建前があれば後健もあるのだろうか
ちょい短め
土日はそんなふうに過ごし、月曜日
席に着くと即刻拓也が席に来る、こいつが早く来てるのも珍しいが、すぐ来るのもまぁ珍しい。
「珍しいな、どうした拓也」
「なぁ、お前、昨日何かあったか?」
「家で料理してたけど」
「お前が昨日女子と会ってたって噂が立っててな」
「…いやまぁ佐久間さんが家に来て料理食ってたけど」
「あっ、事実なのか…ならいい…のか?」
フラグ回収が早いなあの女は、アホだな。いや普通にアホなのか。
「んで?どうしてそんな根も葉もない噂が立ってんだ?」
「いや俺も知らん…食材2人で買いに行ったとかしたのか?」
「いや?別に昨日は外出てないしな」
「…え?怖…」
「まぁ噂だからそんなもんじゃないのか?他人の空似とかな」
「まぁ火のないところに煙は立たないから、気をつけとけよ…」
「おー」
ということになった。
そして昼飯。
「来てやったわ、感謝しなさい蒼空」
「来なくてもいいですよ?俺らは3人で食うんで、なぁ拓也?」
「なんでそこで張り合うんだお前は」
「すいません、私もお邪魔させてもらって」
「まぁ気にすんな、美香いないだけだからな…はぁ」
「お前はお前で自傷するな」
もう慣れたのか氷川さんに対してはナチュラル対応、佐久間さんの謝罪に拓也が反応する少し面白いものを見れた。まぁ悠斗は反応しづらいと思うし多少はな、慣れてくれれば…いやまぁ佐久間さんが来なければ良いだけだが。
話題は今朝の噂だった。
「なんか爆速でバレてますね」
「飯食いに来ただけなのにな、友達として」
「そうですよね、友人の家に行くことってそんな噂にならなくないです?」
「まぁそうだな」
と拓也が悠斗と氷川さんをちょいちょいと誘って何やらごにょごにょしてる。
どうせ悪口だろうからスルーする。たまにあるんだコイツらは、氷川さんも巻き込んでるあたり、拓也が氷川さんに対してかなり信頼してる…いやこの気持ちを理解して欲しいと思ってるのがわかる。
なんだかんだ氷川さんもここに打ち解けてきてんだなとしみじみ感じた。
「よし」
「まぁ…」
「うん…」
話し合いが終わったのか全員が呆れ半分にこちらを見る。
「…いやなんか言えよ」
「馬鹿だなって」
「ストレートに悪口を言えよって言ってないが」
拓也はなんだ、煽らないと不満がぶつけられないのか…全くもってどうしようもないやつだな。
「馬鹿って何したら直ると思う?」
「馬鹿につける薬はないから無理ね」
「…馬鹿って話じゃないと思うけど…」
なぜこいつらに馬鹿馬鹿連呼されてるのか俺は…
「まぁ人の噂も七十五日って言うしすぐ収まるか」
「ですね」
「お前に限ってなら、七十五日で済むかは諸説ありそうだがな」
「そうね、無理だと思うわ」
「無理じゃないかな」
なぜそこ3人は結託して否定するのかわからんが、
まぁ俺は本当にそこそこ楽観視しすぎていたことに、それこそ気付くわけがなかった
陰口三人衆
「ちょっと、氷川さん、悠斗」
「わかってるわ、あいつらアホね」
「鈍感なのも考えものなんだね…」
「逆に男女間で友人だから家にあげる感性ってどうやったら培えるんだと思うよ」
「普通に考えたらそういう関係としか思われないのにね」
「まぁあの子、友人あんまりいないらしいから」
「貞操観念が…いや、恋愛感が壊れてんのか」
「言い直さなくていいわよ知ってるわ」
「おう…あんまりそういうのは言わん方がいいぞ…」
「多分2人は本当にそう思ってるんだろうね…男女の友情は成立するって」
「まぁ振られたのに距離感変わらないで接してるどころか距離近くなったのに、友人として接してるからそうなのかもしれないけど…普通に怖いわ」
「氷川さんの言い分はわかる、というか驚きで言えば俺もそこそこ同じレベルの衝撃だったからな…」
「なんなんでしょうね」
「なんなんだろうな…」
「まぁ…そこが美点…なんじゃない?」
「悠斗、目を逸らさないで言えよ…」
「「「はぁ…」」」
苦労人感すごい3人




