俺の初恋はどうやら終わったらしい
ヒロインたちの友人枠のお話です、対戦よろしくお願いします
予約投稿で随時投稿してくので気楽に読んでってください
「俺と付き合ってください!」
とある放課後、俺は好きな人…もとい付き合いたい人を呼び出し、ありったけの勇気を振り絞って告白した。
「ごめんなさい、貴方に興味無いの」
そして3秒で玉砕した。いや、まぁ分かってはいた。
「…そうでしたか、ごめんなさい呼び出してしまって」
「いえ、もう慣れたもの」
本当に興味がないのだろう、特に何も言われず、こちらもなにか返すことも無く、まるでいつも通りめんどくさい行程を流れ作業で行うかごとく、そう言って彼女は立ち去っていった。
「俺の恋、終わっちまったな」
恋…と呼べるほど大層なもんじゃなかったかもしれないが、な。
そして次の日
「お、お前も告白したのか、で、どうだったよ?」
「氷姫に告白して付き合えるとは思ってないよ、伝えられないくらいなら伝えて振られた方が吹っ切れると思っただけだ、もうそんなヤツらくらいしかいねーだろ」
「まそれもそうか、ほとんどそんなヤツらばっかだろうな、振られると分かってるヤツらは引き際が速い」
氷川 愛華、通称「氷姫」、学年1の美少女である、俺も含め、高校1年の頃から彼女の美貌は知れ渡っており、告白したやつを冷たく振るその姿は誰が言い出したか「氷姫」、それでもと、告白しに行き玉砕したヤツらは数知れず、まぁ実際今でも彼女と付き合いたいという男は多い、まぁ、あの美しさで彼氏がいないのだからそりゃワンチャン狙いの男どもが後を絶たないのだろう。どちらかと言えば振られるとわかってても誰かと付き合う前に告白したという事実だけでもと、言うやつが最近は増えているらしいが…
俺もそうだったからな。
「で?どうなのよ」
「どうって何が?」
文脈を寄越せよと思いながらも友人の1人に目を向ける。
「いや、何秒で玉砕した?どんな毒舌を貰った?」
「3秒、興味無いって、それだけ」
「おー、振られた速度はお前が1番だな、大体変に引き下がるヤツが彼女の毒舌の前に精神を殺られるんだが、お前はそんなことなかったか」
「当たり前だろ?死にに行ったんじゃない、告白した事実を取りに行っただけだ」
「で?悠斗お前は愛華さんのことどう思ってんだよ?毎回この話になるとお前は何も言わねーな」
といつもの3人組である俺らの中の1人に矛先が向く。
氷姫のことを嫌いな男はこの学校探しても少ないのだが、こいつはその少ない1例みたいなものだ、橘悠斗俺はコイツとは元々関わりはないのだが、ここにいるもう1人の友人…大塚拓也のおかげか、なんだかんだ仲良くなっている、まぁ陰キャ気質ではあるもののなかなかに良い奴だ、髪の毛を上げるとそれはもうイケメンが覗くとは拓也談だが、まぁ陰キャなので恋愛とかはどうでもいいと思ってるのか、浮ついた話は無いというか興味無いらしいし、氷姫にも興味が無いのか、氷姫の話をしても特に何も言わない。まぁ多分自分には手が届かないし…とか思ってるんじゃないか、とは思ってる。
「え?えっと、あ…氷川さんね…えっと、うん僕なんかじゃ釣り合わないし…」
「?珍しいな悠斗がそう言うなんて、意外と興味あったり?…ってんなわけねーか」
話を合わせるため、みたいな雰囲気がしてる…まぁコイツはそういうやつだ。
「まぁ、ほら一人暮らしだし、そんなこと考えてる余裕もないしね…ははは…」
「まぁそれもそうか」
そう言った時少し安心したかのように悠斗はほっと息をつく、そんなに恋愛の話は陰キャには辛いか、と思わないでもないがまぁあんまり興味無い話振られてもめんどくさいだけか…。
「あー彼女もちは羨ましいよ、ったく、拓也はいいよな」
「美香のことか?そう思うんならお前もさっさと新しい恋でも探せばいいんじゃね?」
…新しい恋、そう言われた時、俺は、何一つ想像出来なかった。
元々恋愛に興味が薄いのもあるが、多分アレも原因の一端だろう。俺はそれを見無かったことにして、受け流すように拓也に返す。
「…いや、おいおい、失恋したばっかのヤツに新しい恋は無理あるって、これでもまだ俺ってやつは傷心中なんですー」
「はっはっは、それもそうだな、じゃそろそろ昼休みも終わるしこんくらいにしとくか、じゃな」
「俺もー、悠斗、後でなー」
「あ、うん」
告白したとはいえ、俺はこの時、氷姫とまた一波乱あるとは一切想定などはしていなかった。
氷姫こと
氷川愛華
別に口が悪いわけじゃないのだが、グイグイ来る人に対してどうすればいいのか分からず強い言葉を使ってしまう。
意外と悪口言ったその後はしょんぼりしたりもする
とても優しい子
仲のいい人が少なく、抱え込むことも多い、
あー誰かこの心の氷を溶かしてくれるイケメンっていないのかなぁ!(わざとらしい大声)