慣れは怖いけど慣れるまで行えたのは凄いこと
慈愛の笑み(エンジェルスマイル)
どうも、錯乱しています
「おーっす、戻ったぞー」
「…遅いわ、悠斗くん」
「ごめんね、思ってたより時間かかっちゃって」
「拓也、俺何か悪いことした?」
「美香の膝枕を堪能した」
「最悪のやり返し方だな、地獄を見るぞ」
ということで買い物の続きをすることになったが
「…そういえば氷川さん」
「どうしたの拓也くん」
「一応まだ付き合ってない…んだよね?」
「えぇ、そうね、彼がもう少し待って欲しいって」
あ、そっちが告白してんだ…いつの間に、いやまぁ悠斗はされる側か。
「せめて横に立てる資格を持ってから、って言うの、言ってやって欲しいわ、もう十分だって」
グサッと唐突に流れ弾に撃たれる、元好きな人が好きな人のことをそんなに嬉しそうに語るのが何故こうもモヤモヤするのか…俺じゃなければ即死だった。
「まぁ、悠斗なりに考えがあるんだろう、な悠斗」
「うん、僕なんてまだまだだから…」
「そんなことないのだけど、主張を譲らないのだから仕方ないわ」
「ま、こいつは変に頑固なとこあるからな」
危なかった、本当に…危なかっ…
「最近告白されたらしいし、いつ奪われるかと思うと気が気じゃないわ」
「大丈夫、そこはちゃんとするから」
ぐはぁっっっっっ!!!!!
さすがにそれは俺でも即死だった。
もう無理立てない…力が…。
「甘々ですね、で、蒼空は何してんだ、突然止まっ…死んでる!?」
「拓也よ…骨は湘南の海に埋めてくれ…」
「…まぁお前には耐えきれなかったか」
「逆になぜ耐え切れると…ちょっと気分悪くなってきたから少し休んでくる…」
「お。おう…」
拓也、すまない俺はここで限界のようだ…と思いつつ近くにあった椅子に腰をかける。
「……未練はなくても好きではあるんだな…」
まぁそんなすっぱり恋愛を諦めるなんてのは無理だろう、いや意外と尾を引いてるのは俺も少なからず驚いているのだが。
「にしたって、悠斗が自分からここを提案してくるとは…感慨深いものがあるな…」
普段陰のモノである彼を外に連れ出すのは俺や拓也の役目だったが、初めて、あの人のおかげか俺たちをここに連れ出した。謎に後方理解者ヅラをしてしまって悪いが、よくここまで成長してくれて…と思わずにはいられない。
夏休みもそろそろ近くなってきて…多分彼らはもっと一緒に過ごすのだろう。まぁその前に定期考査という敵が控えてるのだが、氷川さんも悠斗もあいつらは大丈夫だ、俺はまぁ地頭は悪くないが、よく悠斗に勉強を教えて貰ってたが、定期考査前の勉強会なんて立派な青春イベントだろうし、今回は1人で頑張るとするか…と思いながら空を見る。
「…まぁよし、落ち着いてきた、ただあの空間は、あんまり居たくねーな…帰…っちゃあ駄目か」
「駄目だぞ」
「拓也、なんだ?着いてきてたのか?」
「ちげーよ、今迎えに来たんだよ、お前はこっそり帰るタイプだろ?」
俺のことをよくわかってらっしゃる…。
「ほら戻るぞ」
「へいへい…」
戻ると2人が仲良く話していた。そういえば、あの笑顔は今日浮かべてないな…外行きの面って奴かな、てことは
「はは…」
「おいどうした蒼空」
「いや、なんかもう勝てないなって、恋を諦めるには十分すぎるが、アレを見るとまた惚れそうになって最悪だよ」
「俺の知らない何かをお前は知ってるんだな」
「そうだぞ、あの笑顔は多分アイツしか知らない奴だ、俺はたまたま盗み見しただけの、最低なヤツだから」
「幸か不幸かってやつか?」
「間違いなく俺にとっては不幸だよ」
そうだな、全くもって不幸だよ。
はいこれからは本来の主人公と本来のヒロインの糖分多めを傍目からお送り致します。




