263、竜と虎 S
実際、アイヌはそんな感じだったらしい(うろ覚え)
わかりやすく言えば、人は空を飛べない、と思っている人は絶対に飛べない
「オレの故郷では子供にはとても酷い、例えばビチグソだとか石ころだとか、或いはあれとかそれ、みたいな意味の名前を付けるべきだという風習がある。人の魂を攫っていってしまう悪霊は綺麗なものを欲しがるからだ」
「…でも、そういうアレな名前って、何か色々アレじゃね?」
「勿論、大きくなったらちゃんと良い名前を付けるんだよ。そうでなくても、一生の内で何度も名を変えるのが普通、という感じだしな。具体的には似たような名前の人が死ぬと縁起が悪いから変える」
「え」
「いや、縁起が悪い、というと微妙に意味合いが違うな。死神は名前を頼りに連れに来るから、間違えられない様に名前を変えるんだよ」
竜:ルナシー。
弟にうっかり殺されかけた時にルナが発現した。弟には死んだと思われている。
大人しくて無口。ぼんやりとしている事が多い。若干トロい。気は優しくて力持ちタイプではあるのだが、ウドの大木扱いされる事も偶にある。マイペース。自分のペースじゃないと動けない。穏やかな性格をしていて、あまり積極的に他者と敵対しようとはしない。
観察力とか分析力はあるのだが、じっくり調べて考えてから動くタイプであるため、行動が遅い。
やたらと動物に好かれる為、庭でぼーっとしてたりすると、何時の間にか鳥まみれになったりとかする。大抵集まった動物は喧嘩しない。
・纏開型ルナシー。黒いドラゴンに変化する。白い霧を操る能力を持つ。
・基本的にしないんじゃなくてできない。ルナが発現して命は取り留めたとはいえ、死にかけた事に変わりなく、障害が残っている。行動がトロいのは大体その所為。
・記憶領域に問題はないものの、言語領域に多少問題が見られる。
・殺されかけた時の事は曖昧にしか覚えていない。弟に嫌われていると思っている。弟を恨んではいない。
・今の組織に所属しているのは概ね成り行きとか巡り合わせという奴。
・変身してる時の方が色々と楽なのだが、場所を取るので自重している事が多い。
虎:ルナシー。科学者。
元々は保護組織にいたのだが、武器ばかり作らされるのが嫌になって出奔した。
割と面倒見がよく、洒落がわかる方。マイペースで律儀。せっかち。
本人曰く、故郷の風習がどうとかで割と頻繁に名乗る名前(偽名)を変える。しかも規則性というか、名前の繋がりがない。しいて言えば、言語は大体同じ。本名を知る人もいない為、何人かには偽名先輩と呼ばれ、残りの人には博士だのノッポさんだの言われている。
組織で使用されている特殊な機械類は概ね彼の開発したもので、偶に必要だからとリクエストされる事もあるが、基本的に好き勝手に作っている。
・纏開型ルナシー。加速系のルナ。自分の加速は自由自在だが、他者や物体の加速には色々と制約がある。応用で減速もできるが、苦手。
・魔術師であり科学者という何か矛盾した存在。というか、ルナは本人の信ずる者の影響を受けるため、科学を信望する人間は自分の得意分野をルナによって捻じ曲げる事が出来ないというのが定説。要するにこいつ頭おかしい。
・実は実年齢も不明。見た目で実年齢が判断できないのはルナシーにはよくある事なのでスルーされがちだが、見た目と発言から推測される年齢が一致しない。