66、そして少女は女王になった。 S
そして少女は女王になった。
中世ファンタジー風味。
「ああもう、何でこんなことになったのかしら・・・」
「女王、手が止まっていますよ」
「はいはい、解ってますー」
「女王」
「”女王らしい行動を”でしょ?もう聞き飽きたわよ」
「わかっているならそうなさってください」
少女/女王:田舎の村に住む極普通の村娘・・・だったはずが、何だかよく解らない内に一国の女王になることになった。母を亡くして父と二人暮しをしていた。お人好しで、根っからの善人。騙したりウソをついたりは苦手。お転婆。頭はそれなりに回るものの、学はない。感情を比較的素直に出す傾向がある。
・母が先代の女王の妹で、前女王が子供を残していなかったために王位を継ぐことになった。女王制の国で、男子より女子の方が継承権が高い。
白兎/宰相:少女を見つけ出し、女王に据えた張本人。物腰は柔らかだが、自分にも他人にも厳しい。先代の女王の頃から仕えている重臣。インテリ系で体を動かすタイプの労働は苦手。真面目で頑固。ポーカーフェイスが得意で嘘も策謀も呼吸をするようにやってのける。感情はあまり表に出さない。デフォルトスマイル。
・先代女王の弟であり、少女の伯父。実際のところ、少女がいなければ王位を継いでいてもおかしくない位置にいて、全く野心がないとは言わないが(他に王位を継ぐ者がいなかったり、いてもどうしようもない人間だったら自分が継ぐつもりだった)、国と国民を第一に考えているため、それを表に出すことはない。血縁関係を少女には伏せている。
猫/道化師:女王に民の声を伝える役目を持つ道化師。趣味は変装。利己心を持たず、他人をからかう事を生きがいにしている。踏み込んで良い所と悪い所の見極めがしっかりしているのと、危機察知能力の高さでのらりくらりと過ごしている。気まぐれ。
・特殊な能力者であり、見た目と実年齢は一致していない。前女王を慕っているため、少女が女王に相応しいと思うまでは協力する心算はない。でも、からかいはする。
騎士隊長:女王を守る白銀の騎士団の団長。いつも仏頂面で表情筋がほとんど動かない。でも、熱血タイプ。結構思い込みが激しいところがある。どちらかといえば体育会系で、考えるよりも動く方が好き。とはいえ、全く頭が動かないわけではない。
・庶民の出で、努力して騎士隊長にまで実力で上り詰めた秀才。自分を取り立ててくれた先代の隊長と女王にとテオ感謝している。
・実は前女王の庶子。知っているのは両親のみで、本人も知らない。