34、終焉の獣 S
己レは世界を壊すタメに生み出された兵器。破壊こそが己レの役目・・・そう、プログラムされている。心・・・?そんなもの、己レにはプログラムされていない。己レに或るのは、ただ、破壊のみだ。
獣:終焉の獣、究極兵器。完璧主義者。相手を差別せず全て破壊する。装備できる武器はナイフや剣、槍から対戦車砲や核爆弾まで何でも。生物なのか、機械なのかは不明だが、どんな環境、どんな状況でも行動できる。行動するためのエネルギーは食物や油から生成したり、自然エネルギーを吸収したりしてためる。相手の攻撃エネルギーを吸収することも出来る。生半可な攻撃ではダメージすら与えられないが、その代わり、傷を負った場合、その自然治癒は遅い。むしろ、ダメージを受けるのは自滅時くらい。
・初起動後すぐ自らを生み出した研究所を破壊した。人間だろうがそれ以外だろうが生き物は全て破壊対象。誰の命令も聞かない。
・元々戦争のために作られた大量殺戮兵器。
・普段は偵察モードで破壊を最小限に留めているが、戦闘モード、殺戮モード、アポカリプスモードと変化する毎に大規模に破壊するようになる。モードチェンジはキーワードによって起こり、姿も少しずつ変化していく。偵察とアポカリプスは同一人物に見えないほど変化している。
・戦う以外の事はほとんど知らない。素直で好奇心旺盛で騙されやすい。一応生きていくうえで最低限くらいの知識はある。
獣は街を荒野に変え、戦場を焦土に変えた。空虚な中身だけを抱え、彷徨い続けていた。
獣は無いもの強請りをしている子供だった。目覚めた瞬間に己に与えられた至上命題・・・破壊者たることを選んだ獣に、寄る辺など無かった。
その時までは。
獣は少女に出逢い、心を手に入れた。守ることを覚えた。空っぽな中身がココロで満たされた。自分の中の弱さを見つけた。だが、独りで彷徨っていた頃よりも強くなった。相手を区別することを覚えた。友情を知った。愛情を知った。優しさを知った。沢山の事を知って、獣は学んだ。そして