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涙
家に帰り、とりあえずご飯を食べた。
そのあとお風呂にゆっくり浸かって疲れを落として、ベッドに入った。
そこでやっと涙が出てきた。
悔しさが、目から止まらないぐらいにあふれ出す。
泣き声をリビングにいる家族に聞かれたくないから、布団を上からかぶって、声を殺して泣いた。
もしもあの時私がこう吹けていたら。
もしもあの時私がもっと表現できていたら。
負の連鎖は止まらない。あの時、あの時、そんな気持ちがどんどん出てくる。
さっきは泣けなかった。
一番悔しいのは私じゃなかったから。
先輩たちの悲鳴に近い泣き声や涙を見たら私は泣いちゃいけない気がした
でも今になって押し寄せる悲しみ。
そのあともしばらく寝ることはできなかった。