26、ゆっくり、ゆっくり S
これは、ヒト嫌いの悪魔と、うっかり彼を召喚してしまった不幸な人間のお話。
悪魔:ヒト嫌い。悪魔の中でも1,2を争うほどの能力の持ち主だが、その力を自分のためにしか使わない。性格は偏屈で自己中心的。年齢は約600歳(自己申告)。美食家らしいが、人間には如何物食いにしか見えない。多数の使い魔と契約しているが、ヒト型の者は一体もいない。実は小さくても可愛いものが好き。ドS。ツンデレ。トラブルメイカー。
人間:不幸体質。出歩いても出歩かなくても不幸に見舞われる、究極の不幸体質。むしろ、不幸を呼び寄せるのが特技。健気で努力家。自分の不幸体質を何とかしようと思って天使を召喚しようとして間違って悪魔を召喚してしまった。真面目で素直で騙されやすい。実は悪魔を召喚してから、悪魔が不幸エネルギー(負のマナ)を喰っているので、不幸に見舞われる回数が減っているのだが、今度は悪魔が騒動を引き起こしているので、気が付いていない。むしろ、+-0。実は病弱。
・召喚とか魔法とか、天使とか悪魔とかが普通に受け入れられている世界。
・天使は天界、悪魔は魔界に住んでいる、有翼で魔力を持つ者の総称。
・召喚と契約は、通常、セットになっていて、一回呼び出されると何か一つ契約を履行しないと帰れない。大抵は召喚者の願いを一つ叶える。
・基本的に人間界は天使にとっても悪魔にとっても過ごしにくい場所。原因は人間界の大気中の魔力の薄さ。例外的に局地的に何らかの理由で魔力の高い土地や、魔力を撒き散らす体質の人間もいる。また、召喚者と被召喚者は魔力の通路で繋がり、直接力のやり取りが出来る。
・人間が魔力を制御するには、強い精神力が必要。もっとも、大抵の人間は制御の必要な程大きな魔力は持たない。
・高い魔力を持つ人間は魔術師と呼ばれる。
・人間界では天界や魔界に比べて魔法の効果が薄い。理由は大気中の魔力の薄さ。天界や魔界では、魔法を使うと大気中の魔力がそれに反応して連鎖的に威力が上がっていく。人間界ではそれが起こらない分威力が低くなる。また、同じ理由で魔法の発動自体が困難な場合もある。
・多数の使い魔を従えているのは、強大な魔力を持つ証。