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254、閉じた円環の少年 S

停滞というか回帰




「はやく明日にならないかな」

少年は呟く。

「明日になったらパパとママは来てくれるんだよね、バトラー」

「勿論でございます、坊ちゃま」

少年は空を見上げて呟いた。

「パパもママも、忙しいんだよね。やっぱ無し、なんて言わないで、ちゃんと来てくれるよね」

「旦那様も奥様も、その為にずっとスケジュールを調整されておいでです」

「…はやく、明日が来ないかなあ」




少年:ルナシー。

郊外の別邸に執事と二人で暮らしている。基本的に屋敷の外に出る事はなく、学校等も通っていない。外部の人間との交流はほぼない。

気質的には大人しく、活発に動く方ではない。好奇心は人並みにあるものの、臆病な面が強く、未知のものに積極的に近づこうとはしない。素直で若干卑屈な所のある子供。人付き合いが苦手。

頭が悪いという事はなさそうだが、記憶力に問題が見られる。また、時間感覚がおかしい。

・四日間をずっと繰り返しており、本来の"五日目"から既に年単位で時が流れている事を認識できていない。が、過ぎた時間を全くリセットされている訳でもないらしい。

・ルナは二匹の黒猫と一匹の黒狗。ついでに、姿が子供のまま変わっていないこと。

・本来の五日目の日、両親と出掛けて、帰ってきたら殺人鬼に襲われて目の前で両親が惨殺され、兄に手を引かれて逃げて何とか生き残った。その時殺人鬼のナイフで斬られて出血多量で一年にかけて昏睡状態になっている。

・猫も狗も飼っていたペットが殺されたのをルナが形を借りている。本人は元のペット達と認識しており、ルナシーである自覚自体がない。

・兄(双子)は普通に成長しているため、兄と認識できない。叔父という事になっている。



・兄:少年の双子の兄。両親の仕事を継いで若社長になっている。

正しく自分の事を認識しない(というか、兄がいなかった事になってるくさい)弟を苦々しく思っているが、唯一の肉親としての情を持っている。

ルナシーの因子は恐らく持っていない。

割とドライでリアリスト。真面目。無口。無言実行。

両親の仇を恨む気持ちはあるが、自分の手で殺してやりたいとかそういう感情は持っていない。両親が殺された事より、弟がおかしくなった事と、叔父によって両親の会社が滅茶苦茶になった事の方が恨んでいる。

他者に誤解される事をよしとしているというか、言い訳や説明で相手の認識を正そうという気がない。多分色んな人に色んな誤解を受けている。

・弟がルナシーだとは知らないが、精神に異常があるとは認識している。

・子供の頃の事件で少なからず心に傷を負っており、先端恐怖症と暗所恐怖症の気がある。また、黒い生物を怖がっている。ルナは見えない。

・体を鍛えている事もあり、チンピラ位なら返り討ちにできる。

・弟を他者から隔離する形になっているのは、ある意味で、彼なりの愛情。穴だらけの幻想が、壊されないで済むようにという、配慮。






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