表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
246/509

246、猫と劇作家 S

猫市長が子猫の頃の話



「おい、猫よ…子猫。お前、うちの子にならないか」

その目をじっと見つめ返すと、男はふっと薄く笑みを浮かべた。

「一人で生きるのは寂しい。お前が我輩の家族になってくれると嬉しいのだが」

私は、男をもう一度じっと見て、




猫:ただの子猫。

飼い猫になってからは首輪代わりに襟付きの蝶ネクタイを貰う。



男:おっさん。劇作家。

猫の飼い主だが猫に名前をつけていない。子猫、猫と呼ぶ。

気難しそうだが、意外とぽやぽやしている。マイペース。律儀。人とタイミングや呼吸を合わせる気がない。協調性皆無。自分のペースを崩される事を嫌う。人嫌いと評判。

悲劇から喜劇まで何でも書く。寧ろ気が向いたものを書く。

猫には微笑する事もあるが、ムスッとした顔をしている事が多い。

・男やもめ。子供たちが自立するかしないか位で嫁が病死し、それ以来一人で暮らしている。子供たちとは、あまり連絡を取っていない。

・孤独死するんじゃないかと子供たちに心配されているが、同居する気はない。

・割とセンシティブな方で、偶に"向こう側"の世界を垣間見る。でもどうもしない。子供の頃からの事だが、死に触れるたびにより鋭敏になっている気がする。

・猫に名前をつけないのは、彼なりの思いがあっての事ではあるらしい。口には出さないが。猫と他の猫の呼び方は微妙に違う。微妙に。

・猫の鳴き真似が地味にうまい。猫が間違えるレベル。



女性:隣人。男の作品のファン。お人好し。

柔らかい雰囲気を持った女性。まだ年若く、結婚はしていないが恋人はいるらしい。美人。

動物は好きなのだが、獣毛アレルギーがあるらしく、あまり近づけない。体がかゆくなるらしい。



青年:新聞記者。

男の子供の同級生で、子供の頃からの知り合い。

新しもの好きの伊達男。爽やか系好青年だが、男には悪戯小僧だった事を知られているため、クソガキ扱いされている。情報収集能力が高い。



演出家:男の腐れ縁の友人。

よくタッグを組み、気心は知れているのだが、仲良いかっていうとよくわからない。あくまでも腐れ縁。

派手好き。恰幅が良い。よく通る声の持ち主で、偶に声楽家と間違われる。



プリマ:歌劇のプリマドンナ。優秀な歌い手。美女。

幼い頃、男の書いた戯曲の演劇を見て、それに憧れて歌い手になった。努力家。天才というよりは秀才だが、様々な事に対する認識能力が高い。真面目。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ