394、ヒロインは死なないなんてご都合主義はこの世界には存在しない S
ただし主人公は事件に都合よく巻き込まれる
ファンタジー?
僕はこの世界の主人公であるらしい。神様がそう言っていた。
主人公というのは、ゆりかごから墓場まで、一日も欠かさず神様が見守って、加護と試練を与えて暇を潰す為の存在なのだと。
傍迷惑な話だが、それで僕は平凡な村人Aとして田舎の村で平和に一生を終えるという事は出来なくなってしまったのだった。
主人公:田舎の平凡な農家で長男として生まれた少年。
神様の加護か、大抵のことは幾らか頑張ればすぐ習得して卒なくこなす事が出来る。見目はそれなりに整っているし、体格もそれなりにいい健康優良児。腕っ節も強い。控え目に言っても、モテる。それなり具合が親しみに繋がるらしい。
人当たりはいいし、根本的に善人。頭も回り、文武両道を名乗れる。困っている人を放っておけない上に貧乏くじを引くタイプ。強運。人を信じたい。そこそこカリスマがある。
地元では神童と呼ばれていたこともある。幼い頃から色々なトラブルに巻き込まれた結果、妙な方向に肝が据わっている。色々な所に知り合いがいて顔が利く。
自己犠牲傾向がある。人が死ぬ所を何度も見ているが耐性は出来ていない。一応取り乱さないようにはなってきている。諦めが悪いが、あまり自分を顧みない。
・度々神様から神託という名のちょっかいをかけられており、田舎の農民の割に広く知識を持っている。でも変なところで世間知らずな面を見せることがある。妙な知識も色々与えられている。
・惚れっぽい所があり、可愛い女の子とか、優しくしてくれた女の子とかにすぐ恋してしまう。が、騒動に巻き込まれてその子が怪我をしない事さえ稀、死んでしまう事もよくあるし、生き残っても廃人化したり、お縄を頂戴したりする。致命的なまでに女運がないし、占い師には女難の相があると言われる。彼に惚れられる事が死亡フラグになるレベル。当然その事に対してトラウマとかコンプレックスとかあるのだが、恋に落ちることは止められない。自己嫌悪に陥る事も多い。
・ヒロインに死亡フラグが立って彼自身は無事という事もなく、本人もよく死ぬような目に合う。ピンチの中でか細い糸と可能性を辿ってギリギリで生還するという事も多く、一歩踏み外したら死んでいた事も多々ある。癒えない傷跡も幾つか体に残っている。死にかけた事も一度や二度ではない。
・神託は基本的に周囲に他の人間がいない時に下される。が、偶に見られて電波か狂人だと思われる。最初の神託の時に神託の内容を他者に明かさないよう忠告されていて、本人も神託の存在自体は他の人間には隠している。神託で知った内容を他の人間に話した事自体はある。
・大抵のことは卒なくこなすが、スペシャリストになれる程ではないし、専門家には勝てない。器用貧乏タイプ。
・ある程度神様に気に入られているのは確かだが、それを素直に好意と解釈するのは憚られる。好きな子程苛めたくなるとか、そういうのともまた違う。多分、お気に入りの玩具扱いというのが近い。
・霊感系の能力は(神様の温情で)備わっていないので気付いていないが、死んでしまった女の子たちの霊を沢山しょっている。その子たちが彼の惚れた女の子に嫉妬して呪った事が背中を押して死に至らしめている場合もある。偶に神様が回収して一定数を越えないように調整している。逆に、守護霊的な働きをすることもある。
・人生順風満帆とは言えないものの、困った時に何らかの解決法が現れる辺りは主人公。神様は人生を無理ゲーにはしない。鬼畜ゲーにはする。補正はあるけどハードモード。
・強運ではあるが、幸運かというとそうでもない。不運ではないが。悪運も強いのかもしれない。
・大体トラブルは神様がもたらしてるんじゃないかという気はしているが、かといって神様を恨んだりはしていない。恨んでどうなる相手でもないという諦観もあるが、トラブルがもたらす出会い自体は不幸なものではないから。でももうちょっと生き残りと他の人を助ける為の難易度を下げてほしい。