文化祭、ただし6人
うへー執筆だけなのに辛いよー
「すみません、よろしいでしょうか」
「…あぁ君は…佐久間さんか、どうしたの?うちのクラスは10時からだけど」
文化祭がそろそろ始まるということでクラスの奴らと気合いの入れ直しを行い、小道具班は各々文化祭を周り始めた数分後、佐久間さんがうちのクラスを尋ねてきた。
「いえ、知っています、あなたに用事がありまして」
「俺?別にいいけど」
「5人で回るんですよね、私もお願いしてよろしいでしょうか」
「…それは、なぜ俺に?」
「はい、氷川さんに頼んだのですが、そうしたらじゃあ蒼空くんに頼んだ方が確実だと言われまして」
「はぁ…」
まぁいいけど、拓也は美香さんが来る手筈だからそこ2人、氷川さんと悠斗で2人となれば、
「いや基本2人2人であっち分かれるから大体俺とになるけどいいの?悠斗見るだけなら単純に傷つくだけだと思うけど?」
「どうせクラスで1人なので…」
…あぁ悠斗タイプか…なら1人になるくらいなら推しの近くにいたいという思考だろうな。
「いいよ、というか俺に言わなくてもいいけどね、むしろ中心なんて拓也なんだから」
と言ったのだがそれは思いもしない方向で否定された。
「いえ、私とあなただけが一人なので私と変な誤解されるかもしれないという配慮だと思います」
「……あーそういう事か、まぁさっきも言ったけど、2人2人2人の構図に必然的になるから…と」
「はい、そうだと思います」
氷川さん名誉のために言っておくが、そんなことは別に考えておらず、氷川さん視点だと蒼空が中心だと思っているだけである、むしろ色恋をあの氷姫の説く方が無理という話なのだが、このポンコツな蒼空と日菜はそれで納得してしまった。というかあの氷姫なんて悠斗にちょろっと助けてもらっただけのチョロインの部類なのに良くもまぁそんなことが言えたものだと…いやこの話はやめておこう。
ということで変に納得した蒼空は、すんなりと受け入れる。
「いいよ、まぁ俺もあんまりアイツらに負担かけたくないし、その代わり、ちょっと手伝って欲しいかも」
「いいですよ、なんですか?」
「断る理由に使わせて欲しい」
「…と、言いますと?」
「……アイツら俺が1人だと構ってくるんだよな、1人にしてるのが申し訳ない、みたいな感じに」
「なるほど…なので2人なのだから、そっちはあんまり気にしないでいいよ、と思わせたいと」
「仲良くしたい風に、まぁ仲良くなりたくないなら、それでいいけど」
「いえ別に、仲良くなりたくない訳では無いので」
と軽い契約…というかウィン・ウィンの関係を互いに締結し…
「んじゃ、俺1回目の劇の準備に戻らないとだから、ごめんね」
「いえ、こちらも手を取らせてしまって、ごめんなさい」
とここはそうして終わった。
ちなみにそれをドアの前で見せられた1部蒼空好きが軽い嫉妬の目を向けていたのは、当人たちには気付く余地はなかった。
まず1回目の公演だったが、まぁまずまずの印象だ、悪くは無いが、物語的に知らないものに感情移入も出来ないだろうし、内容もスっと入るものでもないため成功とも失敗とも言えない形だった
「んー、悪くは無いがよくもない、ってところか」
「だな、まぁそんなもんだろ劇って」
「それはそうだけどな、こうわかりやすいあらすじみたいな本でも作っとけば良かったかもな」
「拓也が言うとちょっと違和感だな、まぁ分かる」
と反省点を話していると影が3つかかる。
「来たよ!拓也!」
「おぉ!美香!来てくれたんだな!」
「もちろんだよ!みんないるのに私だけ仲間はずれとか酷いじゃん!」
「いや学校違うからしょうがないとはなるけどね」
「それはそうだけども…」
まぁそこはいい、が
「美香さん、1ついいかい?」
「いいよー、どうしたの?」
「なぜ佐久間さんを抱えてらっしゃる?」
「そう!なんでこんな可愛い子を私に教えてくれなかったの!蒼空!」
「いや氷川さんからの推薦だから、俺に聞くな」
「愛華ちゃん!なんで教えてくれなかったの!」
「別にそんなに仲良くなかったもの」
辛辣…いやまぁ間違ってないだろうけど
「というか今更だけどこのグループって人増えたり減ったりってあんまりないよね」
「そらそうだろ、この学校だけで言えばただの男3人組とプラスアルファに滅多に来ない氷姫だぞ」
「まぁ女の子は来ないか」
「で、こうやって女子2人来るタイミングでもうひとり追加しとけば他の女ももう来ないと」
「拓也、それは無遠慮が過ぎないか」
「まぁ実際誰でも、は違うけどな!悠斗がおっけーか否かだ」
「え!?僕なの?」
「当たり前だろ、コミュ障お前だけだぞ」
と歓談をしながら、6人で文化祭を回ることになったのだった。
ちなみにメンバーに入れる基準は
彼氏彼女の関係or悠斗が話せる間柄、かつ拓也蒼空のどちらかが許可しないとダメです、暗黙のルールです。
今回は両方の要件を満たせましたね、やったね日菜ちゃん。




