告白という悪魔は笑う
メインヒロイン登場!
「髪の毛、まだ下ろしてるのか」
「うん、まだ視線合うの怖くて」
「ま、俺らで守ってやるから安心しとけ」
と体育祭も終わった数日後、いつも通り歓談していると。
「あ、そうだ、今日ちょっと予定があって」
「お。まぁわかった。なら今日は1人で帰ることにするかぁ」
「いつも1人だろ」
「はー?んだよ、いいよな拓也と悠斗は帰り道同じ方向でよ」
「ま、たまに美香とか来るし毎回一緒ってことでもねーけどな」
「いや、朝から色々話せんじゃんこちとら休み時間と放課後くらいなもんだぜ?」
「あはは、ごめんね」
謝るこっちゃねーが、まぁなんだかんだ悠斗が放課後予定あるのはかなり珍しいかもしれないな。
これは尾行するか…?と思ったがする理由もないので野暮なことはしないことにした。
ということで放課後。
「よーっし帰るかぁ!」
「お?明野」
「ん?どうしました先生」
「ちょっと頼まれごとしてくれないか」
「なんすか?時間かかるのは勘弁ですよ?」
「いや、すまんちょっとかかるかもしれん、書類の整理の手伝いを…」
「しょーがねっすねー、内申点上げてくれるので手を打ちましょう」
「現金なヤツだ、ま、お前はそうだな、じゃ頼まれてくれ」
「あいさー」
帰ろうとしたが先生に仕事を押し付けられてしまった…まぁ特にやることもないのでいいのだが。
放課後人の少なくなった教室で、淡々と書類整理を行う。実はこういう作業は嫌いじゃない、先生から信頼されているからこういう仕事が頼まれるわけだしな。と廊下の方を眺めると珍しいものが見えた。
「…氷川さん?走ってるの珍しいな」
真面目美少女のイメージだったが意外と校則は守らない方なのだろうか、少し人間味を感じた。
と走り抜けたと思いきや戻ってきてこちらの教室を覗く。
うちのクラスになにか用なのだろうか…?と思ったがすぐに何処かに走っていった。
…アレか?嫉妬でモノ盗まれたとかか?にしてもコチラが手伝えることは無いので今回はこの書類の山と格闘する最中にあちらを気にする位のことはしておこう、ま、ここを通らなければ気にするも何もないがね。
それから数十分、ようやく書類整理が終わり、ひとつ伸びをする。
「んー、完了!よっしゃあとはこれを持ってくだけだな」
…そういえばあれ以降こっちを通ってないな氷川さん。ま、見つかったってことにしとくか、と教室を見渡すと、もう既に誰も居なくなっていた。
「…静かだな、前に質問責めされた時みたいだ…」
夕焼け…には少し早いが日もかなり落ちてはいる。
折角だし、ちょっと休むか。
「…あれ、蒼空?」
「悠斗か、用事長かったな」
「えーっと…うん、ちょっと色々あって…」
声が震えているし、すぐに目を逸らしたことで大体察した。
「なんだ告白でもされたのか、んでその感じは…振ったな」
「え。なんで…」
なんでわかるの?とでも言いたそうだな。
「わかるの?ってか、わかるわ、お前は分かりやすいからな、そんで振った理由は…あぁやっぱ言わなくていいわ」
「え?」
「拓也も内緒にしてるなんて、酷いと思うぜ?ほらお姫様がお待ちみたいだぞ」
ほら後ろで「大丈夫?」なんて子犬みたいな目で見てる氷姫、もとい氷川さんが見えてんだから。
「えっと…その、これは…」
「んだよ?気にすんなって、んじゃ俺はコレ届けないとだからさ、後はお2人でー」
「あ、ちょっ…」
「悠斗くん」
「あ、ごめん氷川さん…」
ということでおじゃま虫は退散…と角を曲がり、階段を下り、近くの空き教室に入り、俺は座り込んだ。
「ははは…あぁ悲しいな」
「…失恋でもしたので?」
「アンタは…、同じクチか」
「えぇ今さっき振られたばかりですよ」
「俺は前から振られてたから、現実を今更受け止めきれなかっただけだ」
「見たくもないモノでも見ました?」
「氷姫様の氷が解けた笑顔を見たかな」
「そういう事ですか」
「分かりやすくていいか?」
「そうですね、では私はここで」
「おう、傷の舐め合いなんてしても何の得にもならんからな、じゃあな」
知らない女はそのまま去っていった。
…振られた、悠斗も振ったと言ってたが、まぁそんなことは無いだろうな
登場(名前が出るとは言ってない)
一体誰に振られたんだー(棒読み)




