隠れて…ないだろギリギリ
ということで久方ぶりの1人である。
「荷物は持った、まぁ…別に特にねーが」
と外に出る。確か待ち合わせは…そこそこ遠いな。
「なんだかなぁ…だりぃな」
あまり慣れない電車に乗り、待ち合わせの場所に向かう。
「……」
見える、何故か、見知った顔が2人して。でも多分バレてないと思ってんだろうなぁ…。
愛華さんと、悠斗…下手なんだからやめようや。
あと別の人とも話してるから多分アレも日菜さんとかなんだろうな…。日菜さんは変装上手いな、マジで。
まぁ知らないフリしてそのまま行くが。
「……ん、ここか」
降りる、んで?ここら辺のカフェだっけか…?
スマホを確認して場所を把握する。
「や」
「…あぁ、探さなくてよくなりました、周囲に別の問題が発生してる所を除けば」
「まぁまぁ、いいじゃないか、来てくれるんだね」
「まぁ脅されてなくても来ましたけどね」
「ははは、でもこうしたら絶対来てくれるかなって」
「印象下げるだけですよ」
「もうないでしょ、じゃ行こうか」
そう、菊池とかいうイケメンに土曜日遊ばないかと誘われた、というわけである。
「コレでいいです?」
「…なにこれ?」
「いや、手土産ですけど」
「……なんで?」
「いや、有名な人の時間使うから、ですけど」
「………」
「え?」
え?そういうもんじゃないの?
「君は本当に面白いやつだね、気にしなくて良かったんだけど、まぁありがたく貰っておくよ」
「一応1週間以内に食べてもらえると助かります」
「ケーキに書いてあるみたいなことを言うね」
「ケーキですからね」
「……えっ?」
「ケーキですよ?」
「そんな話、しませんでしたっけ?」
「いや、まぁしたけれど」
イケメンが驚く顔は新鮮だな、なんかこうちょっと顔が崩れてんのが面白い。
「いやぁイケメンの驚く顔でも拝んでやろうかと」
「…いや、すごく驚いてしまったよ、まぁこれは本当にありがたく貰っておこう」
「やっぱ何考えてるかわかんない奴よそういう顔を見るのは楽しいですねぇ」
「ははは…いや、僕も人に出会って数分で驚いたのは初めてだよ…」
っしゃあ!勝ったァ!
まぁいいや、これを見たかっただけで会うのを決めていたので満足である。
「まぁ行こうか」
「あ、そういえば今渡しはしましたが、カフェですよね、持ち込みっていいんですかね」
「いいんじゃないかな、そこで食べるとかなら聞くべきだろうけど」
「それもそうですね、じゃマップ見てもあんまりわかんなそうですし、ついてきます」
「おっけー」
ー移動中ー
「そういえば、後ろの子達はきみの?」
「はい、だいたい毎週家に来てんすけど、今日は予定あるからって言ったんで興味あったんじゃないすか?」
「ははは、好かれてるねぇ」
「まぁそういうことにしときますね」
とついたのはまぁそこそこ小洒落たカフェだった。
「僕の行きつけでね、隠れ家的な店なんだ」
「そうなんですね」
「じゃ、行こうか」
「はい」
「カフェ入ったけど…入る?」
「さすがにそこまでしなくていいでしょ、女じゃなかったし」
「あ、愛華的にはそこなんだ…」
「まぁあのエセイケメンだし、問題ないわね、帰るわよ」
「あ、じゃあ私は折角なのでカフェで休憩してから帰るので、あとはお2人で」
「うん、じゃそういうことで愛華、行こ」
「もうこの人、ナチュラルに呼び捨てし始めたな…」




