文化祭ならやることはひとつだろ!
初手雰囲気を変えてみる。
「文化祭だコラァ!」
「よっ、拓也、今回は頼むぞー」
「っし!今回の文化祭、何やるよ!」
文化祭の出し物を決めるそうで、拓也が率先して行っていた、というのも本来ならこういうのは蒼空がやったり一輝がやったりするのだが…一輝は単純に部活であまり活動出来ないので去年も辞退しており、蒼空の方だが…
「…だるい……」
風邪を引いて休んでいた。
「…咳は出てないが熱が39度、何がどうしてこんなことに…お粥を一応作ったはいいが、自分で作ってるからだるさも大して変わんな…あー。喋るのもだるい…」
季節の変わり目ということもあるが滅多に彼は風邪などは引かないのだが、今回に限っては偶然こんなことになっていた。
「風邪か」
「…あぁ、久々にクソ身体が重い、拓也、悠斗には言っといてくれ」
「あぁ、任せろ」
「多分結構長引きそうだから日曜の件なかったことにしてくれって安静にしておきたい」
「んな事かよ、自分で言えよ」
「…ん、あぁそうする…」
「ほんとに限界だな…まぁ俺からも言っといてやるか」
とそのままダウンしているため、現在拓也が仕切っているわけだ。もちろんそんなことは学校にいない彼には知る由もない。
「…うぅ、こんな時誰か見舞いに来てくれれば、いやでも移すのは忍びないから…やっぱり一人でいるか…」
ガチャ
「…ガチャ?鍵閉めていたハズじゃないか…合鍵持ってるやつなんて…まさか空き巣…」
と身体を起こそうにもだるすぎて言うことを効かない。
(終わった…俺はここで…強盗に襲われて…)
とバランスを崩しベッドから転げ落ちる
「ぐぇ」
「あぁすみません起こしてしまいましたか?」
「…メイド、さん?」
「私が!看病しに!来ました!」
それと何故か美香さんがいた。
「えっと…?」
「ふっふーん、拓也から聞いたよ?風邪引いたんでしょ」
「そう、だけど…鍵…」
「メイドなので」
「…はい突っ込む気力もないのでそういうことで…」
と、メイドさんが何やら準備をしている。
「それは…」
「看病するための諸々です、拓也さんから彼はほっとくと人に頼らないから俺がお節介やくとのことで」
「…はぁ」
「大丈夫、メイドさんなら移しても特別手当で給料払うから遠慮なく移しちゃって」
「はい、私としてもお嬢様の友人で、更には料理を教えてくれた貴方には恩がありますので、ぜひ頼ってください」
「あ、ありがとうございます…」
とそれから色々となにかしてくれたようだが、まぁ気分も目も上がらないので何してるかはわからん。
それから暫くして
「おーっす来たぞ」
「来たよ、お見舞い」
「今は彼は寝てますよ」
「おーありがとうございますメイドさん」
「そーうちのメイドは有能なので」
「有能ですよ、私は、何しろ何年もお嬢様のお世話をしておりますので」
「ふふーん」
「美香が威張ることじゃないぞ」
となにやら聞こえるが、まぁ何も出来ないので倒れるだけにしておく。
「さてと…病人め、安静にしてやがったかぁ?」
「…突っ込めないからやめてくれ」
「あぁ、すまんすまん、って言ってもまぁ俺らはお前が大丈夫かの確認と…」
とスポーツ飲料を頭の上にのせられる、こういう時投げないのは拓也らしいというかなんというか
「ありがと…」
「早く元気になれよ、クラスの奴らはお前のこと心配してんだから」
「ははは…それは嬉しいな」
なんか風邪引くとこうメンタリティが著しく低くなってしまうなと軽く実感した。
「んじゃ俺らは帰るんで、早く帰ってこいよー」
「ん…」
その後、すぐに眠くなったので意識を手放す…
「…」
目覚めた頃には、誰も居なくなっていた。
「熱…う、まだちょっとあるや」
とりあえず身体は動くので自身の部屋から出る、階下にも当たり前だが誰もいない…が、テーブルの上になにか置いてある
「…手紙と料理って小説とかだとベタだな…看病イベントにそんなんあったか知らんが」
と近付く、料理は見た限りだとメイドさんが作ってくれた?ようだが、と手紙を見る。
「なになに…」
……一目見て
「ふっ…」
図らずも俺は笑ってしまった
「来てたのかよ…」
元気になってねとこれは悠斗の文字と見慣れない綺麗な文字、どうせ氷川さんだろう、早く治せとの命令だ。アイツら意外と律儀だな、と思いつつ料理を口に入れる。
「冷たい…ふっ、こういうのも悪くないな」
俺は久々に一人で笑って料理を食べるのだった。
珍しく特筆することもないので軽く、
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…メインヒロインがまだ出てないので評価に値しないとか言われたら泣きます




