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ブーメランが刺さる

ちょっとシリアス展開になって参りました

ブックマークありがとうございます

夕方、王都フィルバレ―にある『ローズの魔道具店』に顔を出して、商品の売れ行きチェックをすることにした。お店に顔を出すと、店員のハンナさんに声をかけられた。


「リレッタさん、お疲れ様です。新作石鹸あっという間に売り切れですよ!…あぁ!その人っ!例の婚約者ですか!?」


ひえぇぇ!?やっぱり!バルカスさんってばっ…私の後ろにいるルイド君を隠そうにも今は美少年の(中身は中年)姿だし…アセアセしている間に、他の店員も集まってきた。あっ時間的にそろそろ閉店時間だ。


「ハンナさんもアニカちゃんも…閉店準備を…」


「こんな面白…楽しい事聞かないでどうしますかー?」


「今、面白いと言いかけたね?アニカちゃん?」


「ねぇねぇ~リレッタさんと婚約者さんは…」


私はハンナさんをビシッと指差した。


「もうルイド君はモフ…じゃなかった、え~と親戚の子なの!こんな綺麗な男の子に手なんか出せるものですか!」


「いや~んリレッタさん!」


「親戚なの!?わた…私は…」


アニカちゃんがルイド君に近付いたが…ルイド君は機嫌が悪そうな顔をしていた。あれ?


「店の外にいる…」


低い声でそう答えると、店の外に出て行ってしまった。


「機嫌損ねたかな…」


「難しい年頃かもね…」


難しい年頃って言ってもアニカちゃん、ルイド君52才だけどなっ!


新商品のゴローデ石鹸をギルドの女性職員用に取り置きをお願いして、次回の新作石鹸の納品の打ち合わせをしてから店を出た。


すると店の外にいたルイド君は……若いお嬢さんに絡まれていた、もといナンパされていた。


「ねぇ~一緒に飲みに行こうよぉ」


「お姉さんが奢ってあげるからぁ」


ルイド君はお胸のふくよかな女性2人組に囲まれていたが、いやいや?その人あんた達の親ぐらいの年齢だけどなっ!と、心の中でツッコんでから、ちょっと離れてルイド君達の様子を窺う。


「お前達…早く家に帰れ。そんな薄着で夜歩きは危ない」


おおっ…ルイド君がおじさん目線で注意しているよ?


「っ…リレッタ、見てないで早く来いよ」


ルイド君は私に手を伸ばしてきた。気付いてましたか…ちょっとした優越感を感じながら、ルイド君の傍に寄って行った。おお~おお~お胸のふくよかなお姉さん達は私に鋭い目を向けてくる。


あのね…私もそこそこの年だからさ?多分、年下の女の子に睨まれても、へえ~って思うだけで終わりだよ?


「あんたなんだよ?私達が先だよ!?」


うわぉ…順番とかあると思っているの?若いなぁ…


「もっと若い男の子誘ってきなさいよ?この人52才よ?魔術で若く見せてるのよ?」


嘘も方便だ…私にそう言われたルイド君は別に気分を害した風でもなく、女性2人にニヤリと笑って見せると


「俺は熟女が好みだ、ケツの青いガキはお断りだ」


と、おっさんくさい台詞を吐いた。見た目と凄いギャップのある台詞…


「…っ!」


女性は顔を真っ赤にすると、私を睨みながら足早に去って行った。


「ルイド君、熟女好きなんだ…」


「言ってみただけだ…」


「うわっサイテーそんな年なのに若い子好きなの?」


「わっ…若いって言っても自分より年下なら問題ないっていうか…」


「はいはーい痴話げんかはそこまででーす。閉店しますから退いた退いたー!」


軒下で言い合いを始めていた私とルイド君の後ろに、看板を下げているハンナさんがニヤニヤしながら立っていた。


私とルイド君は真っ赤になると急いで店から離れた。暫く歩いてからルイド君は私の手を引っ張った。


「あの…ギルドの独身寮に寄って来ていい?当面必要なものを持って帰りたい」


ああそうか、着替えとか下着とか必要よね?そうだ!


「ルイド君…」


「フリルのシャツは買わない」


言うより先に断られたっ!本当に着て欲しかったんだ!なんなら全身王子様コーデで王子様ゴッコをしたかった!(願望)


仕方ないから風呂上りにモフモフ濡れ毛をプルプルだけは絶対にしてもらおう。バスタオル広げてプルプルを待っててやるよ。


冒険者ギルドの独身寮はギルドから歩いて5分ほどの、閑静な住宅街の一角に建っていた。


「一階から三階まではE〜Aランクの部屋、四階と五階がSより上のランクが住んでいる。俺は四階」


「ほぉ〜」


私とルイド君が寮の入口に入ると、管理人室らしき部屋からおじさんが出て来た。


「ルイドさん!?久しぶりだね。どうしてたの?」


全然関係ないけど、この管理人のおじさんはルイド君と同世代だと見た!


「あ~ちょっと怪我して動けなくて…」


「えぇ?ホントか?ルイドさんが怪我なんて珍しいね…おや?」


管理人のおじさんの目が輝いた!…気がした。


「おいっ後ろの可愛い子…何?彼女?」


おじさんの反応はまさにニヤニヤするオヤジそのものだね…対するルイド君は……何故そこで赤面するっ!


「あ…う…ん、えっ……」


「初めまして!その怪我をしていたルイド君の治療を担当していた薬術師の者です!」


モジモジするモフモフの言葉に被せる様にして素早く自己紹介をしてみた。管理人のおじさんは、若干仰け反りながら、何度も頷いている。


「ホラホラッ!ルイド君の部屋に行きましょう!」


追い立てるようにしてルイド君の背中を押すと、また外国語をブツブツ言っているルイド君。聞かれたくない言葉を異国語で垂れ流ししてるんじゃないよねぇ?まさか私の文句じゃないだろうねぇ?


そして四階にあるルイド君の部屋に入った。


部屋は寝室の他にリビングもあり、お風呂もトイレも完備されている。そして意外にも綺麗に片づけてあり、落ち着いた雰囲気の内装だ。流石、ナイスミドル!


「なあ…さっき聞き損ねたんだけど、ミツマメさんが異界の叡智ってリレッタのことを呼んでいたけど、リレッタって異界から転移して来たのか?」


「てっ、転移!?それは無い無いっ!転生の方だよ…向こうで死んで…こちらの世界に生まれて来て記憶を所持していたのよ」


ルイド君は…あ~なるほど、と言って頷いた。


「どうりで若い割には肝が据わった女だと思った」


私は澄ました顔をしてローズの魔道具店で買ったと思われるショルダーバッグに下着等を詰め込んでいるモフモフ野郎を睨んだ。


「リレッタお前、今いくつなんだ?」


「……20才だけど、何か?」


荷物を詰め終わったのか、ルイド君が近付いて来た。


「じゃあ、異界でいくつまで生きてたんだ?」


「……」


ルイド君から目を逸らして窓の外を見る。もう夜だなぁ~


「…何才なんだ」


「さぁ…32才だけど?」


「……」


「……」


ルイド君は毛を逆立たせたように見えた…多分モフモフならそうしていただろう。


「お前っそれじゃあ精神的には俺と同い年じゃないかっ!なんだよっ若い娘かと思って体を洗う時に変な事にならないように…とかっ、裸体なんて見せたら気持ち悪いと思われるかも…とかっ!こっちは気を使ったっていうのにぃ!」


「あらあ?それはどういう意味かしら?私があなたと同じ中年だったら脱いでたって〇ル〇ンで歩いてたって問題ないだろう~てことなのかしらぁ!?」


「〇ル〇ン…が何かは分からないけど…何か卑猥な言葉なんだなっ!これだから…」


私はルイド君の綺麗な顔にぐいぃと顔を寄せて睨んだ。


「これだから『おばさん』はって言うつもり?何よっおっさんのくせにっ…」


「…なっ!」


ルイド君と30秒近くは睨み合っていたと思う。睨み合うルイド君の金色の瞳の中に、顔を真っ赤にして怒っている外国人の女の子が映っている。あ、私だ…


急に冷静になってきた。ルイド君に怒ったところで中身はおばさんなのは間違いない。


しかし先に我に返ったのはルイド君の方だった。


「止めようか…年齢のことを言うのは自分自身にも跳ね返ってくるしな…」


「そうね、こういう現象を異世界ではブーメラン現象と呼ぶわ」


「ブーメラン?」


「特殊な刃の形状で投げると円を描いて手元に返って来る武器のことを言うのよ。つまり人に向かって放った暴言が綺麗に自分に返ってくることの比喩にも使われてる」


「なるほど、素晴らしい解釈だね」


ルイド君とお互いに自虐になりそうな年齢の話もしつつ、異世界とこちらの世界の話をしながら、折角都会に来たんだから飲もうぜ!という感じになり、夜の盛り場に繰り出すことにした。


見た目が美少年のルイド君を連れているのは大丈夫かな…と心配はしていたが、身分証明書として冒険者ギルド会員証を店員さんに提示していたので飲酒は大丈夫のようだった。


「なるほど、免許証と同じだね!」


「何だそれ?」


かわゆぃ顔でジョッキでバース(麦のお酒)を飲み始めるルイド君に聞かれて、免許証とは…車とは…の説明をした。


「へぇ~クルマいいなぁ~すごいなぁ。転移乗り場に移動しないと遠方に行けないっていうのは、面倒だと皆思っているよ。その乗り場に行くのにも体力使うからさ…あれは何とかして欲しいよな」


「ああ、バス乗り場や電車の駅に移動するだけで疲れるってやつね…分かるわ」


つい、あそこが痛い…ここが痛いという中年病気自慢トークに入りそうになって、慌てて話の軌道修正をする。


「でも魔法が使えて有難いわ~転移魔法なんてめっちゃ良い!あんな移動手段は化学ではまだまだ開発されていないしさ~」


と、調子に乗ってジョッキのお酒を飲んで食べて、流石に酔いが回ってきた。ああ、やべぇ…転移乗り場は夜六刻で閉鎖して使えなくなるし…今日は王都で泊まりかな。


「ルイド君~宿屋っ…宿屋連れて行ってよ。明日の朝一で帰るからぁ…」


そう言ってルイド君の背中をバシバシ叩くと、ルイド君は…ん~?と言いながら私を見た。


「泊まるんなら、寮に泊まれよ。ベッド広いぜ」


私は、酔いで回らなくなった思考をなんとか巡らせて、大丈夫かな~大丈夫だよね~と、ルイド君の提案に頷いていた。そこまでは憶えている。


ズキッとした頭の痛みで目が覚めた。


眩しい…ここどこだ?腕を動かして、ゴチッと何か硬いものに手が当たって横を見て仰天した。


朝露の天使様…モフモフルイド君が横に居た……全裸だ、当たり前だけどモフット状態だから全裸に決まっている。


急いで自分の体を見た……下着の下は着ている…上のキャミソール的な下着は着用していない。つまり上半身裸だ!


これは致したのか、致していないのか…微妙な状況だ。


美少年を喰っちまったーーー!イヤ待て中身はおっさんじゃないか…じゃあ喰われたーーー!のか?それも微妙だ…多分無いだろう。痛みは頭だけだし、体の方に痛みはないからだ。


ああっ!


もしかするとの獣姦だったのか?と一瞬考えたが、憶えていないことを真っ先に悔やんでしまった痛い自分を反省をした。


獣となんて…モフモフを存分に堪能出来るまたとない機会に記憶一切ゼロなんて、悔やんでも悔やみきれないわ。


悶々と獣姦について妄想していると、ルイド君がモソッと動いた。ゆっくりと金の目が私を見る。


「リレッタ…起きたのか。お前………乳を仕舞え」


「ちょっとルイド君っ!乙女になんたる言い方…たたっイタタ…」


二日酔いのくせに怒鳴ってしまい、自分の声が頭に響く。


「憶えてねーの?」


ルイド君の狼の瞳を見詰める。一応、乳を仕舞えと言われたので掛布団っぽい何かで胸を隠してみた。今更感たっぷりだ。


「わたしはなにかしてしまったのでしょうか?」


モフモフはベッドの上で前足を伸ばして伸びをすると、ストンと床に飛び降りた。


「取り敢えず、酒場から背負って寮まで連れて帰って来た。ベッドに連れて行ったが、寝る前に「狼に戻れ」と騒いだので、戻ったら今度は服を脱いできて『モフモフ』とか言われて抱き付かれた……以上だ。因みに抱き付かれたが何とか堪えた、感謝しろ。……お前は酒は控えろ」


「ふぇい…ご迷惑をおかけして、さーせんでしたぁ」


私は自分のショルダーバッグの中を弄って、二日酔いに効く薬を取り出した。バッグの中には一通りの薬を入れている。これでも薬術師の端くれ…どんな病にもすぐに対応出来るように…


異世界のグイッと一本系の小瓶に似た薬瓶を見詰める。


自分の作った薬だが、飲むのを躊躇ってしまう。飲めばすぐに二日酔いの気怠さが解消されるのだ。分かってる!分かってるのだ!


私は自作の毒々しい茶色の小瓶に入った薬を、一気に呷った!


「ぐえええぇぇ…おえええぇ………死ぬ……水ぅ」


私はバッグの中から水の入った水筒を出すと薬を流し込んだ。


「それお前の薬だよな?そんなにマズイの?」


リビングから美少年ルイド君(人型)が上半身裸になって戻って来た。何故半裸?


「お酒を飲み過ぎて調子悪い時に飲む薬なの…でも苦いのよ。このゴムアリの木の根が一番効くんだけど…苦いのよ」


「ふ~ん…」


そう言いながら、私の脱ぎ散らかした服を丁寧に畳んで持って来てくれた。


「着替えたいんだけど?」


服を渡してくれたのは良いが、その場を動かないルイド君を睨むとシレッと


「だって昨日見たのに今更?」


と言ってきた。


このぅ~それは確かに事実だしぃ…と悩んでいる私に忍び笑いが聞こえてきた。


「冗談だ…向こうに行ってる。もし汗を流したいなら風呂場使え…飯はどうする?」


私はまたルイド君を睨みながら、自分のショルダーバッグを指差した。


「バッグの中にハンバーガー入れてる」


「ハンバーガーって何?」


「異世界の食べ物」


ルイド君は笑顔になった。朝から眩しいおっさんだなぁ~


お言葉に甘えて風呂場…シャワーを使わせてもらい、ショルダーバッグの中から着替えを出して着替えてから、リビングに移動した。


ルイド君はお茶を出してくれていた。


そして紙に包んだハンバーガーを魔法で温めて渡すと、また眩しい笑顔を浮かべている。


「肉をパンに挟んだ食べ物か?」


「包みを開ける前から分かるんだね~そうだよ。因みに私は魚のフライ…」


ルイド君は私の包みをジッと見ている。分かったよぉ~はいはい。


「半分に分けましょうか?」


バッグの中から包丁とまな板を出して半分に切ってルイド君に渡した。


おおっかぶりつくね~そうかそうか~満面の笑みだね!そう何度も頷くな、美味しいのは分かってるさ。


一瞬で食べきったルイド君は私がまだフィッシュバーガーを食べているのをジッと見てくるので、手を付けていない魔獣肉バーガーの半分をあげた…よく食べるおっさんだなぁ


早々に食べ終わったルイド君はお茶を飲みながら「この後さ…」と話し出した。


「もう一度、冒険者ギルドに行かないか?」


「…ん?何、忘れ物?」


ルイド君は真剣な表情をしている。何だろう?


「昨日、色々あってミツマメさんに相談するのを忘れてたことがあって…例のリレッタを襲ってきた貴族…俺は心当たりがある」


「!」


「貴族子息でリースと言う名前…年の頃はまだ若いんだよな?…まず間違いなく、リースベル=ナエリアシス侯爵子息だ」


リースベル=ナエリアシス侯爵子息、高位貴族の方なんだ…


「でもそれだったら、余計におかしいよね?万能薬を入手すればすぐに治るのに…私にあんなことをする理由が無い…」


ルイド君は溜め息をついた。


「リレッタ…これは今は秘匿案件なので黙ってて欲しい。実は今、ドラゴンの薬術師と治療術師、共に『万能の治療』を施せる術師はいない」


「いない?」


「10年ほど前に最後の術師が亡くなった…ドラゴンの魂は死ぬと浄化されて再びこの世に生を受けるとされている。つまりいつか待てば治療術の能力を所持したドラゴンは産まれる。だが浄化と言っても時間がかかる、早くて20年…俺の知っている治療術の能力を持ったドラゴンは10匹いたが、全員この20年以内に亡くなっている。つまり万能薬を作れる術師が不在の空白の時代に、偶々入ってしまったんだ」


「じゃあ…今の時代、少なくとも数年から数十年は万能薬が手に入らないかもしれないのね?」


ルイド君は頷いた。それは…この時代に大病を患ってしまった方々には衝撃の事実だろう。


「恐らく、万能薬の入手を試みた者達は焦っていると思う。いつかは手に入るかもしれない。だが一刻を争う病に侵された者達は待ってはいられない…代用を求める」


「それが…私?」


ルイド君はまた頷いた。


「一時しのぎで良い。一時でも寿命を延ばしておきたい。万能薬が手に入るまでは…と思っているのかもしれない…だけど、貴族達は勝手だな。庶民は寿命がきたら…大病を患ったら…それも死期が来たと受け入れるのだろう?俺達だって長命とはいえ、寿命がある。死はいずれ来る…人を脅して奪い去ってまで手に入れる寿命に価値なんてあるものか!」


ルイド君は憤怒の表情だ。


そうお金持ちは勝手だ…お金で寿命を買えるから、それに頼ろうとしていたのだろう。それが手に入らないとなったら別のモノに殺到する。命を繋ぎ止めるまで…私のような術師に無体を働くのか。


無体?私はそれに気が付いて、ハッとしてルイド君を見た。ルイド君は大きく頷いた。


「リレッタも気が付いたか?そう…今、万能薬の争奪戦が行われている…そしてそれが手に入らなくなっている今は、腕が良いと評判の治療術師や薬術師の身が危険に晒されている可能性がある」


「治療術師…お母さんっ!」


私は立ち上がった。ルイド君は手を挙げた。


「まあ待て…落ち着け。まだ可能性の段階だ。ローズエッタ=リコランティス師は稀代の治療術師であると共に防御魔法も凄いと聞く。それに夫君のリエガー=リコランティス師と行動を共にしているのだろう?リエガー師は水の攻撃魔法の第一人者だと聞く。攻守共に優れた術師夫婦がそう危険な目に遭うとも思えない」


でも…でも…確かに旅行に行っているだけだけど、そこで何かあったら?今、呼び出してるけど連絡が来なかったら?


「ルイド君…どうしよう…」


ルイド君は立ち上がって、私の横に来た。そして私を抱き寄せると背中を擦ってくれた。


「だからこそ、リレッタ…ミツマメさんに報告しよう。これは冒険者ギルドのS級以上が担当する特殊案件だ!」


私とルイド君は大きく頷いて、独身寮を飛び出した。



実は同い年だった2人…(*^▽^*)

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