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Dramatic Baceball  作者: 本田瑞穂
1/2

プロローグ


県大会決勝、最終回2アウトランナー無し。

1ー0の緊迫したゲーム。


小雨が降り続く中、ピッチャーの東條俊介にはキャッチャーミットしか見えていなかった。


「ストラーイク!」


速球が捕手の構えた通りの場所に吸い込まれる。調子は絶好調。ヒットはおろか四球さえ出さないまま、完全試合まで後1人。



いける。みんなと全国にいける。



なんの迷いもなく投げられた球は当たり前の様にミットに吸い込まれる。


2ストライク。あと1球でゲームセット。俺たちの勝ちだ。



振りかぶって3球目を投げる瞬間。



俊介は集中していたためか十分にボールを拭いていなかった。



まずい。このままだとすっぽ抜けでど真ん中ストレート。しかも棒球だ。



俊介はなんとかボール球にしようと一瞬、手首をひねった。



次の瞬間、ゴッっという音が球場に響く。



相手バッターは地面に人形のように崩れ去り、起き上がらなくなった。



俊介は暫しなにが起きたのか分からず佇んでいたが、担架によって運ばれた相手選手を見てようやく自分が頭部に死球をぶつけた事を悟った。



リトルリーグであったため、危険球退場にはならなかったが、俊介は平常心を保てなかった。



結局のところ、次の打者に前の打者に投げたような棒球を投げてしまった。



逆転サヨナラホームラン



あと1人のところで、掴みかけた全国への切符を放してしまった。



そして俊介は次の日から練習に来なくなった。




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