼ぶ。


「あなたは……」


その騎士が名乗る。


「私は、《マティリス・クラン》の団長、《ディオン=クリンス》だ」


「あの時の…」


前に助けてもらった。《聖騎士》。


「で、そんな方が俺に何か用ですか」


俺の質問にディオンは笑みを浮かべて答える。


「単刀直入に言う、私のクランに入ってくれ」


「え?」


最高峰のクランに俺が……?だが。


「誘ってもらって申し訳ないんですが……お断りします」


「……アル」


アリスは顔を曇らせる。俺は少し心がキツイが。


「何故かね?」


ディオンの問いに俺は笑って答える。


「人との関わりは疲れるんです。冒険者みたいに命をかけて戦う仕事で、大切な仲間や人をつくりたくないんです。傷付きたくないんです。もう、二度と」


《マティリス・クラン》の人達は何かを察したのか、言葉が出なくなる。


「……なら、自分の自由は、自分の剣でつかみたまえ」


「…は?」


「私、ディオン=クリンスは、貴殿、アルタイル=アリエルに決闘を申し込む」


宿の中で驚きの声が上がる。しかしクランメンバーは何も驚いている様子はなかった。アリスに関しては満面の笑みになっている。


「決闘は明日の午後二時、準備してくれたまえ」


「ちょっ」


立ち去るのを止められなかった。


「……どうしよう」


俺は剣を持ち、とある店に出掛けた。《ベリアス鍛冶屋》


「いらっしゃせー!」


扉を開けて店に入ると女性店主 《べリアス》が出迎える。


「あら、アル……今日はどうしたの?」


「急いで装備がいる。用意できてるか?」


「……任せなさい」


ベリアスが裏から大きな木箱を持って来る。


「これが……注文の品よ」


その中には二本の剣が入っていた。一本の剣は《ナイトプレート》。


そしてもう一本は《アイアンブレード》。量産型の剣。


「あんた、ホントにあんな戦法を使うつもりなの?」


「ああ」


「そ……、あんたの戦略も分かるけど、戦いの中でそこまで頭回る?」


「何とかするさ」


「二刀流ねぇ……」


「加護の効果もなしに《新約》を破れるの?」


「……」


そう、この決闘で最も重要な要素、ユニークスキル 《新約》。ディオンがこの街最強――。いや、冒険者最強を誇る理由。攻防一体の剣技。今まで決闘を全勝。しかも一撃も喰らっていないという。大盾とロングソードを自在に操る無敵の存在。そんな規格外には、《規格外》で立ち向かうしかない。店で武器を

受け取り、近くの森で剣を振るう。二刀流十二連撃。大木に切りかかると、木に大きな切れ目が入った。


「…………いけそうだな」


圧倒的な防御力には圧倒的なスピードと火力をぶつける、そんな単純な発想から生まれた戦術。

ただ、これしかないんだ。…………全力を。


俺は徹夜で二刀流を練習。片手剣技も修練を積んだことで熟練度は七○○を超えた。


今まで使ったことのない技も習得して、準備完了。


決闘場に行くと大量の観客が待機していた。ディオンが戦うということで、一目見たいのだろう。俺が待機室で準備していると、アリスが中に入ってきた。


「アル」


「どうした?」


「こんな手段でアルをクランに入れることになるなんてね」


アリスは前々から俺を誘っていた。念願なのだろう。しかし俺も負けるわけにはいかない。切り札の二刀流を使うんだ。ディオンの守りを破れるのは、それしかないんだ。


「俺は負けません」


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