2、双つ神と無光の巫女 S
深いお山のその奥に二柱の神が住んでいる。白い尾っぽと黒い翼。人の願いを叶えるそうだ。でもでも少し、気をつけて。願いを叶えてもらうには、体の一部捧げなきゃ。刃を片手に願ってごらん。きっと願いは叶うから。
白尾:双つ神の片割れ。白い九尾の狐。コリを溺愛している。願いを叶える時だけ白い翼が現れる。
黒翼:双つ神の片割れ。黒い五尾の狼。コリを溺愛している。願いを叶える時には黒い翼が大きくなる。
コリ:双つ神の巫女。名前を漢字で書くなら孤狸。盲目。双つ神をそれぞれ白、黒と呼ぶ。双つ神の社とその神域より外に出たことはないし、知らない。双つ神を慕っている。
・コリ:赤ん坊の時、口減らしのため双つ神の社のある山に捨てられた。たまたまギリギリで神域内だったため、双つ神に見つかる。赤ん坊の生きたいという願いを叶えるため、二柱は赤ん坊の目を奪い、自分達の巫女として自分達の庇護の下に置く。コリという名前は二柱がつけた。
・願いを叶える:願いを叶えるためには対価が必要。それを解りやすく示した結果、願う者の体の一部を引き換えにする、ということになった。簡単な願いなら断髪するくらいで済むが、重大な願いになると、失ったら戻らないもの(目とか手足とか)を引き換えにしないといけない。また、二柱はその掟に縛られているため、自分達の願いを叶えるためでも対価、つまり自分達の体の一部を引き換えにしないとそれをすることができない。
・一言主:ただ一言の言霊にすることで全ての願いを叶えることが出来る。神としての格は対価が大きい二柱より高いらしい。ただし、二柱は死者さえ生き返らせることが出来る(その場合対価は願う者の命。返すことを願う場合同じ物を渡す必要がある)が、一言主はどっちかというと破壊よりの能力なので、生き返らせることは出来ない。
おおまかなストーリー案<大体時系列順>回想などによる入れ替えは可
・赤ん坊山に捨てられ、二柱に拾われる。
・コリ、病に倒れる。二柱が自らの願いを叶えるため断髪。(ただし、しばらくすればちゃんと元通りになる)
・二柱、一言主になりたいとか思い始める。
・コリ、山に迷い込んできた人間に会う。”外”に興味を持つ
・山に迷い込んだ少年(上とは別)がコリに恋をする。二柱が荒魂の面をみせる。(しばらくコリに会うために山に通ってくる。そして、ある時コリを里に連れ帰ろうとして二柱に殺される。コリは殺された事は知らず、ただ、来なくなったな、と思うだけ)
・二柱、コリが二柱を置いて出て行ったら・・・と不安になる。
・少年の兄が”行方不明”になった弟を探して山に来る。何度も山に通ってくる青年に、コリが興味を持つ。
・二柱、青年に攻撃を仕掛ける。二柱が少年を殺したということを青年は知る。
パターン①青年に連れられてコリは山を降りる。二柱は悲しみで荒魂になって里を襲い、青年に封印される。
パターン②尾を断ち、二柱は一言主に変わる。そしてコリに一言「行かないで」という。コリは二柱を鎮める巫女として山に留まる。
パターン③一言主へと変わる、という願いは、二柱にとっても実現するのはとても難しい願いだった。尾と翼を失い、それでも成ることはできず、二柱は消える。
パターン④二柱によって青年が殺され、コリは二柱に彼を生き返らせて欲しい、と自分の命を差し出す。二柱はコリが死んでしまったことを悲しみ自分たちの命で二人を生き返らせる。二人は二柱の像を作って社にまつる。
・番外編的に里の人間の願いを叶える話があってもいいかと。




