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327、食事の記録 S




「…ののさんってそれなりに美人ですけど印象に残らないですね」

青年はとぼけた顔をしてそんな事を言う。女性は一度青年を見返した後、手元の資料に視線を戻した。

「それでいいのよ、私目立つの嫌いだから」

「嫌いなのは目立つ事じゃなくて面倒な事、でしょう?」

ニヤニヤ笑ってそんな事を言う青年に女性は溜息をつく。

「わかってるなら、そういうの、やめてくれないかしら」





女性:ルナシー。

ちゃんと気を使えば美人なのだが、本人にその気がない為、地味な女性と思われている。特徴に乏しい。中肉中背。貧乳でも巨乳でもない。普通。しいて言えば、二重で睫毛が長い。華美な服装は好まない。ペールトーンの服装を好んで着ている。薄化粧。ヒールのない靴。

大人しい。面倒くさがり。マイペース。

本の虫。情報通。耳がいい。情報網が広いというかアンテナが広い。人付き合いは悪い。記憶力が異常にいい。目立たない。気配隠蔽スキルが高い。頭はそれなりにいい方だが、感情的。行動に合理性を求める。可愛がられ慣れている。

・纏開型ルナシー。但し、外見に影響は全くしておらず、外見からではわからない。その能力は"情報を食べる"事。食べられた情報がどうなるという事もなく、情報を文字通り生きる為の糧として食べる事が出来る。発現以降満腹した事がない。

・実際に起こっている現象としては、情報を認識すると味覚が刺激され、それに対応した物質が体内に生じる、というもの。聴覚や視覚と味覚との共感覚として主治医には認識されている。

・ルナが発現したのは高校生の頃。拒食症を心配した親に精神科に連れて行かれ、それ以来定期的に主治医の所に通院している。本人は何ら不都合を感じていない為、親に心配をかけない為のポーズの様なもの。

・ルナシーである自覚はなく、そもそもルナに対する知識はない。組織にも所属していない。

・当初は他者の手でちゃんと情報としてまとめられたものしか食べる事が出来なかったが、最近では自分で読み取った情報(例えば目の前の相手の感情とか)も食べる事が出来るようになってきた。但し自分で書いた文章をその場で情報として食べるという事は何故か出来ない。最低でも一日は置いて後から読み返さなければならない。しかも同じ情報を同じ媒体から繰り返し食べられない。

・消化器官の機能を完全に潰さないため、少なくとも三日に一度程度は軽食を取っている。主治医の指示。小食。

・誰かの感情を伴う情報の方が味があって美味しいらしい。無味乾燥なものは食べた気がしない。あまり好き嫌いはしないが、小説などの物語はがっつりしているので夕食、とか、朝はニュース、とかある。苦いのより甘いのや爽やかなのが好き。

・食べた情報の概要と味を記録した日記のようなものを書いている。治療の一環らしい。




主治医:非ルナシー。

精神科医。医者としては若手とベテランの間位。

真面目。それなりに頭は柔らかいのだが、現実的な思考を捨てられない。お人好し。ええかっこしいというか、他人に気を使う性格。融通はそれなりに利く方。八方美人の気がある。合理主義者になりきれない。プライドは高いようで低い。気が長い。誠実。自縄自縛。苦労性。器用貧乏。

自分が待たされる分にはさほど気にならないが、人を待たせる事に酷く抵抗がある。

さっぱり系の外見。シルバーフレームの眼鏡。天パ。白衣。ネクタイの趣味が悪い。

父親は粘菌の研究者、母親はキャリアウーマン。

・女性の事は極めて特殊な症例として認識している。治療法は模索中。研究の必要があると思っている。

・ルナシーに対する知識は全くないが、時々"そういう"患者がいる事は知っている。ただ、実際に受け持った患者は彼女が初めて。殆ど未知数であり、どう対応すべきか、必死に見極めている。

・未婚。恋人がいた事はないわけではないのだが、何故か長続きしない。最短だと告白されて一時間で振られた事がある。自分から振った事はない。結婚願望がないわけではないが、焦ってはいない。

・潜在的にルナシーになる可能性自体は持っているかもしれない。親和性はそれなりに高い。





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