08-三角
私たちは外に出ていた。
暑い。いや熱いだ。これは、耐えられるようなものじゃない。家を出て数分しか経ってないにも関わらず、汗がめちゃくちゃ出てる。気持ち悪い…
「せ、センマ!」
「な、なんでしょうかお嬢様」
明らかに、こっちを向こうとしない。
「ね、ねえ? なんで、そんな目線を避けるの?」
「いえ、決してそのようなわけでは…」
「いいから、こっちを向きなさいよ!」
「お、お嬢様、先にその、胸元の濡れている服をどうにかしては貰えませんでしょうか…?」
そう言われ、パッと自分の胸元を見る。濡れてた。汗でびっしょりと。しかもその所為で下着まで見えているという……。そこまできて、自分の頬が真っ赤になっていくのが分かった。
「せ、センマ! み、み、み、見たんでしょ!」
「いえ、滅相もございません」
「あー、もー、分かった! 着替えてくれば良いんでしょ!?」
「お、怒らないで下さいよ。お嬢様」
「怒ってないもん!」
子供みたいだなって、自分で思ってるんだけどさ。恥ずかしいんだよね…やっぱりさ。
「か、帰ろう!」
妙に強気で言って、この気持ちを紛らわした。
それが、紛らわしたらいけない気持ちだと知りつつも。