輝く連星
輝く連星
信は剣道部に入っている。部の中でも、実力はそう高い方ではない。彼は小細工なしの真剣勝負にはテンで弱かった。
一方、友人の国丸は柔道部。同じ武道場で練習を行うため、帰りは同じになる。だいたい、この二人に他の剣道部、柔道部が混ざって下校するが、今日はそうなりそうもない。
道場の更衣室で、彼は国丸に話を持ちかけられた。
「なあなあ、例の転校生。今、部活動見学してるみたいだぜ」
「道場には来ていないが。本当なのか?」
「ああ、マジ情報だ」
道場は校舎や運動場から離れ、体育館のさらに奥という面倒な場所にあるため、見学を先送りにされた可能性はある。彼女が部活見学をしていても不思議ではなかった。
「で、さっき陸上部の奴に聞いたんだが、今その転校生が校庭にいるらしいんだよ」
「へえ」
「ちょっと見に行こうぜ。気になって気になって」
「ああ、そうだな」
すんなり了承する信。生真面目ないつもの彼とは違う反応だ。これには国丸も驚く。
「はぁ? 今日はやけにノリがいいな。どうせ、『あの女子に迷惑だ』とか言い出すと思ったんだけどな」
「俺もそいつに用がある」
転校生の魔法少女、話したいことは山ほどある。遅かれ早かれ、あの少女に気づかれるのは確実。ならば先に仕掛けた方が好都合だった。
信は帰宅準備をするふりをしつつ、鞄から爆竹、エアガンなどを取り出す。そして、それらを内ポケットに限界まで詰めこんだ。一番使用する特殊警棒は表ポケット。これで準備は完了だ。最悪の状況まで想定し、彼は万全を期した。
転校生を探すため、二人は校庭の方へと歩く。が、そもそも探す必要などなかった。部活見学を終えた彼女は、体育館前の溜池をずっと見つめていたからだ。
あの池には、色取り取りの鯉が飼育されている。それらの動きを楽しんでいるのだろうか。何にしても少女は真剣な様子だ。
昨日会った時とは違い、制服姿の彼女。だが、一本結びという髪型が一致している。確実に魔法少女だろう。
信は彼女を監視し、今後の策を模索する。そんな彼とは違い、国丸はお気楽だった。彼はどこか不満げな様子で、愚痴をこぼす。
「うーん、美人というより可愛い系か。俺はセクシーな方がいいんだけどな……」
「中学生に何求めているんだ。お前の求める女子は高等部で探せ」
セクシーな中学生など、そうそういるものではない。国丸の求める女性がこの学校にいるはずがなかった。
二人はしばらくの間、彼女の様子を観察する。だが、少女は全く動かない。ただ、真剣な表情で溜池を見つめ続けている。
数分沈黙が続いた後、ようやく彼女は口を開く。
「この鯉、釣れるかな……」
「釣るな!!」
思わず声が出てしまう信。何というアウトドアな思考回路をしているのか。学校の所有物なので止めてもらいたい。
突然のツッコミに驚く少女。よろめき、池に落ちそうになるが、寸でのところで踏みとどまる。安どの表情をし、彼女は後ろに振り返った。
「あ、あんたどうして!」
「よお、黄色いの」
以前接触したこともあり、馴れ馴れしく話しかける信。二人が知り合いだと知らない国丸は、彼に問いかける。
「ん? 何だ。知り合いか?」
「まあ、そんなところだ」
信は少女に近づき、ニヒルに笑う。これは、彼女に対する挑発行為だった。
「俺に用があるんだろ。黄色いの」
「その呼び方やめてくれない。私には日比野って名前があるんだけど」
黄色い着物の魔法少女、日比野。自分が倒すべき新たな敵で、猪突猛進な性格。信にとっての認識は、こんな所だった。
委員長である彼は、事前に彼女の名前を聞いている。当然、本名だって知っていた。
「ああ、そうだった。悪かったな、蜜柑ちゃん」
「し……下の名前で呼ぶな!」
蜜柑とは随分と可愛らしい名前だ。それを気にしているのか、彼女の反発は予想以上に大きかった。今までとは違い、明らかに敵を見るような眼。あの緊迫した昨日の第一印象よりも、今の印象の方が最悪なように感じる。名前に触れてはいけなかったのだ。
しかし、彼女にはまだまだ話すべきことがある。ただの挑発で終わらせるわけにはいかなかった。
「悪い。これからこいつとデートに行かなきゃならないから。先に帰ってくれ」
「はーん、デートねぇ……」
ギラギラとした目で睨みつける日比野と、それをからかうように笑う信。国丸から見れば、とても浮いた関係には見えないだろう。
今までふざけていた彼の表情が変わる。
「族の抗争か? あまり無茶するなよ」
「だ……大丈夫だ。ありがとうな」
以前より無茶なことをしていたこともあり、信は完全に誤解されていた。恐らく国丸は、彼が暴走族と関わりを持っていると勘違いしているのだろう。
それでも、問題事に首を突っ込んでいるという点で考えれば、非常に惜しい考案だ。国丸も彼の状況に対し、無知ではない。知ろうとする努力があり、無関心ではないのだ。
国丸だけではない。クラスメイトの殆どが、信と真剣に向き合っている。それほど、彼は気遣われていた。
二人は話しを聞かれないために場所を変える。
人通りが少なく、声が漏れることが無い場所。すぐに思いついたのが、体育館裏だ。
時刻は六時半、すでに体育館を使用するバスケ部、バレー部は部活を終えており、周りに誰もいない。たとえ居たとしても、二人の会話を理解出来るはずがないだろう。
信は鞄を床に下ろすと、荒々しく近くの段差に座る。そして、日比野より先に話しを切り出した。
「で、なんか聞きたいことがあるんだろ? 天下無敵の魔法少女からの質問なら、喜んで答えますよ」
この偉そうの態度は明らかに威圧だ。ここで怯んでしまっては、この男の思う壺。そう彼女は思っただろう。少女は堂々と構え、疑問を投げた。
「……貴方は何者なの?」
「俺? 俺は星川信、A組の委員長をやっている」
「そういう事じゃない!」
彼女が知りたいのは、そんなくだらない事ではない。世界の平和に関する、根本的な部分。魔法少女との戦いについての詳細だった。
「なぜ私たち魔法少女の邪魔をするの。昨日のこと、忘れたとは言わせない!」
「忘れた」
即答する信。
度重なる彼の挑発に対し、ついに日比野の我慢が限界となる。彼女は右手を振りかざし、勢いよく少年の頬を引っ叩いた。
軽快な音を発し、彼の頬が赤く染まる。ジン……と軽い痛みが響くが、これも必要経費。全ては信にとって、思い通りの展開だった。
「先に手を出したな。お前の負けだ」
「あんたは……」
すぐに腹を立て、手を上げるが、本気で引っ叩く度胸はない。実に分かりやすく、利用しやすい少女だ。
信はニヤニヤ笑いつつ、彼女に情報という飴を与える。
「落ち着けよ。俺が普通の人間だってのは本当だ。ただ偶然、魔法少女の存在を知ってしまっただけさ」
「じゃあ、何で私たちの邪魔をするの。イルミネーターは今も増え続けてる。魔法少女があいつらを倒さないと、世界が闇に飲まれちゃうのよ!」
彼女たち魔法少女の目的は、イルミネーターから人々を守り、その進撃を防ぐことだ。
黒い影、イルミネーターは全てを飲み込む力を持っている。魔法少女が戦わなければ世界は破滅してしまうだろう。
だが、信は全くその事を信じていない。なぜなら、彼は魔法少女以上に、世界の破滅について詳しかったからだ。
「へえ、今までそんなことが起きたわけでもないのに、よくそう思えるもんだな。悪いが、俺は破滅の未来なんて信じていない」
「あんたが信じてなくても関係ない。魔法少女は世界の命運を握ってるの!」
世界の命運を握っている。その言葉を聞いた瞬間、彼は笑い声をあげた。まるで、魔法少女の存在を馬鹿にするように、今あるセカイ系を否定するかのように。
「世界だって? 俺と歳の変わらないお子様が、世界を語るか! こりゃ傑作だ!」
ニヒルに笑うが、目は真剣そのもの。信は日比野を見下すように、言葉を続ける。
「お前、本気で自分が世界の命運を握っていると思っているのか? 魔法の力で世が救えるなら、警察も軍隊もいらないのにな」
「……人間の力じゃ、イルミネーターを倒せない」
「だが、魔法少女の力で犯罪者の逮捕は出来ないし、戦争を終わらせることも出来ない」
「……?」
「要は繋がりさ。魔法少女も、警察も、軍隊も……はては魚屋、八百屋、俺のような学生。全ては世の中を構成する歯車。お前たち魔法少女も、人の世を構成する部品に過ぎない。それが大きいか小さいかだけの話さ」
何かを知っているかのような態度。喋れば喋るほどに、彼の歪んだ思想があらわになる。
「ああ、邪魔する理由だったな。俺は魔法少女が大嫌いなんだ。お前らの全てを滅茶苦茶にしてやりたいほどにな。理由はそれで充分だろ」
ただ、気に入らないからぶっ倒す。まるでチンピラのような、ふざけた理由だ。当然、日比野は彼に嫌悪感を抱く。
「あんた、最低ね……」
「好きに言ってろ。お前たち魔法少女が夢と希望を与えるのなら、俺はお前たちに現実と絶望を与える。それが俺流の感謝の意って奴さ。話しは以上だ」
信は飛び上がるようにその場を立ち、鞄を拾い上げる。そして日比野を放置し、意気揚々にその場を離れていった。
しかし、こんな中途半端な状況のまま、日比野が引き下がるはずがない。彼女は信をぴったりマークし、後ろについてくる。
「おい、何で付いてくる」
「全然質問の答えになってないわ。全部話せ」
横暴とも言える日比野の行動に、信は心底呆れる。こんな命令口調に従うはずがない。
やれやれといった様子で、彼は疑問を投げた。
「お前、自分勝手って言われないか?」
「そういうあんたこそ、かっこつけって言われない?」
言い返す彼女。ムッとする信。二人の相性は最悪だ。
信の歩幅が徐々に大きくなる。しかし、それに合わせて日比野の歩幅も大きくなった。
先ほどの溜池を後にし、運動場を超え、校門をくぐる。瞬間、信は早歩きをやめ、全速力で走りだす。
「くそっ……!」
「あ、待て!」
彼の急スピードに、日比野は瞬時に反応する。アスファルトを踏みしめ、ただ走り続ける信。そして、それを追う少女。いくら走っても、彼女は付いてくる。このまま行けば、自宅についてしまう。
「おいおい! 家まで付いてくる気か!」
「それも良いわね」
「冗談じゃない!!」
足の速さは男子の中でも中々の信。特別、速いわけではないが、遅いわけでもない。女子相手なら簡単に振り切ることが出来るだろう。
しかし、日比野の足は特別に速かった。恐らく、彼女の足の速さは、女子の中でもトップクラス。流石は魔法少女といったところだ。
信は満身創痍で走った。相手が女子の中で早くても、自分は男子。例え中々レベルでも、女子相手ならトップクラスとも渡り合うことができる。実際、日比野との距離は少しずつ離れていた。
「所詮女子か、足だったら俺の方が速い。って……」
しかし、一瞬でその状況が変わる。先ほど突き放したはずの日比野が、眼の前に立ちふさがっている。全く理解の出来ない状況だ。
どんなトリックを使ったのか、信が考えるよりも先に彼女の口から明かされる。
「飛べないなんて、残念ね」
「健全な一般人相手に魔法を使うなよ! 反則だ!」
日比野は魔法を使って空を飛び、先回りをしていた。どうやら、魔法少女に変身しなくても簡単な魔法は使えるようだ。
信は瞬時にライターと爆竹を取り出すと、その場で点火し、彼女の足元に放り投げる。瞬間、爆竹は激しく破裂し、その足元を襲う。少女は瞬時に飛びのき、道を開けるしかなかった。
「あ、危ないじゃない!」
「知るか、付いてくるな!」
信の制服のポケットには大量の火薬類が詰められている。加えて、特殊警棒にエアガンを携帯。まさに、玩具と護身用品を集めた歩く凶器と言っていい。
この隙を利用し、彼は日比野を大きく突き放す。流石の彼女も諦めたのか、これ以上は追ってこない様子。は煽るように、後方の日比野に視線を向ける。
「どうした、追ってこいよ魔法少女!」
が、これがいけなかった。彼は目の前に立つ障害物を全く見ていなかったからだ。
「……でっ!」
彼の後頭部に鋭い痛みが襲う。たまらず、打ち付けた後頭部を抑え、うずくまった。
信の前に立ちふさがっていたのは、コンクリートの電柱。日比野は追うのを諦めたわけではない。何も考えず、電信柱に特攻していく彼を呆然と見つめていたのだ。
計算高く、利口な信だが、肝心なところでヘマをする。ようするに、詰めが甘いのだ。
あまりにも痛そうだったからか、日比野が心配し、彼の元に駆け寄る。
「あの……大丈夫?」
「くそっ……踏んだり蹴ったりだ!」
物理的な痛みと、敵に同情される屈辱。この二つが交わり、信は完全にやけになっていた。少年はアスファルトから立ち上がると、再び歩き始める。先ほどまでの威圧的な態度とは違い、今の彼はどこか情けない。
「くそっ、もう勝手にしろよ! ほら付いてこいよ! 付いてきたいんだろ!」
「あんた、それが素の性格? もしかして、今まで悪役を気取ってたの? キャラ作り?」
その質問を聞いた瞬間、信の時間が止まる。少し考えると、彼は威圧的に言葉を返した。
「ふん、いちいち煩い女だ」
「まてまてまてまてまて……」
思考の鈍い日比野でも、この誤魔化しには感づいたようだ。瞬時に突っ込む。
「ここはハッキリさせて貰うわ! あんた、自分酔いで私たちの邪魔したんじゃないでしょうね!」
「そんなはずないだろ! こっちだって命がけなんだ!」
命がけ。その言葉に日比野は反応した。
恐らく彼女は、信がお遊びで魔法少女の邪魔をし、その戦いを滅茶苦茶にしているのだと思ったのだろう。しかし、実際は真剣だ。お遊びなどで命を懸けるはずがない。
「あんた、相当無茶してるの……?」
「そうだな、魔法少女の攻撃に巻き込まれそうになった時もあったし、イルミネーターに襲われそうになった時もある。まあ、そのおかげで戦闘技術が身に付いた」
「……そうなんだ」
驚愕した様子の日比野。確かに、何の力も持っていない一般市民が、命がけで戦いに赴くのは異常だ。それは、信自身が一番よく分かっていた。
彼は話しを逸らすために、まったく関係のない話題を出す。これ以上、魔法少女に心の中を覗かれるのは、気分が悪いからだ。
「ところで、結局お前は何の部に入るつもりなんだ?」
「……はぁ?」
「部活だよ。まだ決めてないんだろ?」
単純な日比野は、この話題変更に軽く流される。真剣に自分が入りたい部活を考え、それを答えようと悩み続ける。やがて、彼女はある部活に興味を示した。
「……そうね、やっぱり桃色の星と同じ部活かな。これから二人で戦うことになるんだし」
自分が入りたい部活ではなく、もう一人の魔法少女と同じ部活を希望する日比野。
真面目な委員長である信は、彼女自身の意思で部活を選んでもらいたかった。なので、彼は意地悪くこんな言い方をする。
「良いのか? あいつ、合唱部だぞ」
「…………」
露骨に嫌な顔をする日比野。流石に合唱部は彼女のキャラではない。あの足の速さなら、入るべき部活は運動部だろう。
信は別の部活を進める。当然その部は、彼が青春を捧げている部活。日比野によく似合っている部活だ。
「迷っているのなら、剣道部に来い。剣道は良いぞ」
「はぁ……って、何であの子の部活を知ってるの!」
「知ってて当然だ。ほら、ご希望の目的地に着いたぞ」
信が足を止めた場所、それは彼女が以前来たことのある場所。いや、以前どころか、今朝訪れたばかりの場所だった。
白い壁の洋風な家。決して大きくはないが庭があり、家族三人で暮らすには申し分ない。
「ここは……」
「見覚えあるだろ。そりゃそうだ」
混乱する日比野をしり目に、信は門をくぐり、庭へと入る。そして、真っ直ぐに玄関へと進み、その扉を開けた。
「ただいまー」
彼の声は家の中へと響き、その帰りを知らせる。すると、奥から階段を駆け下りる音が聞え、一人の少女がドアを開ける。信の妹、凛だった。
いつもは迎えに顔を出すことなど無いのだが、今日は何かを感じ取ったのだろうか。こうして態々、玄関までやってきている。
彼女は瞼をこすり、非常に眠たそうな表情で二人を出迎えた。
「ふあ……お帰り、シンくん」
「お前、また寝てたな。夜眠れなくなっても知らんぞ」
「大丈夫だよ……」
凛はいつも、学校から帰ってきた途端にベッドに入る。食事の当番でない場合は、そこから二、三時間ぐっすり眠ってしまう場合もある。非常に迷惑な習慣だ。
二つ結びに、栗色の髪を持つ少女。そんな彼女を見た瞬間、日比野が声を張り上げた。
「やっぱり、桃色の星!」
「わ……わわわ! 人前でその呼び方やめてよ!」
彼女は凛の事も、この家の場所も知っていた。それもそのはず、日比野は今朝、この家に凛を向えに来ているのだから。
信と凛が同じ家に住んでいるのは、その日比野にとっては全くの謎だ。彼女は両者の関係が分かっていない様子。
「何であんた達、同棲してるのよ!」
「同棲って……普通一緒に暮らすものだろ」
二人は兄妹。まだ中学生なので、共に暮らすのが当然だ。
しかし、日比野の思考は、これとまったく違う方向へ向かってしまう。同い年の男女が、一つ屋根の下で同居。彼女の導き出した答えは一つ。
「あんた達。そういう関係だったのね……」
「おーい凛。誤解を解いてくれ」
親公認の恋人だと勘違いする彼女を、信は憐れむように見る。すぐさま、凛が自分たちの関係を説明する。
「あのね、私が星川凛。で、この人は私のお兄ちゃんの星川信くん」
「お……お兄ちゃん……あんたそんな趣味が……」
「星川ァァァ! 俺の名前、星川信!」
信は誤認を否定し、自ら名乗る。ここまで言って、ようやく日比野は二人が家族だと気づいた。
「兄妹……? でも、学年は同じじゃ……」
同じ瞳の色に、どことなく似ている顔つき。髪の色や身長は違うものの、その特徴はまさに兄妹。加えて、二人の学年は同じ中学二年生。そうなれば、もう答えは一つ。
「ふ、双子ォォォ!?」
「悪いかよ……」
驚く日比野に対し、信は不機嫌に言葉を返す。
星川信、二年A組委員長、髪は黒色、鋭い目つき。そして、魔法少女リンの双子の兄。
彼の目的は、魔法少女をぶっ倒すこと。それこそが、求めている全てだった。