299、暴風と怪物 S
風使いと怪人
「お前は」
そう言った所で、その先に続ける筈だった言葉が表に出すべきものに思えて口を噤む。人には聞いてはならぬものというものもある。
「…何だ」
案の上、口ごもった私を不自然に思ったのか、男は不審そうな顔をする。
「…いや、やはりいい」
暴風:ルナシー。
シャークマウス。目隠れ。長髪。前髪をどかしても眼帯で左目は隠れている。藁色の髪。そばかす。八重歯。V系っぽい服装。
マイペース。気まぐれ。大雑把。面倒くさがり。気分屋。乱暴者。素直。注意力散漫。怠惰。
よく転んだりぶつかったりする。ドジ。他者への共感能力が低い。暴走癖がある。あまり人の話を聞いていない。協調性がない。細かい事は考えない。物覚えが悪い。
・拡散型ルナシー。風を操るルナ。扇子の様な形をしている事が多いが、風を起こせる形であれば何でもいいらしい。羽になる事もある。空を飛ぶ事も出来るが、扱いが難しいらしく、あまりやらない。逆ベクトルをぶつけて相殺する事も出来る。
・隠された左目は潰されており、宝石で作られた義眼が嵌め込まれている。光によって色を変える。本人は醜いと嫌っているが、かといって取り除くつもりもないらしい。
・基本的に、視界が殆ど無いため、文字通り前が見えていない。ドジの原因は概ねそれ。そして、"見たくないから見ない"。合理より感情を優先した結果である。
・左目を潰したのはルナシーになる前。義眼もそれから程なくしてて手に入れたもの。
・ルナを理論というより勘と感覚で使っている為、精度は低い。
・組織に所属している事に深い意味はない。誘われたから入っただけ、といっても大体あってる。
怪物:ルナシー。
ヤギ目。象と猪と犀を足して割ったような頭の男。蛇のしっぽが噛みついてくる。中東辺りの民族衣装と思しき衣装をまとっている事が多い。睫毛が長い。小太り。
パイプ喫煙者。動物に好かれる。紳士。頭が回る。ずれてる。
素顔(人間だった頃の顔)を知るものは少なく、本人もそれを見せるつもりがない。
基本的に気性は穏やかだが、怒らせると手がつけられなくなる。マイペース。大人しい。お人好し。
・纏開型ルナシー。本性(?)は巨大な怪物。様々な獣を混ぜ合わせた様なナリをしていて、足の一本一本が違う形をしている。尾は二匹の蛇。毒・火無効。吠え声で雨を呼ぶ。歩くと地響きがする。質量もちゃんと相応に増えている。
・蛇の頭は喋りはしないものの、威嚇の音位は出してくる。一応思考もするらしい。
・己の姿が怪物(怪人)と呼べるものである事は自覚しているが、それで身を隠そうとは思っていない。とはいえ、騒がれるのも面倒なので、あまり外出しない。
・シガレットを馬鹿にしていて、シガーは認めているもののタバコが最高だと思っている。割とヘビースモーカーの部類に入るのだが、威嚇以外で人前では吸わない。
・頑なに顔を隠すのは本人なりに思う所があっての事らしいのだが、かといってその理由を明確に話そうとはしない。ルナシー化にも関連している。