04-捜索
家。そりゃあ鍵が合って扉が開いんたんだから自分の家だ。
「センマ、宿題どこ?」
「朝はリビングに置いてありました」
リビング。なるほど…。置いてきた気がする。
朝の記憶を引っ張り出す。
「うん。置いた気がするわ」
そういいながら、私はリビングへと足を運んだ。
「あれ? 無いよセンマ」
「え? そんなはずは…」
センマが周囲を探すが、宿題らしきものはない。
「ありませんね。残念です」
残念です。って…。まるで他人事みたいに…。
「しかし、お嬢様、置いていましたよ。旦那様の手紙が」
「え? お父さんの?」
仕方が無い。読んでみるかな。
そう思い、私は手紙の封をきった。
「どうでしょう? お嬢様。声に出して読んでみるというのは」
「いきなりのその無茶振りはなに?」
「いえ。思いついたもので」
「まあいいわ。声に出してねえ…」
そう言われたらしょうがない。声に出そう。
「えーっと、今日は帰りません。父より。って少なっ!」
いや、まあ、シンプルでいいんだけれど…。
「なるほど…。旦那様は奥様を連れて、何処かへ行き、本日は帰ってこない、というわけですね」
冷静に判断してみると、そうだ。今日は両親は帰って来ないらしい…。
「センマ」
気付けば、彼の名を呼んでいた。
「なんでしょう?」
「今日、学校休みましょう。センマ電話してちょうだい」
「旦那様にですか?」
「…学校に」
「かしこまりました」
そう言って、センマは奥の方へ行った。
そういえば、他人事症候群って、精神感染病だっけ?
「かかったら、嫌だろうなあ…」
それこそ、他人事のような言い草だ。と私は心の中で笑った。