231、世界征服しかけた国で S
何も言うまい
神風の国、ヤハネ。
神の血を引くという天王を国主とするこの国は、神の加護の元に他国を併合し、一時は世界征服を成し遂げんかに見えた。
それに反発する外部諸国との争いが激化していく中、天王の突然の崩御により状況は一変する。
新たに天王を継いだ青年は全世界へ向けこれ以上の領土拡大はしない事と鎖国を宣言する。
そして、世界は停滞へと足を踏み入れた。
傭兵:"死なない恐怖"の異名を持つ傭兵。本名は不明。
常にスナイパーライフルを背負っている他、全身に武器を仕込んでいる。
疑り深いというか、人間不信の気があり、無口。命を狙われる理由は星の数ほどあるとかで、とにかく警戒心が高い。
人相自体はそこまで悪くないのだが、目付きがすこぶる悪いのと、大抵目の下に酷いクマを作っている事が悪人顔と言わせている。
我が道を行くタイプ。人の話を聞いていない訳ではないのだが、他人の言葉には従わない。一匹狼。コミュ障疑惑。でも意外と律儀。変な所で真面目。非常識。戦闘能力は高い。
・過去を失い、失った過去を求めて流離っている。自分の名すらわからない。
・自分を含めた全ての人間の不殺を戦いの上で自らに課しており、人を殺す事を目的とした依頼は受けない。しかし、不殺の基準が本当に死なない程度なので…。
・ある意味一番の敵は自分自身。結果的に不摂生が多い為。
天王:ヤハネの最高権力者。
穏やかでおっとりしているように見えて、かなりの狸。神出鬼没。
顔立ちは整っているが、整い過ぎて逆に印象に残らない。お忍びの時は完全にオーラを消すので全く気付かれない。
基本的に真面目で勤勉。責任感が強い。のだが、時々ストレスが溜まってくるとふらっと姿を消す。
国と国民の事をどんな時も第一に考えている。記憶力が異常な位にいい。
・先代との関係性は父子。実の親子ではあるが、数えるほどしか言葉を交わした事がないレベルで関係性が希薄だった。自分はああなるまいと思っている。
・国の未来に危機感を抱き、先代を謀殺して国主を継いだ。
春宮:天王に何かあった時にその地位を継ぐ人。
仮としてその地位にいるだけという意識が強く、政治的なあれこれに関わりたがらない。
芸術家気質であり、気難しい。突然何かの発作の様に、その場に絵を描き始めたり、歌い始めたり、詩歌を書きだしたりする。芸術としては申し分ないのだが、場を選ばないし、その場にあった物とは限らないし、音痴だしで割と人を困らせている。
・今代天王との関係は兄弟。半分しか血がつなっていないが、かなり慕っている。それは天王の話題になると態度が変わるレベル。但し、ツンデレの気があるので、本人に対してはツンケンした態度で憎まれ口を叩く事が多い。