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酷く寂しいソラの歌

まだ日菜、もとい佐久間さんのキャラとしての身の振りを悩んでおります。

「おーっし、まずどこから行くよ」

「どこでも、適当だろ、お前らはデートなんだからな」

「私は、明野くんと、ですか?」

「違うよ?付き合ってないし、むしろまぁデートだと思われても嫌でしょ」

「…まぁ、そうですけど」


おーっと辛辣ぅ、氷川さんと同じタイプかー…。

まぁいいけど、俺も氷川さん一筋ですし、佐久間さんは悠斗一筋だろう、何だこの歪なメンバー、イカれてんな。


「というか改めて思うんですけど、よく耐えれてますねこの環境に」

「ん?別に普通だし」


と目の前にあるのは最早見慣れた氷川さんからの悠斗へのアプローチ、クーデレだからなのか遠目から見た感じではあまりイチャイチャしてないように見えるが、会話が普通にカップルのそれなので、まぁ近いと割と氷川さん推し的には地獄だと思う。俺は慣れた。


「嫉妬で人を殺せるなら多分、氷川さんを殺せます。」

「死んだら悠斗が悲しむからやめてね」

「じゃあやめます」

「君も大概だねぇ」


好きな人が悲しむならやめる、行動原理がシンプルな強い子だなと思う。


「私は独占欲が高いんですよ、依存性も」

「ヤンデレみたいなこと言ってるけど、危険因子を悠斗に近付けさせるのは嫌だね」

「でも、あんな幸せそうにされたら、何が正解か分からなくなります」

「そんなの俺だって知らないよ、ほらこれでも食いな」


と先程購買で買っておいた文化祭限定と銘打たれたパンを1つ渡す。


「あ、すいません、代金…」

「いらないよ、大した額じゃない、むしろ同情したから憐れみであげてるだけ」

「それはどうなんですか?」

「冗談、アイツらの分も買ってるから気にすんなってことにしてくれ」


と4人にパンを渡す。そろそろ小腹も空く頃なのはさすがにコイツらの胃袋を管理したことがある身としては分かりやすかった。


「ありがと、蒼空」

「いえいえ、氷川さん、代わりと言ってはなんですが悠斗とのスキンシップを少し控えめにしてくれると、あなたの友だちがあなたを嫉妬で殺さなくなるんで」

「…わかったわ」

「俺の身を案じると思って」

「なら大丈夫ね」

「大丈夫じゃないから言ってるんです!」


と軽く話した後、悠斗にも少し釘をさして佐久間さんの隣…というか4人の後方に陣取る。


「慣れてるんですね」

「そりゃ慣れてるよ、痛いくらいに心が泣いてる」

「嫉妬、してますよね」

「してたとして、表に出す必要がある?」

「不器用ですね」

「そんなことしないと生きてこなかったから」

「…?」


あぁ、口が滑った。


「恋なんて自分で抑えられるもんじゃないから、氷川さんが初恋じゃないからね、好きな子に気持ち隠して対応、なんてよくあったってこと!」

「振られたんです?」

「ノーコメント」


となんだかんだ仲良く?2人で4人を見守る。


「…あ、私そろそろです、休憩終わるの」

「そう、じゃ氷川さんもかな」

「ですね」

「…どっちが言うよ」

「…私に推しに近付いて楽しそうな時間を壊させろと?」

「俺にも言えること、気付いてる?そっちが悠斗推しならこっちは氷姫推しなんだよ」

「さっき仲良く話してたじゃないですか、早く言ってくださいよ」


あ?んなもん絶対に不機嫌になるに決まってるのに言えるか…コレは、公正に行くしかないよな。


「じゃんけんだ」

「…えぇ、仕方ないですね、確かにここは平等に行くべきですね、同じ業を背負う者として」

「…同じ業か、確かに、恨み合いは無しにしようや」

「いいですよ」


「「じゃん!けん!」」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


「氷川さん」

「どうしたの?佐久間さん」

「そろそろ教室戻らないと…準備あるから」

「…あら、確かに、ごめんなさいね教えてくれてありがとう、ごめんね悠斗」

「いいよ、僕たちも後でそっちにお邪魔するね」

「えぇ、井戸で待ってるわ」


キッとこちらを睨んでくる佐久間さんに対し、恨み合いは無しだって言っただろ?と視線を重ねる。


どうやらイチャつきを見てしまったせいで嫉妬の炎が燃えてるようだ、女って怖いね


まぁ俺はそんな熱い、いや冷たいのか?視線を受け流しつつ、既に教室に向かった2人によって、1人になった悠斗の元へ行く。


「ほら、元気出せよ、彼女がいなくなったからって寂しそうにすんな」

「し!してないよ!」

「慌てすぎだろ、ほら拓也たちと合流すっぞ」

「あ、う、うん!」


よく考えたらこれも佐久間さん的には嫉妬される理由になるかもな、とか思ったりもしたが、気にしないことにしといた。

「私、世界は破壊と創造で出来てると思うの」

「氷川さん?突然ですね…?」

「誰かの思いを破壊して、誰かとの関係が創造される、その誰かはまた別の誰かとの関係を創造することが出来ると思うの」

「…う、うん…」

「私は、あなたがまだ悠斗への思いを破壊できてないことを知ってるけど、蒼空は破壊して新しい関係の創造をしようとしてると思うのよね」

「…氷川さん、意外と、そんなことないよ」

「それは、あなたの話?蒼空の話?」

「それは秘密!」


そこそこ仲は良い。というか氷川さんが陰キャに目を付けて、可愛がろうとしてるだけ、悠斗と日菜は同系統なので多分氷川さんはそういう系が好きなんやろね

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