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今年の結果。
毎年の地方大会金賞。去年は県に行った。
県に毎回行けているわけではないけど、金賞の枠は守ってきた。
今年のコンクールの結果発表が終わった。
・・・横で同期が泣いている。先輩がタオルを口元にあてて、真っ赤な顔をしている。
銀賞。
それは、ひらがなでたった4文字なのに、私たちの夏の終わりを告げていた。
「・・・銀賞、か」
何故か涙が出ない。悔しい。確かに悔しい。どうしてそうなのか審査員に問いただしたいぐらい。
でも泣けない。泣いてはいけないような気がした。
金賞に慣れなくて一番悲しいのは、きっと私じゃないから・・・
吹奏楽部のお話です。
主人公の担当楽器は次で出てきます。