すまないが、誰か小説でキャラクターのステータスを書く面白さを教えてくれないか?
異世界に立った俺は、神様に教えられたとおり、早速自分を確かめることにした。
「ステータスオープン!」
すると、視界に半透明のウィンドウが表示された。
【名前】 コウジ・ニムラ
【種族】 人間
【年齢】 16
【職業】 勇者
【レベル】 1
【称号】 異世界人
【HP】 184
【MP】 99999
【攻撃力】 24
【防御力】 15
【魔力】 99999
【素早さ】 18
【魅力】 15
【運】 12
【スキル】
神の加護
成長率2倍
魔法(全属性)
おぉ……神様にオーダーしたとおりになってる。余白が寂しい気もするが、これから成長の余地があるって気もしてきた。
○ ○ ○ ○ ○ ○
題名の通りです。
読者の立場でも、作者の立場でも、どちらでもいいです。
誰かこんな風に、キャラクターのステータスが書かれた小説の面白みについて、教えてくださいませんか?
頻出するだけで読むのを忌避するレベルなので、自分には全く理解ができないのです。
読者としては、単純に目が滑る。
作者さんとしては『そのキャラクターをわかりやすく示した』なんて言い分あるだろうけど、何度も出されて間違い探しを強要されても。前と変わった部分のみを口頭風に説明してもらえれば、それで充分なのですが。
ズラズラ書かれた書類は嫌われると言いますが、実感してしまうのです。
あ。『ゲーム風の異世界だから』という理由も、自分的には却下です。
戦闘のたび、成長のたびに、いちいち書かなくてもいいわけですから。
それに実際ゲームをプレイしていて、どれほどの頻度でステータスを確認するか考えると、そう多くないだろうという認識がありますので、毎度毎度ステータスを出す理由とは結びつかないのです。
作者としては、単純にそういう書き方が理解できない。
小学生時代、夏休みは工作を提出するタイプだったので、自由研究で朝顔の観察日記なんてつけたことがありません。
なので日々の成長を記録するというのは、面倒くさいと考えてしまうのです。
仮にデータ取りは必要だとしても、全部掲載なんてせずに結論にまとめてしまいます。
もう少し広い視点でいうと、詳細な情報を出すこと自体、小説ではプラスにはならないと、自分は考えています。
もちろんシチュエーションによる、という事情を考えないとならないのは理解しています。
スポ根野球モノでピッチャーを投げた球をスピードガンで計測しているのに、ただ『速い』で済ませたら、ちょっと待てという話になりますし。
でもそれ以外となると、詳細な数字を出す意味が、小説にはなくなるとしか思えないのです。
『1億円を持ち歩く大金持ち』というキャラクターを出したら、税込み価格1億800万円の商品は買えないわけです。
でも単に『大金持ち』なら、1億800万円どころか5億だろうと10億だろうと、小説の中ではなんら関係なく書いてしまえるわけです。というか、価格を提示する意味もないわけですが。
なら、詳細な数字や情報を出す意味は?
常人の腕力を持つキャラは、10倍の腕力を持つキャラに必ず負けるの? いやそれくらいの差があったら、なんらかの策で逆転する展開を持ってくるよね? だったら腕力を明記する必要なくない?
物語書いて国語したいの? 過不足なく数字を計算して算数したいの? 観察日記つけて理科したいの? 家計簿代わりにお金の出納を計算して家庭科したいの? という疑問が自分には生まれるわけです。
どなたか、ステータスなど詳細な情報を出した作品の面白さを、説明していただけないでしょうか?